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後席居住性と荷室空間に驚愕 走行性能や安全装備も好印象
小さいものから大きなものまで、フルサイズでSUVをラインナップしているトヨタ。その中でいちばん小さいモデルがライズだ。ダイハツと共同開発され、ロッキーとは兄弟車種だが、顔つきはイマドキのキーンルックを彷彿とさせるトヨタ顔となり、両車の雰囲気はかなり違う。とにもかくにも大ヒットモデルとなったが、最大の要因はコストパフォーマンスの高さだろう。昨今ボディサイズが大型化する中、5ナンバーボディの取り回し性はピカイチ。着座位置は高めの655mmに設定することで、乗り降りがしやすくなっている。
エクステリア
室内も広く後席の空間は900mmも取られ、後部座席でもゆったりと足を組めるくらいの余裕があるが、さらに驚かされるのが、ガソリンのFF車のラゲッジスペースである。開口幅が1m確保された荷室は、大きな荷物の出し入れもしやすく、上段下段とデッキボードによって、荷室床の高さを変えることができる。上段にすれば、後部座席の背もたれを倒したときに、広大でフラットなスペースをつくり出すことができ、下段にすればスーツケースを立てたまま積載できる。
乗降性
さらにデッキボードを取り外してしまえば、高さ方向では背の高い鉢植えなどはもちろん、ベビーカーなどの積み下ろしもラクにできるし、幅的にもスーパーマーケットのカゴが、スッポリとふたつ入ってしまうほど広いのだ。これが4WD車になると、少し容量が小さくなり、ハイブリッド車(FFのみ)になるともう少し小さくなるが、それでもまだ、通常SUVと聞いてイメージする荷室とは雲泥の差と表現して良いほど収納力は高い。ちょっと驚くほどの広さと言っても言い過ぎではないくらいだ。
インストルメントパネル
さらに最低地上高185mm、アプローチアングル 度、デパーチャーアングル 度と走破力も高いので、これ一台で何でもできて、どこへでも行ける性能の高さはかなりのものと断言してもイイ。驚くポイントはまだあって、そのパワフルさにも驚愕させられる。ターボで過給しているにせよ、1.0lとは思えないほどエンジンはパワフルで、ステアリングに装着されているパワーボタンを押そうものなら、ドライバーを置いてけぼりにして、クルマが前を走って行ってしまうんじゃないか? なんて、思ってしまう ほど素早いのだ。
居住性
スタートダッシュからしてかなり力強く、その後もパワー感が落ちない感じで伸びていくのも感嘆のポイント。車格にしたらちょっと速過ぎるかも? と感じるほどのマッスルマシンなのだ。そんな走りだからこそ、守りは鉄壁。安全装備は最新のものがほぼ網羅されているので心配は無用だし、最近流行りのコネクティッド系統にも対応している。ディスプレイオーディオも装着されているので、スマホをつなげば普段の感覚で操作ができるのもうれしいポイントだ。
うれしい装備
月間登録台数 7895台(21年10月~22年3月平均値) 現行型発表 19年11月(新エンジン追加 21年11月) WLTCモード燃費 28.0 km/l ※ハイブリッド車
ラゲッジルーム
メーター表示も4パターンの中から好みでチョイスできたり、シートヒーターや高遮音性能をもったUV&IRカットガラスを装備。快適装備も十二分に盛り込まれていながら、この価格は正直買いである。
※本稿は、モーターファン別冊ニューモデル速報統括シリーズVol.141「2022-2023 国産&輸入SUVのすべて」の再構成です。
http://motorfan-newmodel.com/integration/141