連載
今日は何の日?■人気のステップワゴンが初のモデルチェンジ

2001(平成13)年4月5日、ホンダは5ナンバーサイズ最大の室内空間と使い勝手の良さで大ヒットした「ステップワゴン」の2代目を発表した(発売は4月6日)。2代目は子供の視点からクルマを見つめるという新しい発想のもとで、さらに広い室内による楽しさや機能性が追求された。
ホンダ独自のクリエイティブ・ムーバーとして誕生したステップワゴン
1990年代はRVブームの真っただ中、ホンダは独自に「クリエイティブ・ムーバー(生活創造車)」というコンセプトのFFベースの新型モデルで対抗した。第1弾は「オデッセイ(1994年~)」、第2弾に「CR-V(1995年~)」、そして登場した第3弾がミニバンのステップワゴン(1996年~)だった。

1996年5月にデビューしたステップワゴンは、シビックをベースにしたボクシーなスタイリングを採用。多人数が楽しめる理想のファミリーカーを目指し、5ナンバーながら低床化と高いルーフによって、3列シートによる余裕の室内空間と快適性が実現された。

パワートレーンは、最高出力125ps/最大トルク18.5kgmを発揮する2.0L 直 4 DOHCエンジンと4速ATの組み合わせ。駆動方式はFFとオンディマンド式4WDが用意された。FR商用車ベースのミニバンが一般的だった当時、乗用車のプラットフォームで作り上げた手頃な5ナンバーサイズのFFステップワゴンは新鮮だった。
新しいファミリーカーの姿を具現化したステップワゴンは、発売から3年間ミニバン首位を独走する大ヒットを記録。その後、トヨタ「ノア/ヴォクシー」、日産自動車「セレナ」などが追走して人気を集め5ナンバーミニバンブームが起こったが、ステップワゴンはそのパイオニアだった。
キープコンセプトでブラッシュアップした2代目ステップワゴン

2001年4月のこの日、東京都内のホテルで2代目「ステップワゴン」の発表会が行なわれた。“子供の視点からクルマを見つめる”という新しい発想のもとに開発されたという謳い文句通り、お披露目会場に子供たちが登場したり、同時にデビューした折りたたみ式電動アシスト自転車「ステップコンポ」が登場したりと、賑やかな発表会だった。

2代目ステップワゴンは、5ナンバーの3列シート8人乗り、左側スライドドアというスタイルは、ヒット作の初代を継承し、ボディを拡大して室内を広げ、パワーアップしたK20A型2.0L 直4 DOHC i-VTECエンジンが搭載された。
具体的なボディサイズは、初代に対して全長+65mm、全幅変更なし、全高+15mmに拡大され、結果として室内長は+70mm、室内高+15mmほど広くなった。また、フロアを20mm下げて、スライドドアのステップ地上高を45mm低くして小さな子供の乗降性を容易にした。一部グレードには、挟み込み防止機構付き自動開閉スライドドアを採用したのも新しい装備だ。
また、シートアレンジも“対話モード”、“レストランモード”、“3列フルフラットモード”、“カーゴモード”と多彩だった。

パワートレーンはVTECを進化させたi-VTECと可変吸気システムを組み合わせた、最高出力160ps/最大トルク19.5kgmの2.0L 直4 DOHCエンジンと4速ATの組み合わせ。初代よりもパワーアップするとともに、燃費は13.2km/L(←11.4km/L)へと大きく向上した。
車両価格は、185.8万~229.8万円(FF)/210.8万~254.8万円(4WD)に設定された。
電動アシストサイクルのステップコンポも同時発売

電動アシストサイクル「ステップコンポ」は、ステップワゴンの発表会で同時に披露され同日に発売された。ステップコンポは、かつて設定された「シティ」用の小型バイク「モトコンポ」を彷彿とさせるスマートなスタイリングに、走行性能、収納性をさらに進化させた電動アシストサイクルである。
アシストサイクルとしては初のアルミダイキャスト製法によるモノコックフレームを採用するなどにより、軽量の車両重量17.8kgを達成し、前後分割が可能なフレームにより、高い収納性も実現。また、ホンダならではの二輪・四輪同時開発により、新型ステップワゴンへの収納や車載中の充電を可能とした。

機能面では、ON/OFF/ECOの走行モードを採用。ONモード時には通常の電動アシストを行ない、OFFモード時は電動アシストを行なわずに走行。ECOモードは、発進・加速・登坂など高負荷時にのみ電動アシストを行なう。満充電(所要時間2.5時間)時にはONモードで約20km、ECOモード走行時は約30kmの走行が可能である。車両価格は、10.9万円に設定された。
・・・・・・・・・・
大ヒットの初代ステップワゴンに続いた2代目は、定石通りキープコンセプトで初代を継承した。ボクシーながら角を丸めたソフトなスタイリングとし、質感を高めた室内やパワーアップしたパワートレーンでブラッシュアップし、初代ほどではないが堅実にヒットを続けた。ただし、2001年11月に登場した後発の押し出し感強めマスクのトヨタ「ノア/ヴォクシー」が登場すると、ステップワゴン人気に陰りが見え始めた。
毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかもしれない。







