アルファード&ヴェルファイアにプラグインハイブリッド車が追加され、1月31日に発売された。充電器で充電可能な大容量のリチウムイオンバッテリーを搭載し、電気だけで走れるEV走行距離は73kmを実現。アル&ヴェルに設定された、新たな最上級モデルとして君臨する。
アルヴェルのさらに上があった!!!
現行の40アルファード&ヴェルファイアが登場してから約1年半のタイミングで、新たに追加されたPHEV(プラグインハイブリッド)。18.1kWhのリチウムイオンバッテリーをフロア床下に搭載し、73km(WLTCモード)のEV走行距離を実現した。トヨタの社内調査によると、日常移動の95%をEV走行でカバーできるそうだ。
モーターでアシストする制御領域を増加させたことからエンジンの出番は一層減り、遮音材も追加しているため車内には水を打ったような静けさが広がる。
価格も価格なので、基本的には運転手付きでVIPを送迎するショーファーカーとしての用途が想定されているが、実際にハンドルを握ると、これがまた後席にふんぞり返っているのがもったいないと感じるほど楽しい。
重量物であるバッテリーを床下に搭載していることから、重心が35mm下がり、ロールの少ない安定したハンドリングをすぐに体感できる。システム最高出力も225kW(306ps)と、ヴェルファイアのガソリンターボ車を凌駕するパワーを誇り、スムーズな加速感は病みつきになりそうだ。
赤信号で止まる時のカックンブレーキを抑制する「スムーズストップ」なるブレーキ制御まで採用され、至れり尽くせり。アル&ヴェルにまだ上があったとは! と実感する。
グレードは「エグゼグティブラウンジ」(6人乗り)のみの設定で、駆動方式もE-Four(4WD)のみ。車両価格はアルファード&ヴェルファイアともに、1000万円の大台を超えてきた。
ALPHARD PHEV
ALPHARD PHEV
ALPHARD PHEV
VELLFIRE PHEV
VELLFIRE PHEV
灯火類の配置はPHEVも特に変更なし。外側2灯がロービーム、内側が1灯がハイビームとなる3眼LEDヘッドランプと、デイタイムランプを兼ねたLEDクリアランスランプが備わる。
アルファードPHEVの全長と全幅は既存のハイブリッド車やガソリン車と共通。全高のみ10mm高い1945mmとなっているが、ホイールを標準の19インチから17インチに変更すると1935mmとなり、これもハイブリッド車やガソリン車と同じとなる。
A25A-FXS型の2.5L直4エンジン、5NM型フロントモーター&4NM型リアモーターと、ハードウェア自体はハイブリッド車と共通。大きく異なるのは駆動用バッテリーで、ハイブリッド車がニッケル水素電池を使うのに対して、PHEVは大容量のリチウムイオン電池を採用。バッテリーの出力が上がるとモーターの出力も高められるため、システム最高出力は225kW(306ps)となり、ヴェルファイアの2.4Lガソリンターボの205kW(279ps)よりもパワフル。
PHEVの充電口はリアの右側に装備。普通充電と急速充電(CHAdeMO)のポートが並んで配置されている。急速充電で約80%まで充電するのに掛かる時間は約38分。
ホイールはPHEV専用となる、シルバースパッタリング塗装が施された19インチアルミホイールを標準装備。標準装着タイヤも静粛性にこだわったダンロップのSP SPORT MAXX 060が採用されている。
ハイブリッド車とガソリン車は一部改良
PHEVの発売と同時に、ガソリン車とハイブリッド車は一部改良。走りやデザインに関する変更点はなし。装備面ではドライブレコーダー機能付きデジタルインナーミラーが全車に標準装備化され、JBLプレミアムサウンドシステムおよび14インチリアシートエンターテインメントシステムが「Z」と「Z Premier」にも拡大設定された。また、アルファードのハイブリッド車に低価格グレードの「X」(8人乗り)を追加している。
▷新型アルファード&ヴェルファイアPHEV登場 後編はこちら
STYLEWAGON(スタイルワゴン)2025年4月号より
[スタイルワゴン・ドレスアップナビ編集部]
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