“箱スカ”をテキストにゴムパーツを勉強しよう!

旧車に使われているゴムパーツ 箱スカで解説 外装フロントまわり編

現代のクルマはもちろん、旧車にも意外と多く使われているのがゴムパーツ。新品では弾力がありやわらかいゴムパーツだけど、材質上、長い年月使用するとどうしても硬くなり劣化してしまうもの。40年前の旧車となれば、当然各部のゴムパーツのリフレッシュは不可欠。そこで、まずはどこにどんなゴムが使われているのかをひとつずつ見ていこう!

サンプル車両は箱スカセダン

旧車にもゴムパーツはたくさん使われている。ゴムパーツが劣化するとどうなる?

フロントまわり

フロントまわりはガラス、カウルトップ、ボンネット、フェンダー、バンパーの5つのポイントにゴムパーツが使われている

例えば、カウルトップゴムの場合…
亀裂が入ったゴムは水漏れ、サビの原因になる。

劣化したゴムパーツは、使われている場所によっては快適性や車体側にまで影響を与える場合もある。例えばカウルトップの中に付くゴムの蓋。右の写真のように亀裂が入っている場合、隙間から中に水が浸入してしまうことも。なぜそこにゴムパーツが使われているのか? 役割を知るとその重要性もわかってくるもの。

カウルトップのゴム(パーツリスト名:ラバーキャップ)

カウルトップに使われているゴムパーツは数種類存在する。まずひとつはカウルトップの中についているゴムの蓋。これは中に水やゴミの侵入を防ぐためのもの。右の写真のように円形の物と片側が半円形状になった2つのゴムで蓋がされている。
そして、もう2種類。カウルトップの前後に挟まるゴムモール。前側に付くモールは水の侵入を防ぐためとの役割があるだけでなく、これがないとボンネットとカウルトップが干渉してしまうことも。そしてカウルトップの後ろ側に付くモールは、普段は隠れているので見えないが、このゴムでカウルトップの高さを調整している。

バンパー取り付け部のゴム(パーツリスト名:スペーサー)

バンパーを外さなければなかなか気付かない部分がこの取り付け部のゴム。直径5~6cmの円形のゴムでボディとバンパーステーの間に付くもの。車体に傷を付けずにしっかりと固定するためのゴム製のワッシャー的存在。

左右フェンダー上のゴム(パーツリスト名:サイドショックラバー)

エンジンルームを見ると、左右フェンダーに2個ずつ(前側と後ろ側で計4個)ボンネットを受けるための当たりゴムがついている。
前用と後ろ用で大きさが違う
装着されている車両を見ても一見、全部同じサイズに見えるのだが、正式には前側と後ろ側用でサイズが違い、幅が太い方が後ろ側(室内側)に使われる。

フロントガラスのゴム(パーツリスト名:フロントウィンドウウェザーストリップ)

フロントガラスまわりのゴム、ウェザーストリップ。劣化したウェザーは固くなり縮み、見た目にも残念な感じになってしまう。ここが新品になるだけでクルマの印象がガラリと変わると言っても過言でないくらい、見た目にも影響するパーツ。
セダンGTとGT-Rの違い
セダンのGTとGT-Rではモールの形状が違うためウェザーも専用品。GT-R用は中央に細いモールがはまるためのミゾがあるのが特徴。ちなみにH/Tの場合も専用品となる。

ボンネット側のゴム(パーツリスト名:ショックラバー)

ボンネットのエンジンルーム側左右2箇所に付いているゴム。当時はこのゴムにもサイズ違いが存在し、このゴムの大きさでボンネットの高さ調整をおこなっていたというハナシ。現在は1種類しか手に入らない。当時はサイズ違いも存在した。
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