ワイルド&タフネスを体現した大型高級SUVも『トミカ』に!! トミカ × リアルカー オールカタログ / No.15 ハマー H2

発売から50年以上、半世紀を超えて支持される国産ダイキャストミニカーのスタンダードである『トミカ』と、自動車メディアとして戦前からの長い歴史を持つ『モーターファン』とのコラボレーションでお届けするトミカと実車の連載オールカタログ。あの『トミカ』の実車はどんなクルマ?
No.15 ハマー H2 (サスペンション可動/後部ドア開閉・希望小売価格550円・税込)
ハマーH2実車フロントビュー(2003年モデル)
ハマーH2実車リヤビュー(2003年モデル)。

ハマーH2は2002年から2010年まで、ゼネラルモーターズ(GM)が製造販売していた大型SUVです。ハマーには3つのタイプがあり、最も大柄なH1から始まり、真ん中のH2、最も小柄なH3となります。

このうち「トミカ」となっているのは「No.15 ハマー H2」の商品名からもわかるように、3タイプの中でも真ん中のH2になります。真ん中と言っても、これはあくまで3タイプの間でのことであり、H2はホイールベースや全幅こそ小さいものの、全長はH1よりも長い5m以上(ただし後期型スペアタイヤキャリア装着車。非装着は4.83m)に達する大型車になります。

ギッシリと詰まった感のある6.0ℓV型8気筒エンジン。しかしエンジン自体は意外とコンパクトだ。

H2はGMのシボレー・タホやGMCユーコンなどとして知られるGMT820系3/4トン ピックアップトラックの前半部分と新造された中央部分、1500系1/2トン トラックの後半部分を合体して作られた専用ラダーフレームシャシーを持ち、エンジンは前期型と中期型にはシボレー・サバーバンやGMCユーコンなどと同じGMのボルテックス6000と呼ばれる排気量6.0ℓのV型8気筒のLQ4型が、後期型には6,2ℓとなったボルテックス6200と呼ばれるキャデラック・エスカレードやGMCユーコン・デナリなどと同じL92型が搭載されました。また、サスペンションはフロントがダブルウィッシュボーン+トーションバー、リヤが5リンクコイルリジッドと、ピックアップトラックやいわゆるRV車がベースのSUVに見られる一般的な方式でしたが、高級仕様のタイプGのリヤサスペンションには、空気の力を利用するエアサスペンションが採用されていました。

ワイルドな外観とはうって変わった高級SUVそのもののコクピット。

もともと軍用高機動多用途装輪車両であるHMMWV(ハンヴィー)の民生版だったH1とは異なり、H2は完全に大型高級SUVとして企画開発されたため、居住性が高く、乗り心地も快適だったことからH1以上のヒットとなりました。2005年には後部がミッドゲートを備えた開放型の荷台となったピックアップトラック仕様のH2 SUT(スポーツユーティリティトラック)も発売されています。

ハマーH2スペアタイヤキャリア装着車。この状態で確実に全長5mを超える。

なお、室内に置かれていたスペアタイヤは2006年モデルからリヤドア外部に備えられたスペアタイヤキャリアに搭載されるようになったため、「トミカ」がモデル化しているのは前期型だと思われます。

ハマーH2はH1や、その後に登場したより小型のH3と並び、ワイルド&タフネスなデザインと卓越した走破性能、乗用車なみの快適性などにより、アメリカはもちろんのこと、世界中で大ヒットとなったのです。

卓越した走破性能がハマーH2の大きな魅力だ。

「トミカ」の「No.15 ハマー H2」はシリーズの中でもサイズが大きく、また特別なタイヤが使用されています。サンルーフやリヤウィンドウは印刷シール仕上げになります。サスペンションの効きが良いこともファンの間では有名です。

ハマーH2はそのタフネスなイメージから映画などにもよく登場する。こちらはGMが車両提供して映画『トランスフォーマー』に登場した劇中車。

■ハマー H2 (2004年モデル)主要諸元

全長×全幅×全高(mm):4820×2063×1977

ホイールベース(mm):3118

トレッド(前後・mm) :1763

車両重量(kg):2909

エンジン形式:型 6,0ℓ LQ4型 V型8気筒OHV

排気量(cc):5967

最高出力:235.5kW(320ps)/5200rpm

最大トルク:488Nm(49.8kgm)/4000rpm

トランスミッション:4速AT

サスペンション:(前)ダブルウィッシュボーン/(後):5リンクリジッド

ブレーキ(前後) :ベンチレーテッドディスク

タイヤ:(前後) 315/70R17

■毎月第3土曜日はトミカの日!

毎月第3土曜日は新しいトミカの発売日です。2022年2月の第3土曜日には、それまでの『No.21 日産 ノート パトロールカー』に替わって『No.21 光岡 バディ』が、『No.59 F8 トリブート』に替わって『No.59 日産 フェアレディZ』が登場します。『No.59 日産 フェアレディZ』には、初回出荷のみの特別仕様(特別色)もあります。

No.21 光岡 バディ (サスペンション可動/メーカー希望小売価格 495円・税込)
No.59 日産 フェアレディZ (サスペンション可動/メーカー希望小売価格 495円・税込)
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