スバルBRZで幅員制限1.8mの橋へ。車両感覚を養う!【SUBARU BRZ長期レポート】

幅員制限1.8m/重量制限1.5tの橋に、スバルBRZで挑む

数少ない夏休みにスバルBRZでドライブ。木製の橋との取り合わせは違和感があって面白い
新型コロナウイルスが5類に移行した後最初のお盆がやってきたので、家族も久々に帰省した。しかし筆者の仕事にはお盆明けが締め切りとなるものもあり、お盆期間も通常運転だ。と言いながらも8月11日にBRZでぶらりとドライブに出かけた。行く先々でBRZの取り回し性を考えてみた。
 
TEXT & PHOTO:松沼 猛(MATSUNUMA Takeru)PHOTO:SUBARU

まさかのリッター7.74km?! スバルBRZの燃費悪化問題

2023年は道の駅30周年らしい。道の駅は全国に1209駅(8月5日現在)もあるのだそうだが、東京都は1ヵ所しかない。8月3日、そんな東京都唯一の道の駅「八王子滝山」に行ってみた……のだが?   TEXT & PHOTO:松沼 猛(MATSUNUMA Takeru)

ボディの形状にさえ慣れれば問題なし

本日の目的地は潜水橋(冠水橋)巡り。潜水橋とは洪水時に橋桁が水面下に沈む構造の橋。潜水橋は西日本で多く見られるが、埼玉県の荒川にも5橋架かっているほか、荒川水系の支流にも多く見られる。今回は入間川に架かる出丸橋(川越市・川島町)と越辺川に架かる八幡橋(川越市・坂戸市)、島田橋(坂戸市・東松山市)を巡ってみた。

出丸橋は入間川に架かる最後の潜水橋。桶川市と川越市をショートカットすることができるので交通量は割と多い。出丸橋は幅員2mの制限がかかっていて、橋の前後には規制用鉄柵がある。

入間川最後の潜水橋である出丸橋。ここの幅員制限は2.0mだ

この規制用鉄柵がちょうどBRZのミラーの高さにあり、通過する時に少々気を使った。BRZの全幅は1775mmだが、ミラー部分の幅は格納状態で1835mm、開いた状態だと2018mmとなるからだ。
もちろん鉄柵の間隔は2m+αの余裕があるので実際は問題ない。しかし、あまり運転席側の間隔を空けてしまって助手席側のミラーを擦ることがないように、逆に運転席側の隙間をできるだけ詰めて通過するようにしているので、運転席側のミラーが当たらないか気を使った、というわけだ。

なお交通法規による幅員制限は、車検証に記載されている全幅が基準でミラー部分の幅ではない。
越辺川の八幡橋と島田橋は木製の橋桁(ただし根太はH型鋼)なので、眺めは最高だ。八幡橋は一時的に通行止にして修復を行なっていたが、結局、老朽化を理由に今年3月1日から正式に通行止となったようだ。

八幡橋は圏央道川島ICの近くにある
残念ながら八幡橋は完全通行止となっていて渡ることはできない

もっとも、八幡橋の幅員制限は1.48m/重量制限1.0tなのでBRZでは渡れないのだけども。
もうひとつの木製桁橋の島田橋は大河ドラマのロケにも使われたことがある。こちらは幅員制限1.8m、重量制限1.5tなのでBRZでも通過することができる。

島田橋はBRZでも渡ることができる

島田橋の前後には幅員制限のためのブロックがある。このブロックは背が低くて、助手席側はボンネット越しに見ることができない。またフロントのフェンダーの膨らみも見えないので気を使う。

とくに坂戸市側はアプローチ道路と島田橋が直角につながっているので、リヤフェンダーをブロックに引っかけないかをミラーで確認しながら通過した。

島田橋の幅員制限ブロックは背が低くて見えづらい。奥が坂戸市側でアプローチ道路が直角に曲がっている

また、橋の前後にある土手を越えるアプローチ道路の幅が結構ギリギリで、土手側にはコンクリートの壁がある。しかもこの壁が低くてボンネット越しでは見えないので少々神経を使う。

島田橋へのアプローチ道路は狭く、土手側に低いコンクリートの壁があるのが厄介

また、アプローチ道路は土手の上でほぼ180度ターンするのだが、やはり狭い道幅で脱輪しないように気をつけながら、反対側のコンクリートの低い壁にも気を使う必要がある。

ちなみにBRZだと切り返ししないでもターンすることはできるので、「さすがFRは小回りが効くな」と思いながらBRZの最小回転半径を確認したら5.4mで、なんとBL5レガシィB4と同じだったのは意外だった。

BRZの最小回転半径は5.4m
BL5 レガシィB4 2.0GT Spec Bの最小回転半径も5.4m

いや、BL5レガシィB4が4WDターボにしては小回りが効いたクルマだと思うべきかもしれない。クルマの最小回転半径はホイールベースやタイヤサイズ、前輪の舵角などに関係するので、水平対向エンジンを搭載したSUBARU車だとだいたいこの数値に収まるのかもしれない。

取り合わし性は単純な数値よりもボンネットやフェンダーの形状などが関わってくると思う。その点ではシンプルなラインのレガシィB4よりもフェンダーの形状が特徴的なBRZの方が、取り回しで気を使うのは当然。この車両感覚は慣れるしかないワケだが、BRZはそれほど苦労しなくても慣れそうな気がしている。

フェンダーのラインももちろんBRZのお気に入りポイント。ミスして擦ったりしないように車両感覚を養っていきたい

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著者プロフィール

松沼 猛 近影

松沼 猛

1968年生まれ1993~2013年まで三栄書房に在籍し、自動車誌、二輪誌、モータースポーツ誌、鉄道誌に関わる…