90年代から続くジョルノシリーズの特徴はラウンド型フォルムのオシャレ路線。現行モデルもイマドキなスタイルをしっかり踏襲しつつ使い勝手をさらに向上! さてその乗り味は? バイクの酸いも甘いも知り尽くした50代のベテランがホンダの原チャリを徹底リポート!。 REPORT●川越 憲(KAWAGOE Ken) PHOTO&EDIT●佐藤恭央(SATO Yasuo)


試乗車はボディサイドにストライプを配し、ホワイトのインナーを採用したデラックス。他に黒×赤カラーに様々なアクセントを添えたくまモン仕様もあり!

ホンダ・ジョルノ・・・・・・194,400円

ホンダ・ジョルノ・デラックス・・・・・・199,800円

ホンダ・ジョルノ・くまモン バージョン・・・・・・203,040円


こちらは1992年3月に発売された初代ジョルノ。様々なカラーリングや仕様が発売された当時の人気者だった。


こちらは1992年3月に発売された初代ジョルノ。様々なカラーリングや仕様が発売された当時の人気者だった。


こちらは1992年3月に発売された初代ジョルノ。様々なカラーリングや仕様が発売された当時の人気者だった。


こちらは1992年3月に発売された初代ジョルノ。様々なカラーリングや仕様が発売された当時の人気者だった。

オシャレに敏感な若いライダー御用達


こちらは1992年3月に発売された初代ジョルノ。様々なカラーリングや仕様が発売された当時の人気者だった。

ジョルノの名前を聞いて思わず「懐かしい」と思ったライダーは昭和生まれ確定でしょう(笑) 現行のジョルノは2011年1月発売の初代に続き、2015年10月水冷4ストエンジン「eSP」を搭載した2代目で第2世代となる。第1世代の初代は「ホンダジョルノ」の名前で1992年3月に登場した。その第1世代が登場した時、筆者は25歳だったが、仲間内との会話で、これベスパだよね、と語り合ったものである。名前もイタリア語の「ボン・ジョルノ(こんにちは)」からネーミングされていたので、似ていても、さもありなん、と思った。この第1世代のジョルノには、スーパーカブのエンジンを積んだギア付きの「ジョルカブ」や、量産二輪車世界初のアイドルストップ・システムを採用した「ジョルノクレア・デラックス」などの派生モデルがあったことで、今でもマニアの間で高い人気を誇っているという。 第2世代のジョルノは、ファットでオシャレなデザインとなり、もうベスパだよね、とは言えない独自のデザインとなった。若い女性のお買い物バイク、といった印象で、カラフルで豊富なカラーバリエーションをラインナップしていたことも覚えている。2015年のモデルチェンジでは、生産拠点を中国から熊本製作所に移管し、より丸みを帯びたデザインとなってオシャレコミューターのポジションを不動のものとした。

機械式の前後連動ブレーキが予想以上に街中で効く!

大型スポーツバイクをメインに試乗してきた自分にとって現代の原付は、ほとんど未知の領域だ。それゆえに発見も多い。特にスクーター平均的な日本人の男女(やや女性重視)を想定して設計されているので、ライディングポジションは、ちょっと自分の体形ではコンパクトすぎる。すみません。こればかりは正当に評価し辛い(泣)。コーナーではヒザとヒジが当たってびっくりしてしまうこともあった。まあ、これも慣れの問題だろうけど。 水冷となった4ストeSPエンジンは、燃費に優れるだけでなく、先代より出力がアップしているという。とはいえ、ジョルノを走らせた当初、スロットルを全開にしても、正直遅いと感じた。昭和の高校生の頃の原付2ストの感覚からすると、エアクリーナーが詰まっているのでは、と言う感覚だ。エンジンの鼓動感はあるのだが加速がついてこない。 しかし、ハタと気が付いた。自分は前輪ブレーキを使いすぎているのだ、と。操作方法をマスターすると意外にキビキビ走ることができる。まず右手レバーの前輪ブレーキを使わない事。前輪ブレーキを使うと、グリップやスロットルの固定がグニャグニャしているので、どうしても右手レバーの操作に集中してしまいスロットルの開け始めが遅くなる。ブレーキは左手レバーの前後連動ブレーキに集中すること。フロントブレーキは、前輪ロック防止のためか、非常に甘い制動力で操作感をつかむのも難しいため、ブレーキはほぼ左手のみで、右手はスロットルワークに集中したほうがいい。この左レバーの前後連動ブレーキは機械式なので最初は安っぽいと思いがちだが、制動力の配分が秀逸で、自分で前後ブレーキを調整するより上手く制動できる。雨の日なども、小径タイヤの滑りやすさを補って制動力を効果的に発揮してくれるはず。もちろん、慣れてキビキビ走ることが出来るようになっても過信は禁物。サスペンションは速度が30km/hを超えると、段差での突き上げが大きく、タイヤが小径なのでスリップする確率も高くなる。 ネガな面も書いたけれど、シート下の積載容量も約20ℓ確保されているし、左手ブレーキレバーにパーキングロックも付いている。さらにフロントのグローブボックスにはスマートフォンが充電できるアクセサリーソケットも装備。オシャレな街並みに合うデザインや、燃費の良さにこそ注目したい。セカンドバイクとして近所に出掛ける足にするにはベストな選択のひとつだと思う。

足つきチェック(ライダー身長182cm)

シート高720mmは兄弟車のタクト(720mm)やダンク(730mm)と変わらないが、シートが柔らかく小ぶりなため、足つき性は良好。大柄なライダーはコーナー時に手とヒザが触れそうになるほど、ライディングポジションはコンパクト。

⚫️ディテール解説


フラットでクッション性の高いシート。“丸くてかわいい”コンセプトを印象付けるカラーコーディネイトも注目ポイント。


フットレスト部分はアンダーボーンフレームによりフラットフロア設計。ラバー製フロアマットはシートと同色設定。


フロント左側のグローブボックスには外部電源ソケットも装備。右側ボックスには500mℓペットボトルが収納可能。中央には買い物袋が下げられるフックを装備。


右スイッチボックスにはアイドルストップのオンオフスイッチを配置。下部にはセルスタータースイッチのみとシンプル設計。


シートオープンスイッチも配置した集中コンビスイッチ。いたずら防止や盗難抑止に効果的なシャッター付きキーシリンダーを採用。


左側のリヤブレーキレバーには簡易ロック機構も装備。リヤブレーキのみ、ホンダ独自の前後連動ブレーキを採用。


円形のメーターはアナログとデジタルのコンビ表示式。デジタル部分は距離計と時計表示が切り替えられる。


ブレーキは前後とも機械式リーディング・トレーリング(ドラム式)。フロントサスペンションはテレスコピック式を採用。


張りのある丸みを帯びたデザインコンセプトに沿って、テールランプも円形を基本としたボリュームのあるデザイン。メッキパーツにより高級感を演出。


スイングユニットに直結するリヤのモノサスペンションは、細めでスプリングも柔らかいが、ストローク量が多くしなやかな乗り味を実現している。

シート下スペースは容量20ℓを確保。ジェットタイプのヘルメットがピッタリ収まった。

円をモチーフにした独特のフロントデザイン。ヘッドライトとウインカーも大型で円形デザインが特徴。

■主要諸元■

車名・型式:ホンダ・2BH-AF77 全長(mm):1,650 全幅(mm):670 全高(mm):1,035 軸距(mm):1,180 最低地上高(mm):105 シート高(mm):720 車両重量(kg):81 乗車定員(人):1 燃料消費率:1(km/L) 国土交通省届出値定地燃費値(km/h)…80.0(30)〈1名乗車時〉 WMTCモード値(クラス)…58.4(クラス 1)〈1名乗車時〉 最小回転半径(m):1.8 エンジン型式:AF74E エンジン種類:水冷4ストロークOHC単気筒 総排気量(㎤):49 圧縮比:12.0 最高出力(kW[PS]/rpm):3.3[4.5]/8,000 最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm):4.1[0.42]/6,000 燃料供給装置形式:電子式〈電子制御燃料噴射装置(PGM-FI)〉 始動方式★:セルフ式 点火装置形式:フルトランジスタ式バッテリー点火 燃料タンク容量(L):4.5 変速機形式:無段変速式(Vマチック) タイヤ: 前…80/100-10 46J 後…80/100-10 46J ■製造事業者/本田技研工業株式会社

■ライダープロフィール

1967年生まれ。有限会社遊文社・代表取締役にしてバイク誌を中心に活動するフリーライター・編集。現在所有するバイクはBMW R1150GS・BUELL XB9SX・TZR250(1KT)。 趣味は草野球、バレーボール、映画鑑賞(16mm映写技師免許所持)など。