中国市場向けに投入されたレンジエクステンダー搭載、「XC70」に匹敵するレベルの電動性能となる可能性
ボルボは、主要自動車メーカーとしていち早く完全EV化への移行計画を打ち出した。しかし、その後の市場環境の変化により、状況は大きく変わった。

EV需要の伸びが鈍化するなか、ボルボにとっても内燃機関モデルは依然として重要な存在である。そのなかで、ベストセラーSUVである「XC60」の次期改良モデルは、同社の販売を支える救世主となる可能性を秘めている。

XC60は発売から約10年が経過し、約1年前の2025年6月にマイナーチェンジを受けたが、すでに次なる進化に向けた開発が進められているようだ。
現行世代のXC60は2017年に登場したが、新型XC60はEV専用モデルとなる「EX60」と並行してラインアップされる可能性が高い。
約10年という長いモデルライフを送りながらも、XC60は依然としてボルボのベストセラーモデルである。今回、ヨーロッパでカモフラージュを施したプロトタイプが目撃されたことで、ボルボがさらなる改良を準備していることが明らかになった。
現行の第2世代XC60は2017年にデビューし、2021年にマイナーチェンジを実施。さらに2025年には大規模なフェイスリフトが行われた。ボルボは2026年初めに新型EV「EX60」を発表しているが、この先進技術を満載した新型車が既存の内燃機関モデルを置き換えるわけではないようだ。
スペインで撮影されたプロトタイプを見ると、フロントマスクは想像以上に大幅な刷新が施されている。より複雑なデザインのグリルを挟むようにスリムなヘッドライトが配置されており、ボルボの象徴である「トールハンマー」デザインもテープで覆われていることから、新設計のライトユニットが採用される可能性が高い。
また、フロントバンパーも刷新されており、従来モデルの特徴だった三角形のサイドインテークは廃止されている。
一方、サイドビューは現行モデルの基本シルエットを踏襲しているようだ。リアではLEDテールライトが黒いテープで隠されているものの、新設計のテールゲートには横方向へ広がる新デザインのテールライトが採用されていることが確認できる。ナンバープレートポケットは小型化され、全体的により洗練された印象となっている。リアバンパーもシンプルなデザインへ変更されており、下部には開発用の仮設テールパイプが確認できる。
インテリアについては、ダッシュボードがカバーで覆われているため詳細は不明だ。しかし、大幅な変更はないとみられる。直近の改良では、新素材の採用に加え、11.2インチ大型タッチスクリーンやGoogle搭載インフォテインメントシステム向けの高性能プロセッサなど、すでに大規模なアップデートが実施されているためだ。
今回の3度目となる大規模改良の最大の注目点は、デザインではなくパワートレーンにある。
最新情報によると、ボルボはXC60をユーロ7排出ガス規制へ適合させるための開発を進めているという。
なかでも注目されるのが、改良型プラグインハイブリッドシステムだ。噂ではEV走行距離が最大200kmに達するとされている。現時点では真偽不明の情報であり慎重な見方が必要だが、仮に実現すれば現行モデルの約82kmから大幅な進化となる。
これは、中国市場向けに投入されたレンジエクステンダー搭載、「XC70」に匹敵するレベルの電動性能となる可能性がある。
改良型XC60のワールドプレミアは2027年前半が有力視されている。現在はスウェーデンと中国で生産されているが、2026年後半からは米国サウスカロライナ州リッジビル工場でも生産が開始される予定だ。
EVシフトを掲げながらも、現実的な市場ニーズへの対応を迫られているボルボ。そのなかでXC60は、ブランドの収益と販売台数を支える重要モデルとして、今後も中心的な役割を担うことになりそうだ。












