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オールシーズンタイヤは、欧米を中心に普及が進んできた。長距離移動が多い北米では、走る地域により天候が変わりやすいためでもある。また冬タイヤの義務化が進んだことが、「スノーフレークマーク」付き全天候型タイヤの普及に一役買ったとも言われる。
では日本はどうか? 多くのタイヤメーカーが新商品を投入し、カー用品店の一角に専門コーナーを設ける店舗も増えてきた。急な降雪にも慌てずに済み、1年中履き替える必要がない利便性が非降雪地帯のユーザーに受けている。
各種ノイズを3割以上抑え込んで、静粛性をさらなる高みに
そうした時流を汲み、新たな一手に打って出たのが、日本にオールシーズンを初めて持ち込んだ先駆でもあるグッドイヤーだ。ここで紹介するモデルではプレミアムオールシーズンという新たな価値観を掲げ、全天候型タイヤを次なるステージへと引き上げた格好だ。
注目すべきは、優れた冬タイヤ性能はそのままに静粛性が高めたこと。ブロック配列を細分化することでパターンノイズは36%、ロードノイズは31%低減している。電気自動車やハイブリッドはクルマの騒音が少ないため相対的にタイヤノイズも気になりがちであり、感じ方としては時として数値以上に感じられる場合もあるだろう。
ブロック剛性を高めつつ、接地形状を見直すことで偏摩耗を抑制し、ライフ性能を向上しているのも見逃せない。物価が軒並み上昇している昨今、我々消費者としては少しでもタイヤを長持ちさせたい。そうしたニーズを的確に捉え、ロングライフ化を果たしたのも嬉しいニュースといえる。

オールシーズンタイヤの先駆けともなったベクターのプレミアムモデル。ドライ・ウェット・スノーと、いずれの路面でも対応力が高められ、静粛性を始めとする快適性も一段上に。そのアドバンテージはタイヤのもちにまで及ぶ。
路面を問わずパフォーマンスをマルチに底上げ!
肝心の冬タイヤ性能はどうか? このタイヤでは、厳しい寒冷地でも十分な性能を発揮する証といえる「スノーフレークマーク」や「M+Sマーク(Mud&Snow/マッド・アンド・スノー)」を取得し、冬タイヤ規制時も使用できる。スタッドレスほどの氷上性能は備えないものの、十分すぎるほどのスノー性能を保持しているのが頼もしい。
そのうえ、ドライ&ウェット路面で我慢を強いられることもなく快適に走ることもできる。オールシーズンユースの持ち味を活かしつつ、快適性のレベルを一段引き上げたプレミアムモデルの登場により、オールシーズンタイヤ全般の認知もさらに高まるに違いない。

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