降雪地域であれば、雪が降る前にスタッドレスタイヤに履き替えるのは当たり前に違いない。でも非降雪地域では、年に数回降るかどうかの雪のために夏タイヤからスタッドレスタイヤに履き替えるというのはちょっと考えもの、という人が多いに違いない。基本的には夏タイヤのまま冬も走り、雪が降ったらタイヤチェーンで対応するというパターンだろう。しかし、タイヤチェーンを用意してあったとしても、金属製チェーンは重くて扱いにくいものもある。また、ケースから取り出したらサビていて使えなかった。結局はいざというときに装着できなかったという話も聞く。付けにくい、重い、場所をとる。そんな従来のタイヤチェーンのネガな部分を解消した新製品が、ニューレイトンのアイスバーン・ウインターソックス『KURUMI IBS-00/IBS-05/IBS-0C(実勢価格:1万780円~1万6280円前後/税込)』だ。
軽量でコンパクトな布製ソックスタイプ
この商品の最大の特徴は、金属製や樹脂製のチェーンとは一線を画した、軽量かつコンパクトな耐摩耗性ポリエステル布製のタイヤチェーンという点だ。
3サイズが設定され、現在145/80R13から275/40R20まで67サイズタイヤに対応可能。今後サイズを拡大する予定だという。重量は約1.3kg。クルミという名称はタイヤを「包む」からイメージして付けられた。
装着もじつに簡単だ。ドーナツ形状なのでジャッキアップなど不要で伸ばしてただタイヤに被せるだけ。説明書を見れば、初めてでも失敗することなく装着できるはずだ。
装着の際にはホイールハウスのクリアランスをチェック。タイヤからサスペンションやタイヤハウス内に約2cmのクリアランスがあるかを確認しよう。狭くても手さえ入ればスムーズに装着可能だ。
製品は薄い布製なので、ホイールハウスのクリアランスが狭くても手さえ入ればスムーズに装着可能だ。もちろん、取り外しも同じ。実際に試してみたが、ひとりでゆっくり装着しても一輪あたり5分もかからなかった。
装着はとても簡単。タイヤ上部から包むように被せ、被せた布面がタイヤの下端に来るようにクルマを少し動かしたら残りの部分をタイヤに被せるだけ。装着後は50mほど走行して正しく装着されているか確認しよう。
走行性能は高くチェーン規制にも対応!
気になる走行性能に関しても、登坂性能、制動性能、耐久性能ともに従来同等品に比べて優れているという。布製のため、走行時の振動や騒音が低く、乗り心地に優れ快適な点も見逃せない。もちろん、国土交通省によるチェーン規制にも対応し、EU規格による認証取得済みなので、雪道で安心して走行できる。
布製チェーン本体x2の他に、軍手、ビニール製腕カバーがセットになっている。着脱時に服が汚れない配慮だ。
走行性能以外の優れた点としては、軽くて柔軟性がありケースにコンパクトに収納できるため、常にクルマに積んでおいても邪魔にならないこと。サビが発生しないため、長期間保管しても劣化しにくい点もいい。こんなタイヤチェーンを常備していれば、突然の降雪でも慌てることはないだろう。タイヤチェーンのニュースタンダードといえそうだ。
雪がない路面では摩耗してしまうので走行せずにすぐに外そう。外す際、最後にクルマを前後どちらかに少し動かすのだが、路面とタイヤに挟まった部分が損傷しないように、操舵しながら動かさないこと。
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