世界的に進化を続けるRB26チューニング!

今や世界中にファンとマニアを抱えるGT-R。なかでもオーストラリアは別格で、第二世代GT-Rに関しても積極的にチューニングに取り組み、2JZチューンドが築いてきた記録を塗り替えるところにまで到達している。そんな激戦区、オーストラリアの「シドニードラッグウェイ」で繰り広げられるGT-R Festivalの模様をお届けしよう。

美しさと速さを融合したマジョーラBNR32

M’sファクトリーのDTM風ボディキットをまとい、マジョーラカラーに染められているのは、「Mr.GTR」の愛称で親しまれるBenの愛車。各方面のスペシャルビルダーに製作を委ねた車両で、ショーカー系イベントでは数々のアワードを受賞している有名な一台だ。

内外装はもちろん、エンジンルームのスムージングやワイヤータックなど、見た目まで繊細に作り込まれているのはもちろんのこと、RB30ブロック+RB26ヘッドにプレシジョン7675タービンをセット。ハルテックのECUで制御され、1000psの出力を誇っている。

400mを5秒62で駆け抜ける、世界最速のRB26搭載マシン

今や世界的に知られるRBチューナーとなったCRD(クロイドンレーシング)の頂点に立つドラッグマシンが、このZEUS R35だ。世界中の名だたるインポートチューナーの記録を打ち破り、長らく絶対的な存在だった2JZを退け、400mを5秒62で駆け抜けるワールドレコードを樹立。その走りはGT-R Festivalのオープニングでも披露され、コンディションが悪化する中でも6秒01をマークするなど、別格の速さを見せつけた。

車体は、市販車の一部構造やシルエットを残したパイプフレームシャシーを採用する、プロストックに近いレイアウト。しかし近年は、プロモッドやプロエクストリームなどカテゴリーが細分化されており、このマシンもターボとNOSを組み合わせた2段階過給仕様によって、それらのカテゴリーで世界最速を争う一台となっている。

心臓部は、RB26高強度アルミビレットブロックにビレットシリンダーヘッドを組み合わせ、NITTO製ストローカーキットによるRB30仕様に仕上げられている。燃料にはメタノールを使用することで燃焼温度を抑え、ノッキングのリスクを低減。純正パーツこそ一切使用されていないが、気筒数やシリンダーピッチ、バルブ数やバルブ挟み角、カムレイアウトなどはRBエンジンの基本設計を踏襲している。

過給機はPrecision製PTE114/08を採用し、最大ブースト圧は7キロを超え、最高出力は3500psに到達。電子制御リリーフバルブや炭酸ガス制御のウエストゲートを組み合わせ、巨大なタービンを緻密にコントロールする。さらに、スタート時だけでなく走行中も4段階でナイトロを噴射している可能性があり、タービン容量以上のパワーを引き出すためのノウハウが惜しみなく投入されているようだ。

車両制御も最先端で、MoTeCのC187ロガーモニターにPDM、キーパッド、M1 ECUを組み合わせたフルデジタル制御を採用。現在のドラッグレース用フルコンには専用の制御モードも備わっており、膨大なデータをもとに最適なセッティングが行われている。

リヤサスペンションはオーソドックスな4リンクながら、ドラッグシュートやウイリーバーを備え、高出力化に合わせてデフも従来の9インチから10インチへと大型化されている。

外観は、あくまでR35 GT-Rを忠実に再現したカーボンカウルをまとう。インポートドラッグでは、車種とエンジンメーカーを一致させるルールが一般的で、マフラーやヘッドライトはエアブラシによるダミー。速さだけでなく、レギュレーションや見た目まで徹底的に作り込まれた一台なのである。

RB最速戦争、新たな挑戦者現る

クランクド・モータースポーツが、ゼロヨン最速記録を目指して製作を進めてきたプロモッドクラスのマシン。この日、会場でアンベールされたものの、あいにくの雨によりアタックはかなわなかった。

パイプフレームにR35カウルを組み合わせ、エンジンにはPrecision製ターボをセットしたRBフルチューンというパッケージで、基本コンセプトはCRDの「ZEUS」と同様。しかし、大きく異なるのは、こちらがハルテック陣営のマシンだという点だろうか。この先、RB搭載マシンによる世界最速争いがどのような展開を見せるのか、その頂上決戦から目が離せない。

●取材イベント:GT-R Festival 2026

「これが世界最先端のGT-Rチューンだ!」2700馬力を実現するオーストラリアの技術力[GT-R Festival]

RB26チューンの進化を支えているのは、世界最速を本気で狙うプロショップの存在だ。ドラッグレースで培ったノウハウを武器に、オーストラリアでは3000ps級エンジンや6秒台マシンが次々と誕生。GT-R Festival 2026に集結した実力派チューナーたちの最新マシンを紹介する。

「3000馬力、ブースト7キロ、ゼロヨン6秒台!」第二世代GT-R最先端チューニング列伝[GT-R Festival]

世界中で愛される第二世代GT-Rだが、そのチューニングシーンを現在もっとも熱く盛り上げているのがオーストラリアだ。ストックボディで6秒台前半、3000ps級という驚異的なRB26マシンを次々と生み出し、世界最速の座を争う現地シーンを徹底取材。GT-R Festival 2026で見た最先端のRB26チューンをレポートする。