次どれにする?【BEV EV HEV HV PHEV PHV FCV】もう内燃機関に頼らない!? 電気パワーソース対決|ザ・対決18番勝負

2022年へ! EV、ハイブリッド、水素……ベストな電気パワーソースは? 国内外で着実に進む電動化車両をチェック!|購入指南 18番勝負Rd.3

クルマを購入しようと思い立ったとき、ふと考えるといろいろな悩みやわからないことが出てくることがある。今回は新車購入にまつわる悩みどころを対決形式で取り上げつつ、一気に解決しようではないか!ラウンド3は、電気パワーソース対決

モーターかエンジンか? あるいは両方を使うのか?

▶▶▶シリーズ【ザ・対決18番勝負 新車編】新車購入にまつわる悩みどころを対決形式で取り上げつつ、一気に解決!

カーボンニュートラルに向けて、クルマの電動化は加速している。

世界の自動車メーカーが次々と電動車を投入しているが、日本で電動車という場合、純粋に電気だけで走るEVだけでなく、ハイブリッド車も含めるので、すべてのクラスに電動車が増加中で、もちろんミニバンやSUVにも急速に広がっている。

電気だけで走る「EV」は、主にバッテリーに充電した電気を使ってモーターを回転させるというシステムで、日産リーフ、ホンダe、テスラ・モデルSなどがある。

そして、走りながら電気を作り出すのが、トヨタMIRAIなどの燃料電池車。

水素を酸素と結合させることで電気を生み出す。また、日産ノートやBMW・i3は、発電用エンジンを搭載し、バッテリーの電力に加えて、エンジンで発電した電気を使ってモーターを回転させる仕組みだ。

対するハイブリッド車は、基本的にはエンジンで駆動力を発揮する。

モーターアシストあるいは、モーター単独走行ができる場合でも、エンジンが駆動するシステムといっていいだろう。

ハイブリッド車では、エンジンとモーターのどちらが主役かによって、出力や燃費、航続距離などが変わってくる。

サイズの大きな車種では、エンジンの排気量もモーターも大きく、軽自動車やコンパクトカーではエンジン、モーターともに小さい。

そのため、国産のハイブリッド車では、おもに、高速走行や遠距離移動と市街地走行の頻度や割合、クルマのサイズごとに要求される燃費性能の高さ、乗車人数、さらには車両価格に反映できるコストかどうか、などを検証。

加えて、エンジン排気量やモーターサイズ、バッテリーサイズが決まり、その組み合わせ方が選択されている。

車体サイズの大きなクルマほど、バッテリー容量も確保でき、EVでの走行距離を増やしてEV走行時の最高速度を高めることもできる。

一方、小排気量車ではおもに市街地走行時の燃費性能を重視していて、高速道路走行時にはエンジン稼働時間が長くなってしまうので、燃費の向上があまり期待できない。

だから、電動車を選ぶ場合も、ある程度、クルマのサイズや用途が決まった上で、EVかハイブリッドかなど、パワーユニットの種類を選択することになる。

現状では、EV、燃料電池車、ハイブリッド車には、それぞれ課題がある。

メリット・デメリットを知った上で、賢いクルマ選びをしよう。

いま購入できる、電動パワーユニットは大きく4つ

(1)電気自動車 100%電気で走るから燃料は使用せず
【メリット】モーターは二酸化炭素をまったく発生しないので自動車の環境対応度を高める。モーターは起動トルクが大きく発進加速特性に優れるほか、変速機を必要としないので、システム自体を小型に設計できる。
【デメリット】バッテリー容量によっては一度に走行できる距離が限られる。また、充電には一定の時間がかかるので、それを見越した走行スケジュールの設定が必要になる。充電スタンドのインフラの拡張も課題だ。

(2)燃料電池車 水素で発電して環境負荷を低減
【メリット】モーターは二酸化炭素をまったく発生しないので自動車の環境対応度を高める。モーターは起動トルクが大きく発進加速特性に優れるほか、変速機を必要としないので、システム自体を小型に設計できる。
【デメリット】ガソリンスタンドのような専用の設備が必要だが、そうした水素を供給する施設の数が少ない。また、水素は高圧で密閉するため、貯蔵や運搬には特殊な構造の専用の容器(タンク)が必要。

(3)プラグインハイブリッド車 外部充電で限りなくEVに近い能力を発揮
【メリット】燃料と電気を状況によって使い分けることができる。また、燃料がないときは充電、充電が困難なときは給油と、走るためのエネルギーを供給できる選択肢がある。実用性を考えるとベストな選択。
【デメリット】ハイブリッド車同様に、エンジン/燃料タンク/モーター/バッテリーの搭載により車体サイズや重量が大きくなりやすい。また、外部電源を供給するためのコスト(家庭用充電機器など)もかかる。

(4)ハイブリッド車 普及率がもっとも多い環境車のスタンダード
【メリット】モーターで走行することで、ガソリンの消費量を抑えることができる。電気が不足すると自動的にエンジンが始動して充電を始めるため充電の必要がない。燃料は全国のガソリンスタンドで補給可能。
【デメリット】エンジンと燃料タンクに加え、モーターとバッテリーを搭載するため、車体サイズや重量が大きくなりやすい。コストのかかるシステムを搭載するため、ベース車より価格が高くなりやすい。

(5)マイルドハイブリッド車 メカニズムがシンプルで手頃に手に入る
【メリット】エンジン駆動が主力で、小さいモーター(またはオルタネーター)で駆動アシストを行うという構造のため、既存車から低コストでシステムを導入することができる。運転感覚も通常のクルマと同様だ。
【デメリット】モーター、バッテリーともに容量が小さいので、モーターだけで走行することはできず、またアシストできる時間も少ない。高速走行では常にエンジン駆動となるため、燃費向上率が低くなりやすい。

[スタイルワゴン・ドレスアップナビ編集部]

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