レビン・トレノ生誕50周年記念ミーティング開催! 【2022 TMSCクラシックカーミーティング&レビン・トレノ生誕50周年パレードラン】

1972年3月に発売されたカローラ・レビン&スプリンター・トレノ。モデルチェンジを繰り返して長らくトヨタを代表する小型スポーティカーとして愛されてきたレビン・トレノが生誕50年を迎え、記念ミーティングが富士スピードウェイで開催された。当日の模様をお伝えしよう。
PHOTO&REPORT●増田 満(MASUDA Mitsuru)
富士スピードウェイで記念ミーティングが開催された。
メインスタンド裏のイベント広場が舞台になった。

2022年11月13日に富士スピードウェイのメインスタンド裏側イベント広場で、「2022 TMSC クラシックカーミーティング&レビン・トレノ生誕50周年イベント」が開催された。すでに絶版となってしまったが、長らくトヨタの小型スポーティカーの代名詞として愛されてきたカローラ・レビンとスプリンター・トレノ。この2車が発売されたのが1972年3月のことで、それから50年の月日が流れたことになる。

記念すべき50周年を祝うべく、クラブTE27という初代レビン・トレノのオーナーズクラブが窓口となって、今回のミーティングが実現した。TMSCとはトヨタモータースポーツクラブのことで、TMSCに所属しているクラブTE27、トヨタ2000GTオーナーズクラブ、トヨタスポーツ800オーナーズクラブ、トヨタ1600GTオーナーズクラブのメンバー車のほか、一般からの募集車両、TE37捜索隊(オーナーズクラブ)の車両が参加した。募集台数は100台で歴代レビン・トレノが対象とされた。当日はほぼすべての歴代レビン・トレノが集結して、各世代での人気ぶりを感じさせてくれた。

レビン・トレノだけでなくトヨタの名車たちがクラブ単位で参加した。

TE27カローラ・レビン&スプリンター・トレノ

モスグリーンやオレンジのボディカラーは純正色に設定されていた。
右手前がスプリンター・トレノで、その隣はカローラ・レビン。

トヨタ1600GT

トヨタ1600GTオーナーズクラブのほか、トヨタ2000GTオーナーズクラブ、トヨタスポーツ800オーナーズクラブが参加。

歴代レビン・トレノ

レビン・トレノは初代だけでなく2代目のTE37、TE47系も集まった。
今や大人気のAE86も多数駆けつけた。
AE92系は少数ながら参加があった。
AE101系やAE111系の参加もあり歴代レビン・トレノが見られた。

TE27型の初代レビン・トレノが主役だが、広い会場には歴代のレビン・トレノが大集合した。排出ガス対策に明け暮れた2代目のほか、TE71型やAE86型などが勢揃いすることになり壮観に感じられた。こうしてみると台数が少ないTE71やAE92などは残存数が少ないのだろうと考えられる。今となっては貴重なクルマたちなので、これからも大切に維持してほしいものだ。

早朝からパレードランが開催された

朝の7時15分からは本コースを走るパレードランが開催された。

当日は富士スピードウェイで富士チャンピオンレースやインタープロトなどのレースが開催されていたため、レースが始まる前の朝7時15分から本コースを使ってパレードランが行われた。コースから戻った各車がメインスタンド裏側イベント広場へ戻ってきてからミーティングが開始される。午前中には参加者インタビューと題したマイクイベントが予定されていたが、強風のためか取材中に聞き取ることができなかった。この日は天気予報で雨と報じられていたが、午前中はなんとか曇天が続いた。ただ、風が強く低気圧の接近を感じさせた。

午後からはレジェンドドライバーによるトークショー

13時過ぎからレジェンドドライバーによるトークショーが開催された。

午後になるとレジェンドドライバーによるトークショーが開催された。元トヨタワークスに属していた鮒子田寛さん、見崎清志さん、高橋晴邦さんを招いて現役時代のエピソードやTE27レビン・トレノに関する思い出が語られ、参加者たちの注目を集めた。鮒子田さんからはトヨタ2000GTスピードトライアルの話題が、見崎さんからはマカオグランプリの逸話が、高橋さんからは日産勢との白熱した時代がそれぞれ語られた。当初はゲストの後ろにレビン・トレノ生誕50周年と書かれた看板が立てられていたのだが、これまた強風のために撤去せざるを得なかった。

鮒子田寛さんから往年の名レースについて裏話が披露された。
見崎清志さんからはマカオグランプリでの壮絶な秘話が語られた。
高橋晴邦さんからはレビン・トレノについての思い出が披露された。

トークショーが終わるのを待っていたかのように、天気予報通りに雨が降り出しミーティングは流れ解散のようになる。16時まで開催される予定だったが、やはり大事な旧車を雨に濡らしたくないという人が多いようだ。また渋滞するのを避けるため、早めに帰路へつく車両も見受けられた。

一度にこれだけのレビン・トレノが集まることは大変に珍しい機会。会場ではオーナー同士の親睦を深めたり、維持やパーツの情報などを話し合う姿があちこちで見られた。またボンネットを開けると人が集まるのも旧車イベントでの常で、同じTE27同士であっても各車様々なモディファイが施されているため参考になることが多いのだろう。会場には専門店の出店もあり、歴代レビン・トレノオーナーなら充実した日曜日となったはずだ。

キーワードで検索する

著者プロフィール

増田満 近影

増田満

小学生時代にスーパーカーブームが巻き起こり後楽園球場へ足を運んだ世代。大学卒業後は自動車雑誌編集部…