4ドアスカイラインへの憧れは“のむけん”からの影響!?
ドリフトだけでなくグリップもこなせるマルチなメイキング!
GT500で通算200戦以上に参戦し、25勝を挙げて卒業を表明。今シーズンからはNISMOのチーム監督に就任するレーシングドライバー、松田次生選手。大のスカイラインマニアとしても知られるが、その愛機の1台がRB25DETを換装したこのHR改ER34仕様だ。

「ドリフトの練習用に導入したクルマです。走りの幅を広げるため、ドリフトには20年近く取り組んでいます。HR34改に乗り換えるまでは、タービン交換を施した5速MT仕様のC35ローレルを使っていました。ノムケンさんがER34で4ドアドリフトを決めていた姿が印象的で、“ドリフトをやるなら4ドア”とこだわっています」と松田選手は語る。

そうした経緯からベース車両となるHR34を見つけ、C35から乗り換えてチューニングを開始。当初はトレーニング優先で、URASのボディキットを装着しつつも、ややワイドに留めた仕様でセットアップしていた。ボディカラーも色褪せた純正ソリッドホワイトのままだったが、企画で大湯都史樹選手とのドリフト対決が決まり、急遽スタイリングの大幅変更に着手することになった。

「グリップ走行もするので、いかにもドリ車という雰囲気にならないURASの超スーパー幅広ワイドエアロシステムを選びました。レーシーなスタイルに合わせて、R35ニスモのステルスグレーでオールペンしています。エンジンは現在350ps前後ですが、今後はオーバーホールを兼ねて500psまで引き上げたいですね」。

C35ローレルはRB25改2.7L+タービン交換仕様で500psを発生していたが、このHR34はRB20に代えて搭載したRB25の排気量はそのままに、GT2540タービンを装着。メインECUの書き換えでセットアップしている。
あくまでトレーニングマシンという位置付けのため、パワーよりも連続周回の安定性を重視。大型オイルクーラーの中置きレイアウトによる冷却強化や、R35コイル流用による点火強化にも注力している。

テイン・MONOレーシングと調整式アームを組み合わせた足回りは、グリップ走行も視野に入れてセッティング。ドリフト車両では定番の切れ角アップは、マシンコントロールが容易になりすぎることから、あえてノーマルのままとしている。

アドバンレーシングRZ-F2に、265/35R18のアドバンネオバAD09を装着。75mmワイドのボディに見合う足元とするため、前後とも40mmのワイドトレッドスペーサーを組み込んだ。

製作当初は街乗りも可能な仕様を想定していたが、数え切れないほどの愛車コレクションを抱えていることもあり、ナンバー取得は後回しに。そのため、NAとターボで異なる車速信号の補正も未対応のままで、現在はタコメーターのみ作動している状態だ。

サーキット専用車両としているため、リヤシートを撤去しロールケージを組み込む。R34の時代感を損なわないよう、ベルトホールが小さいブリッドの「ZETA4クラシック」をチョイスしているのもこだわりだ。

このように、数々のスカイラインを所有するマニアをも満足させるHR改ER34ワイドボディ仕様。ボリューム感あふれる4ドアのレーシースタイルから繰り出されるハイスピードドリフトは、周囲の視線を釘付けにして離さない。

