単純にプラドの後継ではない!?THEランドクルーザー、それが「250」
その信頼性の高さから世界で愛され続けているトヨタのクロカン「ランドクルーザー」の新たな歴史の幕開けが告げられた。
今回の発表前の日本のランクルシリーズは、トヨタのフラッグシップSUVでもある「300」と、ライトビューティーモデル「プラド」の2本立て。ヘビーデューティーモデルである「70」は、9年前に期間限定で復活して以来、日本では購入できなかった。
しかし、8月2日のワールドプレミアでオールニューモデルの「250」が発表され、ヘビーデューティーモデル「70」のマイナーチェンジモデルがカタログモデルとして復活。
「250」は、フラッグシップモデル「300」と同じプラットフォームで開発され、高い走破性を備える「プラド」の後継モデルだが、そのキャラクターは現行とは、若干異なるのがポイント。豊田章男会長の「原点回帰」の指示で生まれたモデルであり、人々の生活を支える身近なクロカンが目指されているというから、使い勝手だけでなく、価格面でも期待が膨らむ。
復活の「70」は、長年のファンの声に応えるべく、シンプルさはそのままに、時代に合わせたアップデートが加えられた。
これにより、ラグジュアリー系の「300」、生活実用の「250」、本格派クロカン「70」という3車種が今後の日本で展開されていくことになるのだ。
トヨタが誇るランクルの新展開はこの3車種
LAND CRUISER 300
トヨタのフラッグシップである「ランドクルーザー」のフラッグシップモデルとして最新技術、高級感をコンセプトにしていて、トヨタではステーションワゴン系という位置付けだ。現在は残念ながらオーダー停止中。求める人が多いクルマだけに今後供給正常化に期待。
LAND CRUISER 250
本格的なヨンクとして高い人気を誇っていたランクルプラド。時系列的にその後継として誕生したのが「250」(通称ニーゴーマル)。今回がワールドプレミアということで、日本仕様の詳細はまだ未発表だが、予定では日本発売2024年春。プラドの名前が付くかどうかは不明。
LAND CRUISER 70
道なき道を行く、そんなランクの本流「40」系の血統とされている70。いわゆるヘビーデューティー系がコンセプトで最も無骨なルックスや装備が特徴。2004年に国内販売終了となったが、2014年に限定的に復活。今回、改めてレギュラーラインアップとして登場。
単純にプラドの後継というワケではない「250」
取締役・執行役員 デザイン領域統括長
サイモン・ハンフリーズ 氏
「ランドクルーザーの歴史はトヨタの歴史といっても過言ではない。だからこその原点回帰。この250こそがランドクルーザーの魂です」とサイモン氏。
質実剛健的な印象の強いフロントマスク。角目と丸目が用意される予定で、部品交換でイメチェンできる。
ランクル100や300、プラドといった乗用車的な印象からイメチェン。どちらかと言えば40、70に近いスタイリング。
丸みを帯びてワゴン感のあった150プラドより、スクエア感の強い印象だ。
ランドクルーザー
プラド(#150)
時系列的にはプラドの後継というイメージが強い「250」だが、開発者側的には単に後継というわけでなく、新しい、そしてランクル本来の本流という位置付けでこの250を完成させている。
ランドクルーザーシリーズ
チーフエンジニア 森津圭太 氏
「時系列、サイズ的にも150プラドの後継というイメージですが、狙いとしては全く新しいモデル、ランクルシリーズど真ん中モデルがこの250です」と、チーフエンジニアの森津氏。
150プラド (TZ-G) 新型250 (プロトタイプ) 150との差 (参照)ランクル 300 ZX 7人乗り 全長(mm) 4825 4925 (+100) 4985 全高(mm) 1850 1870 (+20) 1925 全幅(mm) 1855 1980 (+25) 1980 ※実用全幅(mm) ー 2115 (-65) ー ホイールベース(mm) 2790 2850 (+60) 2850
発表されたプロトタイプのサイズをプラドと比較してみると、全体的にサイズアップ。全長は100mmプラスだ。全幅も+25mmだが、実用域であるドアミラーの両端は逆に65mm短縮されている。取り回し的な配慮が見られる部分だ。
▷ランドクルーザー新章開幕 まとめはこちら
STYLEWAGON(スタイルワゴン)2023年9月号より
[スタイルワゴン・ドレスアップナビ編集部]
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