連載
今日は何の日?■楽しいデザインと扱いやすさを追求したミラ・ココア

2009(平成21)年8月17日、ダイハツは7代目「ミラ」の派生車で女性をターゲットにした軽乗用車「ミラ・ココア」を発売した。“私にぴったり!賢いハッピーパートナー”をキャッチコピーとして、お出かけが楽しくなるデザインと気軽に運転できる扱いやすさ”を追求した軽自動車である。
スズキのアルトに対抗して誕生したミラ



「ミラ」は、フェローの2代目「フェローMAX」の軽規格変更によって登場した「クオーレ」の商用車版「ミラ(当初はミラ・クオーレ)」として1980年6月にデビュー、これがミラの初代である。

商用車に設定されたのは、1978年にスズキからデビューして大ヒットした軽ボンネットバン「アルト」に対抗するためだった。軽ボンネットバンとは、乗用車のようなスタイルながら物品税のかからない商用車とすることで、車両価格を安くできる大きなメリットがあったのだ。
アルトの一般的なハッチバックに対して、ミラ・クオーレはハッチバックながら“FF 1.5ボックス”というレイアウトを採用。エンジンが収まるフロント部をコンパクトに仕上げた上で全高を高くし、室内空間と荷室空間を広くしたことで、アルトとの差別化を図った。
その後、ミラとアルトはそれぞれダイハツとスズキを代表する永遠のライバルとして、軽自動車市場をけん引した。
ミラ・ココアのベースとなった7代目ミラ
「ミラ・ココア」のベースとなった7代目「ミラ」は、2006年12月に登場した。

7代目ミラは、プラットフォームからエンジンまですべてを一新。ミラの DNAである“小粋なスタイル&スペースユーティリティ”を継承しながら、クラスを超えた新次元への進化を目指して、“街乗りクオリティ・ミニ”をコンセプトとした標準車「ミラ」と、“プレミアム・パーソナル・ミニ”をコンセプトとした「ミラカスタム」の個性の異なる2タイプが設定された。

スタイリングは、ダイナミックな躍動感を感じさせる、彫刻的で塊感のあるデザインを採用し、高効率なスペースユーティリティを実現。インテリアは、乗る人を心地よさで包み込む、明るいカラーでまとめたお洒落でカジュアルな雰囲気を創り出し、さらに乗り降りしやすく、運転しやすいパッケージング&ユーティリティも魅力だった。
パワートレーンは、最高出力58ps/最大トルク6.6kgmを発揮する660cc 直3 DOHC、64ps/10.5kgmのカスタムトップグレード(RS)用の同インタークーラーターボの2種エンジンと、5速MTおよび3速/4速AT、CVTの組み合わせ。駆動方式は、FFと4WDが用意された。
車両価格は87.15万円~113.4万円に設定された。7代目ミラのハイライトは、ハイブリッドを除くガソリン車 トップとなる27.0km/Lの低燃費を実現したことだった。
ミラの可愛い系を追求した派生車ミラ・ココア

2009年8月のこの日、7代目「ミラ」の派生車として「ミラ・ココア」がデビューした。毎日を肩肘張らずに楽しむ女性をターゲットに“私にぴったり!賢いハッピーパートナー”をキャッチコピーとして、“お出かけが楽しくなるデザイン”と“気軽に運転できる扱いやすさ”が訴求ポイントだった。

エクステリアは、シンプルな水平基調のラインとクリーンな面構成を基本とし、角を丸めた“なで肩&台形シルエット”に、丸型のフロントヘッドライトにターンライトをつなげて可愛らしさを演出。インテリアは、清潔感のあるアイボリーと精悍なブラックを組み合わせた内装色により、すっきりとした室内空間が実現された。


パワートレーンは、標準車ミラ用の最高出力58ps/最大トルク6.6kgmを発揮する660cc 直3 DOHCと、4速ATおよびCVTの組み合わせ。駆動方式は、FFと4WDが選べた。
また女性に優しい運転サポート装備として、シフトポジションを「R」にすると、ルームミラーにバックカメラのカラー映像を映し、車庫入れなどをサポートするバックモニター内蔵ルームミラーが国内で初めて搭載され、また体格や姿勢に合わせて最適なドライビングポジションが選べるアジャスタブルパック(運転席シートリフター&チルトステアリング&アジャスタブルショルダーベルトアンカー)が採用されたのも、アピールポイントのひとつだった。

車両価格は、FF(2WD)の廉価版が105.0万円、4WDのハイグレードが143.2万に設定された。ミラ・ココアは、販売1ヶ月で9000台を受注して、順調に滑り出した。
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女性向けの軽自動車は、あくまでもニッチモデルという位置付けであり、ミラ・ココアも当時の軽ハイトワゴンのような主力級の大ヒットとはならなかったが、ミラシリーズの一角として堅実な販売を記録して、結局2018年3月まで販売された。
毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかもしれない。





