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  • 2019/07/15
  • Motor Fan illustrated編集部

マツダ3のSKYACTIV-Xエンジンは、やはりカプセル化されていた。目的は保温と音対策!

New Mazda3 スカイアクティブXエンジン

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欧州仕様のマツダ3SKYACTIV-Xエンジン搭載車のエンジンルーム
ヨーロッパでの初試乗でようやくSKYACTIV-Xエンジンの全貌が見えてきた。そのなかのひとつが「カプセル・エンジン」だ。

 SKYACTIV-Xの試作・開発車のボンネットフードを開けてみると、そこには見慣れない巨大なエンジンカバーがかかっていた。通常のエンジン(ガソリン/ディーゼルに限らず)とはまったく違う異質なカバー。それこそがSKYACTIV-Xエンジンがカプセル化される証だったわけだ。

全景はこうなっている。

 カプセル化する目的は、まずは燃費と環境対策だ。
エンジンの効率が低いのは、冷間始動時だ。エンジンが冷えきった状態で始動すると、エンジンはまずエンジン自体を暖めるために燃料を使う。エンジン本体、そして補機、とくに適正温度でないと完全には作動しない触媒装置などはできるだけ早期に暖機する必要がある。

こちらは試作車のエンジンルーム

 エンジン全体をカプセル状に覆ってしまえば、たとえば、夜帰宅して翌朝、エンジン再始動する場合に、完全なコールドスタートにならなくて済む。たとえば、近郊にあるショッピングモールへ出かけたとき、目的地のショッピングモールへ着く頃に完全に暖機が終わったとしても、数時間の買い物をしているうちにエンジンは再び冷え切ってしまう。SKYACTIV-Xエンジン搭載のマツダ3ならカプセル化してあるので、保温効果が期待できる。つまり帰りもすでに暖機された状態でスタートできるのだ。これは燃費にもエミッションにも効く。

こちらが開発車両。いかに隙間を埋めてカプセル化するかに気を遣ったかわかる。
こちらは市販版マツダ3。エンジンカバーの前端に注目。隙間なくラジエーターコア側とつながっている。

マツダ・SKYACTIV-X(スカイアクティブX)エンジンは、カプセル・エンジンだった!
こちらがマツダ3のSKYACTIV-G2.0のエンジンルーム。エンジンカバーは普通、だ。

 ただし、これはモード燃費対策ではない。WLTCモードは、コールドスタートで行なうので、カプセル化の恩恵はモード燃費には現れない。あくまでも「実燃費」に効く、というわけだ。

 市販版のマツダ3SKYACTIV-Xのエンジンカバーは、さすがにマツダデザイン部の手によるものだけに、スマートでかっこよく仕上がっている。

 厳密には下回りは完全にはカプセル化されていないが、保温効果は充分にある。

 また、音対策にも効果を発揮する。カプセルによる吸音効果(資料には吸音とあった。遮音ではないようだ)をコントロールすることで、偶数次の音は透過する特性を持たせた。これで心地よいエンジン音を作ることができたという。


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