コルトラリーアート バージョンRはドッカンターボ、マーチNISMO Sは直4NA+MTが最高! 150万円で狙えるBセグメントのFFホットハッチ【モーターファンおすすめ中古車】

FFホットハッチは、手軽にスポーツドライビングを楽しめるクルマとして世界中で愛されている。また欧州メーカー、日本メーカーも魅力的なホットハッチを送り出し続けている。その中で今回はBセグメントに属するコンパクトな中古のFFホットハッチを5選紹介する。

三菱コルトラリアート|どこか懐かしさもある真のホットハッチ

三菱コルトは、2002年に発売されたコンパクトカーだ。「三菱自動車がダイムラークライスラーとのアライアンス第一弾として新開発のプラットフォームを採用したクルマ」であると同時に、「三菱自動車の新しいデザイン・アイデンティティを具現化した最初のクルマ」として満を持して登場した。
今回紹介するのは、そんなコルトの高性能グレード「ラリーアート バージョンR」。より本格的なスポーツドライビングを楽しみたいユーザーを対象に、手頃な価格で高性能コンパクトスポーツを実現させたモデルだ。標準モデルと比べて開口部を大きく設けたグリル一体型フロントバンパーや同じく新たに開口部を設けたボンネットフードなどが「やる気」を感じさせる。

パワートレーンは、1.5ℓ MIVECターボエンジンを搭載。5MT車では最高出力 154ps/6000rpm、最大トルク210Nm/3500rpm と当時ではクラストップレベルの動力性能を実現。CVTも設定されたがおすすめは5MT車。5MT車は、卓越した動力性能に見合った強度を有する、欧州専用ターボモデルで搭載のゲトラグ社製5速マニュアルトランスミッション、またザックス社製クラッチが採用されている。ターボもドッカンターボなのでどこか懐かしいホットモデルだ。

平均中古価格は約60万円。
たとえばCVTだと「コルト 1.5ラリアートバージョンR 2007年式、走行4万3000kmで車両本体価格54万円」
5MTだと「コルト 1.5ラリアートバージョンR 5MT 2011年式、走行7万4000kmで車両本体価格121万円」というような中古車がある。このようにMTの方が人気があり、MTの相場価格がCVTと比べて約2倍以上となっている。
ただ、スポーツモデルゆえ、走行距離が過多なものや修復歴ありのものが多いことは注意が必要。

詳細スペック:ラリーアート バージョンR(MT)

全長×全幅×全高(mm)=3925×1695×1535
ホイールベース(mm)=2500
エンジン:1.5ℓ 直列4気筒DOHC16バルブICターボ
駆動:FF
最高出力:154ps(113kW)/6000rpm
最大トルク:21.4kg・m(210Nm)/3500rpm
使用燃料:無鉛プレミアムガソリン
トランスミッション:5MT
車重(kg):1110
新車価格:197万4000円
※2006年発売当時のスペック

現行日産マーチNISMO S|直4NA+MTの組み合わせが最高! そして軽い!

2013年に発売された日産マーチNISMOは、従来からの熱狂的なモータースポーツファンやスポーツドライビング志向のユーザーだけでなく、より幅広い層のクルマ好きなユーザーにも量販価格帯でNISMOの情熱とこだわりを注いだデザインのクルマを提供するために用意されたモデルだ。「マーチ」の低燃費はそのままに空力性能に優れ、洗練されたデザインの「NISMO」と、よりスポーツドライビングを楽しみたい方向けの「NISMO S」と2グレードが設定される。

「NISMO」はあくまでスポーティな“雰囲気”を楽しむ仕様なため、おすすめは専用チューニングされた1.5ℓエンジンの搭載される「NISMO S」だ。トランスミッションは5MTのみ。直4NA+MTの組み合わせはいまでは貴重で、レッドゾーンまでエンジンを回すのが楽しい。また、最高出力は116ps、最大トルクは156Nmとスペック的には大きくないものの、逆にパワーを余すことなく限界まで楽しめるのも「NISMO S」の魅力だ。

平均中古価格は約100万円。
たとえば「NISMO S」だと「マーチ NISMO S 2017年式、走行2万8000kmで車両本体価格135万円」というような中古車がある。直4NA+MTで運転が楽しいモデルだ。 

詳細スペック:ニスモ S

全長×全幅×全高(mm)=3870×1690×1495
ホイールベース(mm)=2450
エンジン:1.5ℓ 水冷直列4気筒DOHC
駆動:FF
最高出力:116ps(85kW)/6000rpm
最大トルク:15.9kg・m(156Nm)/3600rpm
使用燃料:無鉛プレミアムガソリン
トランスミッション:5MT
車重(kg):1010
新車価格:177万300円
※2013年発売当時のスペック

3代目ホンダ・フィットRS|ファミリーカーとしても使えるホットハッチ

3代目ホンダ・フィットは、世界のコンパクトカーのベンチマークにふさわしいクルマを目指して開発され、2013年に発売された。コンパクトカーの概念を刷新した初代フィットの設計思想を継承しながらも、パワートレーンと車体を完全新設計し、居住性、燃費性能、デザイン、走りのすべてを格段に進化させたのが特徴。3代目は初代、2代目と比べよりシャープなデザインが採用されている。

今回紹介するスポーツグレード「RS」は1.5ℓ直噴DOHC i-VTECエンジンを搭載。力強い走りと上質なフィールを実現し、従来モデルに対して最高出力を約10%向上しているのが特徴だ。最高出力132ps、最大トルク155Nmなのでめちゃくちゃパワーがある! というわけではないが、街乗りからロングツーリングまで扱いやすく、適度にスポーツ走行が楽しめるバランスの良いモデルとなっている。トランスミッションはCVTと6MT。張り出し感のあるRS専用のバンパーや、大型テールゲートスポイラー、サイドシルガーニッシュなどを採用し、スポーティーな印象をさらに強調したエクステリアデザインは現行型にはない魅力だ。

RSの平均中古車価格は約140万円。
たとえば前期モデルの6MTだと「フィット 1.5 RS 6MT 2014年式、走行2万9000kmで車両本体価格132万円」というような中古車がある。
ホンダのお家芸、センタータンクレイアウトによって室内も広いのでファミリーカーとしてもおすすめのバランスのとれた1台だ。 

詳細スペック:RS(MT)

全長×全幅×全高(mm)=3955×1695×1525
ホイールベース(mm)=2530
エンジン:1.5ℓ 水冷直列4気筒DOHC16バルブ
駆動:FF
最高出力:132ps(97kW)/6600rpm
最大トルク:15.8kg・m(155Nm)/4600rpm
使用燃料:無鉛レギュラーガソリン
トランスミッション:6MT
車重(kg):1050
新車価格:180万円
※2013年発売当時のスペック

先代プジョー208 GTi|トルキーな走りが楽しい!

先代のプジョー208 GTiは、ルノールーテシア スノースポール同様、フランスを代表するホットハッチ。先に紹介したVWのスポーツモデルが「GTI」なのに対し、プジョーは「GTi」。1980 年代プジョーのモータースポーツ戦略の象徴となった205GTiを現代に甦らせ、200シリーズ歴代最高のパフォーマンスを誇るエンジン、そのパワーを受け止めるシャシー性能、そして208独自の小径ステアリングを実現したのがこの208 GTi。3台目で紹介したライバル、ルノー・ルーテシアR.S.が2ペダルとなったのに対して、この208は3ペダルを貫き6MTを採用している。

エンジンは1.6ℓターボエンジンを搭載。最高出力は200ps、最高トルクは275Nmと1.6ℓとは思えないハイパフォーマンスをみせる。このエンジンは回すタイプではなく、ターボの過給でトルクを盛り上げる性格だ。1速から加速させると野太いエンジンサウンドを響かせながら、グイグイと車体を加速させ、トルキーな加速を味わうことができる。車重も1200kgと重くないため、キビキビとしたドライビングを楽しめるフランス車らしいホットハッチだ。

平均中古車価格は約165万円。
たとえば「208 GTi 2015年式、走行3万6000kmで車両本体価格119万円」というような中古車がある。
ターボらしいトルキーな加速を楽しみたい方におすすめだ。 

詳細スペック:GTi

全長×全幅×全高(mm)=3960×1740×1470
ホイールベース(mm)=2540
エンジン:1.6ℓ 直列4気筒DOHCターボ
駆動:FF
最高出力:200ps(147kW)/6000rpm
最大トルク:28kg・m(275Nm)/1700rpm
使用燃料:無鉛プレミアムガソリン
トランスミッション:6MT
車両重量:1200kg
新車価格:299万円
※2013年発売当時のスペック

先代フォルクスワーゲン・ポロGTI|ロングツーリングにもってこい! 大人のハッチバック

先代のフォルクスワーゲン・ポロGTIは、VWのコンパクトカー ポロシリーズのトップグレードとなるスポーツモデル。日本の道路環境に適した5ナンバーサイズ(全長:3995mm × 全幅:1685mm × 全高:1445mm)というコンパクトなボディにトップクラスのスポーツ性能を持ち合わせた走りが楽しいモデルだ。「GTI」伝統のフロントのハニカム構造のラジエーターグリルには、水平に伸びた一本の赤いラインとシルバーに輝く「GTI」バッチが飾られており、兄貴分となるゴルフGTIと同様のスポーティな専用デザインが採用されている。

エンジンは1.8ℓTSIが積まれており、前モデルの1.4ℓTSI エンジンが2個の過給器(スーパーチャージャー+ターボチャージャー)を装着していたのに対し、このモデルのエンジンには低回転域から俊敏に反応する小径タービンを用いたシングルターボ方式が採用された。最高出力は192ps、最大トルクは250Nmもあるため加速は充分すぎるほど素早い。また通常のモデルよりも15mm低くなるスポーツサスペンションによって、一般道ではしなやかに、ワインディングロードでは路面に食いつくような走りを実現している。

平均中古価格は約130万円。
たとえば「ポロGTI 2013年式、走行1万9000kmで車両本体価格119万円」というような中古車がある。
Bセグメントで大人のハッチバックを選ぶならポロGTIがおすすめだ。 

詳細スペック:ベースグレード

全長×全幅×全高(㎜)=3995×1685×1445
ホイールベース(㎜)=2470
エンジン:1.8ℓ 直列4気筒DOHC16バルブICターボ
駆動:FF
最高出力:192ps(141kW)/5400~6200rpm
最大トルク:25.5kg・m(250Nm)/1250~5300rpm
使用燃料:無鉛プレミアムガソリン
トランスミッション:7AT
車重(kg):1240
新車価格:334万2000円
※2015年発売当時のスペック

今回は、150万円で狙える・スポーツ走行はもちろん楽しく・小さくて取り回しも良く・実用性も犠牲にしていない、魅力あるBセグメントホットハッチ5選を紹介した。Bセグメントのホットハッチといってもエンジンの特性、トランスミッション、ペダルの数までさまざまな種類がある。ぜひこれらのモデルを比較して、好みにあった楽しいクルマを選んでいただきたい。

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