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2025年もGRヤリスDAT でMCC(モリゾウチャレンジカップ)スポット参戦決定!

2025年5月16日~18日に行なわれた2025年JAF全日本ラリー選手権 第3戦『YUHO Rally 飛鳥 supported by トヨタユナイテッド奈良』。この競技から、全日本ラリー初参戦の田部井翔大選手とコンビを組み、JN2クラス モリゾウチャレンジカップ(MCC)に、私にとっては初のGRヤリスDATで参戦させていただきました。
今シーズンもCUSCO Racing(CUSCO WinmaX DUNLOP GR Yaris)から参戦することになったのですが、私のコ・ドライバー参戦のメインは全日本ラリーではなく、XCRスプリントカップ北海道。2024年は全日本ラリー MCCに星涼樹選手とフル参戦+XCRスプリントカップ北海道(全日本と併催で行なわれるラリーカムイとラリー北海道の2戦のみ)に番場彬選手とハイラックスで参戦させていただきましたが、2025年はXCRスプリントカップ北海道をメインに、全日本ラリーMCCはスポットというかたちで参戦させていただくことになりました。
実は2月にXCRスプリントカップ第1戦に参戦し優勝したのですが…このお話しはまた改めて。

【全日本ラリー選手権 MORIZO Challenge Cup】
Car No.30
クラス:JN-2 Class MORIZO Challenge Cup
参戦車両名:CUSCO WinmaX DUNLOP GR Yaris
ドライバー:田部井 翔大(たべい しょうだい)選手
コ・ドライバー:梅本 まどか(うめもと まどか)選手
ドライバーは全日本ラリー初参戦! しかも雨でドキドキ
2025年の全日本ラリー初参戦は奈良ラウンド。奈良でラリーが行なわれるのはなんと!32年ぶりだそうで、私はもちろん初めて。
しかも…どんな路面のSS(スペシャルステージ)になるのかドキドキしている気持ちに追い討ちをかけるような天気。ずっと雨予報で、田部井翔大選手にとって、初全日本ラリーが難易度の高い雨のラリーとなってしまいました。

田部井翔大選手は今まで群馬県戦ラリーにスバルBRZで参戦し、そして優勝経験もあるドライバーです。群馬のみんなに愛されていて、サービスパークを歩いていると「緊張すんなよー!」、「ちゃんと戻ってこいよ!」と、いろんな先輩方に声をかけられていました。モノマネが得意でトイストーリーのバズ・ライトイヤーはホントにそっくりwww。チームメイトのジール・ジョーンズ選手もバズ・ライトイヤーはわかるそうで、チームのムードメーカーになっていました。
普段はスバル系列の会社にお勤めで、以前組んでいたコ・ドライバーが小坂典嵩選手(※現在、JN-1トップクラスのドライバー、SUBARU新井敏弘選手のコ・ドライバー)だったそうなんです。ベテランの方と組まれているので、それに比べると私は頼りないコ・ドライバーかもしれないけど、私は私なりに頑張るぞ!と意気込んで挑みました。
初マシン、GRヤリスDAT

去年MCCに参戦した時のマシンはGRヤリス前期。今年もMCCはGRヤリス前期の使用が可能ですが、それに加えて後期DAT(Direct Automatic Transmission)も使用できるレギュレーションになりました。
奈良ラウンドではMCCに12台が参戦し、7台が前期MT、5台がDAT。DATはモード選択に加えてMTモードとATモードのどちらで走るかによっても変わってくるので、その見極めも必要になってきます。走り方の好みと路面に合ったモードを選ばないと気持ちよく走ることができず、DATの難しさも痛感したラリーでした。

目標は「必ず完走するよ~!」
今回は田部井選手と初の全日本、奈良についてもどんな道かわからない要素が多かったこと、雨も降って荒れるという点から「必ず完走する! いろいろ試して経験値をあげる」を目標に掲げて走りました。

今年はシリーズ全戦を戦うというわけではないのと、他の選手は2.戦目や3戦目の中(奈良は第3戦)、田部井選手は初の全日本ラリーということもあり、周りのタイムは見ないで自分のペースでコンスタントに走れる感覚を掴むことも目標に掲げ、チャレンジ!
結果、大きなトラブルもなくしっかり完走できたこと、しっかりいろいろ試しトライできたり、1本目はおさえてノートの情報を増やし、2本目でタイムアップ…ということができたのは大きな収穫でした。

私もDAT車両が初めてということでフィーリングを合わせるのが難しく、練習では上手くいっていたところも悪路とスピード感が上手く掴めずリピートが多くなり、アジャストできない部分があったのは反省点です。
奈良のコースは難しい…でも、たくさんのお客様に感動!

奈良ラウンドの道は苔やグレーチング、GAPも多く、晴れていても難しかっただろうな…と感じました。ウォームアップゾーンがなかったこともあり、最初タイヤが温まるまでは気をつけないと滑ってしまうことも。雨ということでコースを横切る川もできたり、ホントに難しいコンディションだったなと振り返っても感じます。
レッキ日は何度もインカーを見直して、どう表現するか話すこともできたのですが、本番でやってみると、最初はなかなかスピード感や感覚が合わずドライバーに届ける難しさを感じてしまいました。SSを重ねるごとにわかってきた事も多く、最後は気持ちよく走れた気がしましたが、Leg2の日曜日は林道SS1本とギャラリーステージの名阪スポーツランドのSSのみなので、林道は1本を2回しか走れずもっと走りたかったなぁというのが正直な感想です。


そぉそぉ! SS8とSS10の名阪スポーツランドはお客さんがたくさん来てくださっていました。いろんな方に見守られながらタイムアタックという緊張感もありながら、距離が0.65kmなのでコ・ドライバーとしてはホントに一瞬。ノートを読みながら心の中で田部井選手にエールを送っていました。

TC(タイムコントロール)前がお客さんの席に近いこともあり、時間に余裕もあったのでどんな感じで走っているのかみんなで走りを観てみると、スタートしてすぐの360度ターンで縁石に乗りすぎたマシンがそのまま横転!!! ちょっとびっくりして周りはザワザワしていましたが、選手に怪我はなく撤収作業も迅速に行なわれました。
私は横転するマシンを見るのが初めてだったので衝撃的でしたが、「縁石は気をつけようね…」と言いながら名阪SSをスタート。
ここではDATで初めて使うモードを試したのが上手くいかず…アンダーで壁に近寄ってヒヤヒヤした場面もありましたが、ヒットすることなくゴール。タイムは落としてしまいましたが、「これが林道じゃなくてよかったね。」とお互い少しホッとし、横転することなく無事に走ることができました。
次戦はモントレーにエントリー!

いろんな事があった奈良ラウンドでしたが、結果はMCCクラス9位、DAT勢では2番手という成績でした。今回の反省点を活かして6月6日~8日に群馬県で行なわれる全日本ラリー選手権 第4戦『FIA International Rally 加勢裕ニ杯 MONTRE2025』も田部井選手と組ませていただける事になったので頑張りたいと思います。
モントレーではMT車両ということもあり、奈良よりはしっかり攻めるところは攻め、アベレージタイムをアップし、しっかり完走できるよう頑張ります!!
モントレーは2024年同様、話題となったあの碓氷峠も走るので、お近くの方はぜひ現地で、現地に来られない方もYouTube配信があるそうなので、そちらから応援よろしくお願いします♪