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現れたのはダークSFの世界観
薄暗いブースに浮かび上がるシルエット。ブラックアウトされたボディにブルーグリーンの光彩。豊田自動織機が提案するひとつめのコンセプトは「ダークSFの世界観」だ。標準仕様ではSUVらしさ漂うRAV4だが、コンセプトカーはそのイメージを大胆に払拭。マッシブでダークな1台を作りあげた。グリル部分にはカバーをあしらい、リップも若干張り出し気味に造形。さらにオーバーフェンダーを組み合わせてRAV4のフォルムを一新。より、タフで鋭さ漂うスタイリングに仕上げている。また、マットなボディの随所にツヤありブラックのステッカーチューンを施し、質感の違いで見せるさりげないポイントを作るなど工夫が凝らされているのも見所だ。そして、何よりも雰囲気を高めているのが、グリル両端やリップに施されたLEDメイク。ブラックのボディを引き立たせるようにあしらった幻想的なライトメイクがSF感を十二分に際立たせている。まるで映画の世界から飛び出してきたような一台。そう思わせる魅力に満ちたコンセプトカーと言えるだろう。






好きにまみれたファミリーカー
ダークなSF風コンセプトカーとは全く真逆のコンセプトで製作されたのが、2台目のコンセプトカー。こちらは「好きにまみれる」をテーマに、一転してファミリーキャンパーとして明るい雰囲気にまとめられている。先ほどのコンセプトカーとは、まさか同じクルマとは思えないほどにガラリと変わった装いだ。フロントフェイスはよりSUVらしさを強調するよう造形され、オーバーフェンダーはビス留めデザインでオフロード感をグッと引き立てる。ルーフにはキャリアを乗せて、キャンプ道具と子供用の自転車も搭載。今すぐにでもアウトドアへ遊びに行けそうなスタイルとなっている。また、ブルーのボディに施されたマットなプロテクションシートによるアレンジもオシャレ。ちょっと手を加えるだけで見え方が大きく変わる証左となっている。ダークSF風か、ファミリーキャンパー風か、あなたならどっちのRAV4が好みだろうか。




PHOTO:西野キヨシ TEXT:小泉聡志