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デジタルミラー対応、2カメラ式ミラー型『MiVue™ ER50』を選択

「コスパが良く、DIYで取り付け可能なドラレコが欲しいのですが、オススメ機種ありますか?」そんな相談をMotor-Fan.jp編集部のT君から受けた。ドライブレコーダーを未装着だったが、昨今のニュースを見ていて装着を検討し始めたというのだ。
筆者は自動車メディアに関わる身として最新の製品に触れる機会は多いが、知名度や値段だけで安価なものを適当に選ぶと、画質や機能に不満が出る可能性もあるということを知っている。重要なのはやはり「コスパと実用性のバランス」だ。
ということで、まずは、T君の希望を確認すると、前後カメラ搭載で、取り付けたときの見た目がスッキリしているもの、操作が簡単で、雨や夜間にも強いモデル。それでいて、コストは抑えたい。というものだった。
T君の希望に合いそうなモデルをリサーチし、最終的にたどり着いたのが、台湾発の世界的トップブランドMioの 「MiVue™ ER50」 だった。

このモデルは、 11.26インチの大画面ミラー型ディスプレイと、ソニー製CMOSセンサーを搭載した500万画素2Kカメラによる高画質仕様。さらに GPS機能やWi-Fiによるスマホ連携も備えており、映像の確認や管理がスムーズに行える。
そして、大手通販サイトのAmazonから手軽に購入できるという点や、 アクセサリーソケットから電源を取ることができ、DIYでの取り付けも比較的簡単なのもポイントが高い。配線を取り回す手間を最小限に抑えつつ、高性能なドラレコを導入できる点がT君のニーズにぴったりだった。
「DIYで装着可能でコスパも良く、機能面でも妥協しない」このバランスの良さこそが、「MiVue™ ER50」をおすすめした理由だ。

タッチ操作にも対応するというミラー型ディスプレイは、いわゆるデジタルミラーとしても活用できるというもポイント。後席に家族が乗っていると後方視界が遮られることもあるが、デジタルミラーがあれば常にクリアな視界が期待できる。
事故などの非常時に役立つドラレコだが、さらに日常的にメリットを感じられる機能があれば、コストをかけた甲斐があるというものだ。
そして、コストを抑えるためにDIYで装着することにした。ミラー型ディスプレイと前後2つのカメラ、GPSアンテナとそれなりにアイテムは多めに思えるが、はたして装着にはどれほどの時間がかかるのだろうか。
わかりやすい設計となっているため、DIYでも2時間で装着可能
「MiVue™ ER50」が手元に届いたので、早速、T君と作業に取り掛かることにした。
結論からいうと、筆者がアドバイスをしたとはいえ、DIY初心者のT君が作業を進めて、2時間ほどでを装着することができた。

「MiVue™ ER50」のミラー型ディスプレイは、付属のゴムバンドで純正ミラーにマウントを装着して、そこに嵌めるだけのシンプルな構造となっているし、なにより配線がわかりやすいのがポイントだ。
前後のカメラは同じユニットなので、装着時に区別する必要なく、配線についてもケーブルにフロント/リアが明記されているほか、リア用の延長コードはカメラ側とケーブル側で異なる端子となっているためわかりやすい。同様にGPSアンテナとケーブルをつなぐ端子も他とは異なるタイプとなっている。
しっかり説明書を読むのは大前提だが、間違いようのない設計となっているのは、DIY装着時にとても親切と感じる部分だ。

短時間で装着したと聞くと、配線むき出しなのでは? と思うかもしれないが、写真でもお分かりのように内装を適宜浮かすなどして配線を隠す作業をしている。むしろ作業時間のほとんどは配線処理にかかったといえる。配線の処理がしやすい車種であれば、もっと短い時間で装着できることだろう。

装着車両のBMW X1ではAピラー内張りを浮かすためにトルクスという工具を必要としたが、国産車であれば写真にも写っている内装を浮かすための「内張りはがし」といわれる工具があれば余裕で装着できそうだ。つまり、工具にコストをかけずに付けられるというわけ。製品には64GBのmicro SDカードも付属しているので、カードを差し込んでフォーマットすれば、即座にドラレコとして機能するのもうれしい。

あらためてDIYで「MiVue™ ER50」を装着する手順を整理すると、次のようになる。
①ミラー型ディスプレイの装着
②電源とカメラへの仮配線を行う
③カメラと配線をつないでディスプレイに画像を映して位置決め
④マスキングテープなどでカメラ位置を記して両面テープで接着
⑤各種配線を隠す作業
⑥画角やドラレコの動作確認をして完成 という流れだ。
また、今回はアクセサリーソケット(シガーソケット)から電源を取っているが、製品に付属する配線キットを利用して常時電源にもつなぐようにすれば駐車時の振動によって録画を開始する監視モードを利用することもできる。

カメラ位置を決めるときの注意点としては、ワイパーの払拭エリアに画角が入るように配慮することだ。ここでミスをすると雨粒で動画がはっきり見えないということになってしまう。カメラ位置を目立たないように意識しすぎると、こうした失敗をすることもあるので、十分に気を付けてほしい。

リアカメラの配線は、車内の内装に沿って目立たないように配線するのがポイントだ。主に、天井沿いに通す方法とフロア沿いに通す方法があるが、DIYでは天井沿いの配線が比較的スマートでオススメだ。
配線を天井沿いに通す場合、基本的には車内の内装パネルのすき間を活用して配線を隠すことができる。フロントカメラ本体から分岐する接続ポイントから、助手席側のAピラーまで配線を伸ばし、ルーフライニング(天井内装)との境目に配線していく。ドアの部分は、ゴムモールを一部めくってケーブルを通す。Bピラーを経由して、そのままCピラー、リアハッチのゴムモールへと配線を這わせていくと車内の美観を損ねにくい。

リアウインドウにカメラを設置する場合は、車内に伸びる配線の蛇腹ホースの中にケーブルを通し、天井の内装の隙間やドアゴムパッキンの中に押し込み、助手席側からフロントまで引き回す。
しかし、今回は、リアカメラを天井に取り付けるためのステーを自作して天井側に設置した。このステーを使用することで、リアウインドウではなく天井に直接ドラレコを固定でき、配線の取り回しもシンプルになるので、作業時間を大幅に短縮できる。ステーは専用のものも販売されているが、今回はホームセンターで購入した鉄のステーを手作業で加工して使用した。



タッチパネルやスマホから直感的に操作できるのも美点

装着が容易なのはわかったとして、もっと重要なのはドラレコとしての使い勝手だ。
その点についても「MiVue™ ER50」の満足度は高い。多機能なドラレコといえば、説明書を片手に機能を活用したり、設定したりというイメージがあるかもしれないが、「MiVue™ ER50」の操作系は非常に直感的にになっている。
たとえば、ディスプレイに映し出すカメラの選択は、画面をスワイプするだけで切り替えることができる。デジタルミラーとして使うのであれば後方カメラだけのモードを選ぶだろうが、そこに小さく前方カメラの映像をピクチャーinピクチャー的に表示することもできるし、なんなら前後の映像を同じサイズで並べて表示することもできる。


メニューについてもわかりやすいアイコンをタッチしていくだけなので、説明書に頼らずとも直感的な操作でサクサク使うことができる。加えて、Mioの提供する専用アプリ「MiVue™ Pro APP」を使えば、スマホの画面上で各種機能を設定することも可能。もちろん、イベント録画された動画はスマホでも確認することができる。
GPSの情報を使って時刻や速度などの情報をディスプレイに表示できるのも「MiVue™ ER50」の特徴。デジタル仕様の最新モデルに乗り換えたような気分が味わえるため、ドラレコ機能だけでなくクルマ全体をアップデートをしたかのような満足感が味わえる点も見逃せない。


DIYが苦手ならプロに依頼するのも選択肢のひとつ
今回はDIY素人の編集者T君でも2時間もあれば「MiVue™ ER50」を取り付けることができたが、DIYでの取付作業に自信がなかったり、作業する時間やスペースを用意できない場合は無理をせず、プロに依頼するという選択肢もある。ドラレコの取り付けを得意としているカーショップや大手カー用品店では、製品持ち込みでの取り付けにも対応しているところも多いので確認してみよう。事前予約すればスムーズに作業を進めてもらえるのでスムーズだ。
また、「MiVue™ ER50」はAmazonでドライブレコーダーを購入する際に「出張取り付けオプション」を選ぶことも可能で、専門のメカニックが自宅や駐車場に訪問してその場で取り付けてくれるサービスだ。こうした手段を活用すれば、費用は掛かるがDIYでの配線の取り回しに不安があるユーザーでも安心して導入できる。

詳しい商品の情報は、Mio(ミオ)公式WEBサイトをチェックしていただきたい。
「MiVue™ ER50」製品WEBサイトはコチラをチェック!