なぜ今Y31なのか?

親子で乗り継ぐグランツーリスモの遺伝子

セドリック/グロリアに初めて『グランツーリスモ』が設定されたY31。1987年のことだ。エンジンはVG20EとVG20DETの2種類、ミッションは4速ATのみ。1989年のマイナーチェンジで登場した後期型ではVG20DETのスペック向上が図られ、同時にミッションも世界初の5速ATが搭載された。

取材車両はVG20DET搭載のグロリア後期型グランツーリスモSVで、オーナーの橋本さんが購入したのは18歳の時。以来16年乗り続けている。そこには、かつて新車のY31にフルエアロを巻き、数年前に中古車を手に入れて再びイジり始めた父親、孝行さんの存在が大きな影響を与えている。

注目は5速MTへの乗せ換えだ。孝行さんが言う。

「とにかく5速ATのトラブルが多くて。以前乗ってた時、6回もミッションを壊しましたから。そんな経験があったんで、だったら5速MTにしちゃえ!! と息子にアドバイスしたんですよ」。ところが、何軒かのショップにAT→MT換装を依頼するも全て門前払い。最後に辿り着き、作業を引き受けてくれたのが実力派チューナー“Rパフォーマンス”だった。

「ミッション本体はR33用でVG用ベルハウジングを組み合わせてます。プロペラシャフトはミッションに刺さる部分のスプライン形状が同じだったので、純正(5速AT用)を70mmほど延長加工。他にも、サイドブレーキをフット式からハンド式に変更したり、S13純正クラッチペダルを加工流用したり、スピードメーターを動かすため車速センサーの配線をダイレクトに入れたり…まぁ色々やりましたね」とは代表の福田さん。

エンジン制御ECUはAT用のままだが、バーシャル領域でのギクシャク感などは皆無だ。

後期型に搭載されたVG20DETはインタークーラーが追加され、指定ガソリンもレギュラーからハイオクに変更。結果、カタログスペックは前期型を25ps&5.0kgmも上回る210ps&27.0kgmを発揮した。取材車両は吸排気チューンのみでエンジン本体はノーマル。ニスモ製ストラットタワーバーはネットオークションで入手した当時モノを再塗装して装着する。

マフラーは柿本改を装着。10数年前にネットオークションで手に入れたものだ。「ボディ色が地味な紺でしょ。マフラーくらい光ってないとタクシーに間違えられてしまうんでね」と孝行さん。

低く構えたフォルムを生み出すため、足回りにはJIC車高調をセット。孝行さんいわく、「昔は買ったばかりの新車にエアロを巻いてノーサスで乗ってましたけど、さすがに今はそうもいかないんで」とのこと。

内外装を見ていくと当時モノのお宝パーツを多数装着。フロントグリルのインパルエンブレムや柿本改マフラー、イタルボランテステアリングホイール、インパルシフトノブ、発売年がY31グランツーリスモと同じHKSターボタイマーⅤなど、「どれもネットオークションで入手しました」と孝行さんは言う。なるほど、オーナーは息子の悠希さんだが、カスタムの方向性と、それに伴うパーツ選びの決定権を持っているのは孝行さんというわけだ。

さらに、悠希さんのY31をイジっている間に「もう一度、自分でも乗りたい!!」という思いが膨らんでしまった孝行さんは、3年前にグロリア後期型グランツーリスモSVを購入。エアロやボディ色は、かつて乗っていた仕様に仕上げられた。

親子で満喫しているカーライフ。Y31好きの遺伝子は確実に継承されているのだ。

●取材協力:アールパフォーマンス 群馬県館林市羽附旭町808-1 TEL:0276-75-7616/ステージインターナショナル

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