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今日は何の日?■カーシェアリング対応のMRワゴン発売

2004(平成16)年7月29日、スズキはカーシェアリングのための「MRワゴン・カーシェアリング専用車」を発売した。カーシェアリングシステムとは、少数の自動車を多数の利用者で共同利用するシステムで、特に都市部における渋滞、排気ガス、駐車場不足などの問題の改善が図れるため、増加傾向にある。
人気のワゴンRより45~90mm背の低いMRワゴン

2001年12月、「MRワゴン」はデビューした。“大人4人がくつろいで座れる広さと心地よさ”をコンセプトにお洒落なタウンカーを目指した。


車名に付いているMRと聞くと、“ミッド(M)シップ・リア(R)ドライブ”を連想する人が多いかもしれないが、実は1999年の東京モーターショーで展示されたコンセプトカー「MRワゴン」は、正真正銘MRだった。しかし、市販化される段階でFFとなったため、MRは“マジカル・リラックス”の意味となった経緯がある。
MRワゴンの全長、全幅、ホイールベースは2代目ワゴンRと同じだが、全高が1600mmで2代目ワゴンRの1645mm~1680mmに比べて、最大で80mm低いトールワゴンである。スタイリングは、ボンネットからバックドアまで一体となったモノフォルムで、街並みが似合うタウンカーとして新鮮なデザインを採用。ちなみに、MRワゴンは“2001-2002“グッドデザイン賞を受賞した。

パワートレーンは、最高出力54ps/最大トルク6.4kgmを発揮する660cc 直3 DOHC VVT(可変バルブ機構)と、同エンジンで60ps/8.5kgmのインタークーラーターボの2種エンジンと、4速ATの組み合わせ。駆動方式は、FFと4WDが選べた。

車両価格は、2WD仕様で97.8万~127.5万円(NA車)/125.0万円(ターボ車)に設定。当時の軽自動車市場は、ワゴンRが巻き起こしたハイトワゴン旋風が巻き起こっていたので、ちょっと背の低いMRワゴンはアピール力不足で、ワゴンRのような大ヒットモデルとはいかなかった。
クルマを所有せず、共有して使うカーシェアリング
自動車産業とモビリティの動向を示すキーワードに、「CASE」がある。CASEは、C(Connected:コネクテッド)、A(Autonomous:自動運転)、S(Shared & Service:シェアリング/サービス)、E(Electric:電動化)の頭文字をとった造語だ。

その中のカーシェアリングは、当時世界各国で徐々に広がっていた。クルマを所有するのではなく、シェアリングして利用する意識が高まり、クルマを移動・サービスで利用する時代を想定しているのだ。カーシェアリングが進むことは、自動車メーカーにとっては販売台数が減少するリスクになる可能性がある。一方、カーシェアリングによって元々クルマを所有してない人達が利用しやすくなり、販売先が個人からカーシェアリング会社に移るだけで販売台数は変わらないという見方もある。

カーシェアリングが進むことのメリットは、都市部における渋滞の軽減やCO2&排気ガスの低減、駐車場不足の解消などの改善が期待できること。CO2と排ガス低減のメカニズムは、マイカーが減ると結果として車両台数が減り、1人当たりの年間走行距離が減り、燃料消費量が減るのでCO2と排ガス排出量が減少するのだ。さらに、カーシェアリング用のクルマとして燃費の良いクルマや電動車を導入することになるので、車両の平均燃費も向上する。
日本初のカーシェアリング会社のシーイーブイが運営
2004年7月のこの日、最新の通信技術を利用してカーシェアリングシステムに対応した「MRワゴン・カーシェアリング専用車」をカーシェアリング事業者向けに受注発売を始めた。
MRワゴン・カーシェアリング専用車には、個人認証を行なうためのICカード読込装置やデータセンターと通信するための通信機等の装置が搭載され、システムの運用はシーイーブイシェアリング(株)が行なう。シーイーブイは、2002年2月に日本初のカーシェアリング事業会社として設立され、スズキも資本参加している。

利用者は、必要な時にパソコンや携帯電話などから車両を予約し、無人で貸し出し/返却ができる。車両価格は、152.04万円(4速AT/2WD)、163.8万円(4速AT/4WD)に設定。購入を希望する事業者は、シーイーブイとシステム利用のための契約を結び、スズキ販売店で車両を購入しなければならない。
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カーシェアリング車両台数と会員数の推移を調べると、「ワゴンR・カーシェアリング専用車」が発売された翌2005年は、台数が86台/会員数1483人、2024年には台数6万7199台/会員数469万5761人と、約20年で台数が約800倍、会員数が約4000倍と急増している。傍目には気づきにくいが、意外と利用している人が多いという印象だ。
毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかもしれない。


