3.5L V6自然吸気エンジンに10速ATを組み合わせた大型SUVの日本上陸は12月か!?

ホンダが2026年後半に日本導入を予定している大型SUV「パスポート」。3月に国内導入が正式発表された際は、「北米で人気の大型SUVがついに日本へやって来る」という話題が先行した。

ホンダ パスポート

しかし、このモデルが持つ意味は単なる新型車投入にとどまらない。国内SUVラインアップ全体を見渡すと、パスポートの追加によってホンダのSUV戦略は新たなステージへ進もうとしている。

ホンダ パスポート

現在のホンダは、エントリーSUVの「WR-V」、コンパクトSUVの「ヴェゼル」、ミドルクラスの「ZR-V」、そしてフラッグシップSUVとして「CR-V」を展開している。ここへパスポートが加わることで、街乗りを重視するモデルから本格SUVまでを網羅するラインアップが完成する。

なかでも注目したいのが、CR-Vとの関係である。これまで国内ではCR-VがホンダSUVの頂点という位置付けだったが、パスポートの投入によって最上級モデルの役割は実質的にパスポートへ移ることになる。ホンダとしては、国内でもより幅広いSUVニーズに応えられる体制を整えることになる。

日本へ導入されるのは、北米仕様の最上級グレード「TrailSport Elite」である。アメリカ・アラバマ工場で生産された車両を輸入販売する計画で、国内ラインアップでは最も高い悪路走破性を備えたSUVとなる。

TrailSport Eliteの特徴は、本格オフロード性能を追求した専用装備にある。専用チューニングサスペンションやスキッドプレート、オールテレーンタイヤを標準装備し、舗装路だけでなくアウトドアシーンでも高い走破性を発揮する。

ボディサイズは全長約4.8m、全幅約2.0mと、日本ではかなり大柄である。一方で、3列シートSUV「パイロット」とは異なり、パスポートは2列シート専用とすることで広い荷室空間を確保し、アウトドアやロングツーリングを重視するユーザーをターゲットとしている。

パワートレインは、最高出力285psを発生する3.5L V6自然吸気エンジンに10速ATを組み合わせ、駆動方式はi-VTM4四輪駆動のみとなる見込みである。電動化が進む現在では珍しいV6自然吸気エンジンを搭載するSUVとしても存在感を放つモデルとなりそうだ。

価格は正式発表されていないが、北米価格や輸送コストなどを踏まえると、日本では700万円台後半から800万円前後になる可能性がある。競合はトヨタ「ランドクルーザー250」をはじめ、ジープ「ラングラー」など、本格SUVが中心となるだろう。

発売時期については、これまで11月が有力視されていたものの、最新情報では12月へずれ込む可能性も伝えられている。現時点でホンダは「2026年後半」としており、正式な発売日や価格、日本仕様の詳細については今後の発表を待つ必要がある。

パスポートの導入によって、ホンダの国内SUVラインアップは街乗りを重視するWR-Vから、本格オフロード性能を備えたパスポートまで幅広い選択肢を揃えることになる。

今後、日本でもハイブリッドや大型SUVの拡充が進めば、ホンダのSUVラインアップは国内メーカーでも屈指の充実度を誇る存在となる可能性がある。パスポートは、その新たなSUV戦略を象徴する一台として、大きな注目を集めることになりそうだ。