従来のエントリー機「YCP10」と比べて約25%の高速化と約40%の印刷精度向上を実現
小型・高密度・高機能・多様化の流れが加速する電子部品実装工程の現場において、超小型チップ部品や狭ピッチ電極部品などの採用が増加している。それに伴い、プリント基板へのクリームハンダ印刷工程も格段に難化。エントリー機で生産可能なベーシック基板の難易度も年々上昇傾向にある。
そこでプレミアムモデルから受け継いだ高速・高精度な印刷性能を備えながら、機能をベーシックで扱いやすいものに厳選し、コストパフォーマンスにも配慮したエントリー仕様の印刷機として、このたび「YRP10e」が開発された。
クリームハンダ印刷機とは、微細なハンダ粒子と粘性流体フラックス&バインダを練ったクリーム状のハンダ製品をスキージ(ヘラのような道具)でプリント基板の上に塗布する装置。リフロー硬化炉で加熱することでハンダが溶けて表面実装方式の電子部品をプリント基板に接合する。

「YRP10e」は、剛性に優れた新世代「YRシリーズ」プラットフォームに、同社独自の3Sヘッドやマスク吸着機能を搭載し、コアサイクルタイム6秒の高速印刷性能と、±6σ:±30μm Cpk≧2.0(同社最適条件下にてCeTaQ社製測定機による)の高い印刷精度を備えており、従来のエントリー機(YCP10)比で約25%の高速化と印刷精度約40%向上を実現した。

また、正確な印圧設定が可能な「印圧フィードバック制御機能」や、ワンタッチでマスク交換ができ段取り性を高める「ユニバーサルマスクホルダ」を標準装備。加えて、高分解能&広視野の検査専用カメラによる本格的な「印刷検査機能」や、マスク上のハンダ残量を監視し印刷品質を高める「ハンダ残量検知機能」など、プレミアム機で好評の機能を継続している。
