新型RDXがハイブリッド車となり、ホンダの新型V6ハイブリッドシステムを搭載した最初のモデルに
ホンダは、高額なEV戦略の失敗を受けて戦略を見直し、次期アコードまたはシビック、そしてアキュラRDXのプレビューとなる可能性のある2台のハイブリッドプロトタイプを公開した。

ホンダは製品戦略を見直し、ハイブリッド技術をグローバルラインナップの中核に据えた。これは、複数の注目度の高いEVプロジェクトの中止に伴う高額な損失がきっかけとなった方向転換だ。ホンダは、次期シビックまたはアコードと、アキュラRDX SUVと思われる2台のプロトタイプを公開し、2029年までに15車種のハイブリッドモデルを投入するという計画も発表した。

そのうちの2車種が、今回発表されたコンセプトモデルだ。どちらもEVではなく、ハイブリッドで、既にお馴染みの人気車種をベースにしていることはほぼ間違いないとみられる。ファストバックスタイルのセダンは次期アコードに似ているが、シビックの可能性も完全に否定できない。一方、SUVは紛れもなくRDXの後継モデルと言えそうだ。
ホンダが初の赤字から脱却し黒字化を目指すなら、得意分野に頼るしかないことは明白。そして、ホンダを象徴する車種といえば、シビック、アコードに勝るものはないといえる。
ホンダ・ハイブリッドセダン・プロトタイプとアキュラ・ハイブリッドSUVプロトタイプは、いずれも2年以内に市販化される予定だ。
セダンは5ドア・ファストバックのフォルム、シャープなサーフェス、スリムなLEDライト、そして控えめなブラッククラッディングが特徴だ。角張ったフロントマスクは、ホンダが昨年公開したシビックの開発車両を彷彿とさせる。
車高の高さと低めのトリムなど、デザイン面で意外な点も見られる。ホイールアーチとドア下部には、光沢のある黒いクラッディングが施されている。これにより、セダンでありながらクロスオーバーのような外観を実現しており、これは25年前にスバルがレガシィSUS(※1999年に北米市場限定で発売された「Sport Utility Sedan[スポーツ・ユーティリティ・セダン]」)で試みたことや、トヨタが現在クラウンで試みていることとよく似ている。
一方、アキュラSUVは、より彫刻的なボディラインを持ち、アグレッシブなフロントバンパーのエアインテーク、引き締まったショルダーライン、そしてV字型のテールライトが目を引く。そのシルエットは2026年1月に公開された公式ティザー画像と一致しており、生産終了となったRDXの後継モデルであることはほぼ間違いないだろう。
アキュラは、主要部品の供給が途絶えたため、ベストセラーだったRDXの生産を中止し、新型車の開発に注力した。同社は既に新型RDXがハイブリッド車となり、ホンダの新型V6ハイブリッドシステムを搭載した最初のモデルになると発表している。
ホンダは来年から次世代車両プラットフォームと全く新しいハイブリッドシステムを投入する予定だ。ハイブリッドユニットの改良に加え、ガソリンエンジンの最適作動範囲を拡大することで、燃費効率が向上する。同社によれば、このシステムは燃費を10%以上向上させ、コストを30%削減し、「ホンダ独自のドライビング体験をさらに進化させる」という。また、電動AWDも提供される予定だ。
ホンダの日本市場における戦略だが、2028年デビュー予定の新型EV「N-BOX」を筆頭に、電動軽自動車に注力する。次世代ハイブリッド技術と先進運転支援システム(ADAS)は、改良型ヴェゼルに搭載され、ラインナップには「スポーツライン」と「トレイルライン」が追加される。
海外では、2030年までに、主に北米市場を中心に、ホンダとアキュラのハイブリッドモデルが15車種登場する見込みだ。大型モデル(新型パイロットやオデッセイなど)は、2029年にハイブリッド版を発売する予定となっている。
世界各地でのモデル投入や変更と合わせて、3年以内にEV関連の損失を「解消」し、2030年度末までに通期利益1兆4000億円(89億ドル)という過去最高益を達成することはできるのか、注目される。
