ポルシェ電動911「アクティブエアロフラップ」搭載か!「カイエンEV」、2グレードを発見

ポルシェ カイエン EV プロトタイプ スパイショット
ポルシェのラインアップには、「マカン エレクトリック」という電気SUVが存在しているが、今年後半には兄貴分となる「カイエン エレクトリック」が登場する予定だ。

この2台に見る、カイエンのEV戦略

ポルシェ カイエン EV プロトタイプ スパイショット

今回は厳冬のスカンジナビアで、グレード違いとみられる2台のプロトタイプを発見、いくつかの重要な違いが確認できる。

ポルシェ カイエン EV プロトタイプ スパイショット

どちらのモデルも、これまで撮影に成功したプロトタイプ同様に、かなり厳重なカモフラージュが施されている。偽装はフロントとリアのバンパーの一部とドアの下部を覆っているが、手前に映る1台だけには、新型「911 GTS T-Hybrid」に見られるものと同様の、「アクティブエアロフラップ」らしきものを下部バンパーに装備していることがわかった。また、バンパーの一番低い部分にスプリッターが取り付けられており、パフォーマンスバージョン、おそらく「GTS」であることを示唆している。

もう一方、奥に置かれたカイエンには、下側のリップスポイラーや同じアクティブエアロスラットは装備されていない(ただし、動く可能性はある)。代わりに、水平バーを備えたあまりマッチョではないバンパーが装備されており、ADASセンサーは凹んでいるのではなく、バンパーの表面から突き出ている。

こちらのパフォーマンス重視ではないバンパーは、より良いアプローチ角度を提供するように見えるため、オフロードをテーマにしたカイエンを示唆している。これは、わずかに広がったリアアーチリップによって裏付けられており、GTSエアロフラップ付きのモデルには存在しない。また、フラップのないプロトタイプだけがテールライトの下に箱型の通気口を備えていることも謎だ。

完全なバンパーの偽装が外されると、マカン エレクトリックやアウディ「Q6 e-tron」および「A6 e-tron 」のような分割ヘッドライト配置が見られると予想されている。これら3台は、標準形式とクーペ形式の両方でカイエンEVにも使用される同じフォルクスワーゲングループの「PPE」プラットフォームをベースにしている。

スペックだが、マカンのエントリーグレード「4S」は最高出力516ps/380kWを発揮、ターボでは639ps/470kWを発揮するデュアルモーターを搭載、これらのパワートレインを共有すると思われる。また、「タイカン ターボ」と「ターボ S」がそれぞれ最高出力884ps/650 kWと952ps/700 kWを発揮することを考えると、カイエンEVホットバージョンも同様に強力であると予想される。

カイエンEVのワールドプレミアは、2025年内に予定されているが、これはポルシェが開発中の唯一のEVではない。新型の完全電気自動車「718ボクスター」と「718ケイマン」のスポーツカーを発売予定だ。718シリーズEVは、今年デビューする予定だったが、高性能EV市場は、5年前にポルシェが期待していたほど成熟していないため、発売は2026年に延期される可能性がある。

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1965年東京文京区生まれ・世田谷区在住。INS通信社を経て1996年に独立し、車ニュース配信会社アポロニュー…