バイクとメガネ&コンタクトレンズの相性は?

現在56歳の筆者は、小学生の頃から近視でメガネを愛用。高校時代より日中はソフトコンタクトレンズ、帰宅後はメガネの“二重生活”を開始。以来、現在までコンタクトレンズとメガネを併用中だ。
筆者のコンタクトレンズの変遷を辿ると……
大学生だった20歳頃、コンタクトレンズメーカーの大手・メニコンから、「一週間連続装用可能」で話題となった革新的なハードコンタクトレンズが登場(当時、田原俊彦と教師ビンビン物語に出演していた人気俳優・野村宏伸がテレビCM出演)。筆者はアルバイト代をはたいて購入した(1枚数万円とかなり高額だったと記憶)。短所も多々あったが(下記参照)、以降の数年間、継続して愛用した。
30歳頃に1日使い捨て(1dayアキュビュー)や2週間使い捨て(2weekアキュビュー)など極めて便利なソフトコンタクトレンズが安価で発売開始。そこそこ便利だった「一週間連続装用可能」のハードコンタクトレンズからこちらに乗り換えた。
50歳頃にはコンタクトレンズ装着時に近くが見えにくくなり(老眼が進行)、現在は激しいスポーツ。また馴染みの美容院での散髪時以外は(新人美容師さんによる髪の毛の切り過ぎを随時確認するため)、もっぱらメガネ生活となった。
バイク未経験者やバイクビギナーの中には、「バイク乗車時、コンタクトレンズ装着でも大丈夫?」という人もいるだろう。バイクでメガネ、ソフトコンタクトレンズ、ハードコンタクトレンズのすべて経験した、筆者の感想は以下の通りだ。
「メガネ」をかけてバイクを運転。その長所と短所とは?

【長所】
・昨今ではメガネの“つる”が接触する内装のコメカミ部を、凹状にえぐったヘルメットも登場するなど、メガネ装着時の窮屈感も改善されつつある。
・ソフトコンタクトレンズに比べ、走行風で目の渇きを感じることがなく、安定した視界と目の快適性を確保(雨天時を除く)。特にシールドのない半キャップヘルメット装着時は顕著に感じる。
【短所】
・フルフェイスや一部ジェットヘルメットは着脱時、メガネも脱着する必要あり(結構面倒くさい)。
・蒸し暑い夏、停止時に顔面の汗を拭うことができない。
・雨の日にシールドを一瞬でも開放するとメガネに水滴が付着。雨の日の視界は不安定。
・使用環境によってはメガネが曇る。
◎メガネの特徴
近視の度合いが激しい=レンズの厚さが増すほど、肉眼やコンタクトレンズ装着時に比べ、目の前のモノが小さく見える。筆者の場合、コンタクトレンズ装着時とメガネ使用時では、B5サイズ(週刊誌サイズ)の雑誌の見え方が顕著に異なる。具体的には、メガネ使用時にはB5サイズに見えていた誌面が、コンタクトレンズ装着時にはA4サイズに見える。その見え方とサイズ感の違いは、「この雑誌、サイズを変えたのかな?」と感じるほど。
また近眼の度合いが激しい=レンズの厚さが増えるほど、メガネの奥の目が小さく見えてしまう。最近ではレンズの厚さを抑え、目が小さく見えにくい商品も各種ラインナップ中。
「ソフトコンタクトレンズ」を装着してバイクを運転。その長所と短所とは?

【長所】
・ヘルメット着脱時、メガネを脱着する手間なし。
・天候や気候を問わず、全般的に視界は安定。
・蒸し暑い夏も顔面の汗を拭うことが可能。
【短所】
・走行風で目が渇く場合あり(つっぱった感じで目が充血する)。特に半キャップヘルメット装着時は顕著。シールドのないヘルメットでの長時間走行時、ゴーグル装着は必須。
◎ソフトコンタクトレンズの特徴
黒目ほどの大きさで、手で触れるとフニャフニャして非常に柔らかい。水分を多量に含んだこのレンズは装用感が良く、ハードコンタクトレンズに比べて「目に何かが入っている」という異物感が少ないのも特徴。
黒目にピッタリと張り付くので衝撃に強く、急な視点移動時もズレにくく、激しいスポーツ(各種格闘技、ラグビー、ダンス等々)に適している。
筆者の高校時代は超高額(1枚1万円くらい)で、しかも手入れが超面倒くさかったが(専用機器による毎日の煮沸処理&週1回のタンパク質除去処理)、現在は極めて利便性に優れた「1日使い捨て」や「2週間使い捨て」が手頃な価格で入手可能。
酸素透過性に優れたハードコンタクトレンズに比べ、目やレンズの異常に気づきにくい。目の乾きを感じやすい。感染症のリスクが高い。指の先で洗浄時、爪で破れやすいなどのデメリットもある。
ハードコンタクトレンズを装着してバイクを運転。その長所と短所とは?

【長所】
・ヘルメット着脱時、メガネを脱着する手間なし。
・メガネ装着に比べ、蒸し暑い夏は比較的快適。
【短所】
・ソフトコンタクトレンズほどではないが、走行風で目が渇く。シールドのないヘルメットでの長時間走行時、ゴーグルは必須。
・目にホコリやゴミが入ると、運転に集中できないほどの激痛に襲われる。
・蒸し暑い夏に顔面の汗を拭うことも可能だが、不用意にマブタや目の周辺部位に手が接触するとコンタクトレンズがズレる時がある。
・車線変更やタイトなコーナリングの連続など、急な黒目の視点変更を行うと、コンタクトレンズがズレる時がある。
・もしもコンタクトレンズがズレた場合、停止してバックミラーに目を映し、ズレたコンタクトレンズを黒目の真ん中に移動させる必要あり。
◎ハードコンタクトレンズの特徴
サイズは黒目よりも二回り小径。素材はプラスチック状で硬いのが特徴。筆者は当初「こんなプラスチックみたいなものを、目に入れて大丈夫? ちょっと怖い」と感じた。
ただしソフトコンタクトレンズに比べ、目やレンズの異常に気づきやすく、感染症のリスクが低いのがポイント。酸素透過性に優れた1週間連続装用タイプ(医師の指導のもと、最長30日間連続装用タイプも販売)もあり、生活形態や仕事の勤務体系によっては極めて便利に使用可能。
ハードコンタクトレンズは衝撃に弱く(筆者は肩をポンと押されただけで外れ、地面を這って探した経験あり)、目から落ちやすい。また急な視点移動時にもズレやすいのが特徴。遊びの卓球や草野球程度ならば対応できたが、激しいスポーツには基本的には使用不可だった。
筆者はサッカーの時、目に砂が入り、「目が潰れる」と思う程の激痛を体験。またサーフィン初心者時にハードコンタクトレンズを装着して海に入り(今考えればどう考えても無謀)、一発目の波を食らった瞬間、1枚数万円する両目のレンズが目から海に飛んで行った。
ソフトコンタクトレンズに比べて眼に異物感を覚えやすく、慣れるのに時間がかかるのもハードコンタクトレンズの特徴。筆者は1週間ほど異物感が続いたが、その後は12年ほど愛用。なお体質的にハードコンタクトレンズNGの人もいる模様。
筆者の結論:どのアイテムも“慣れれば”大丈夫だと思う

上記の通り、各アイテムには長所と短所がある。しかし筆者の経験上、特にコンタクトレンズは眼科医の適切な診察や処方を受け、適切に使用し、装着に慣れてしまえば、バイクの運転にも問題なく使用できるはず。筆者の場合、
1:夏にフルフェイスヘルメットやジェットヘルメットを被る場合、ソフトコンタクトレンズを。夏に半キャップヘルメットを被る時はメガネを使用。
2:雨天時にフルフェイスヘルメットやジェットヘルメットを被る場合、ソフトコンタクトレンズを利用。
3:ハードコンタクトレンズは現在、かつて使用していたものを保管するのみでまったく使っていない。筆者は長年、バイク乗車時にも愛用していたため、仮にバイクを運転中にズレたとしても、“独自にあみ出した黒目の視線異動”で瞬時に直せる自信がある。でもバイク乗車時は、もう使いたくない。
という感覚で使い分けている。
20代や30代の場合、メガネやコンタクトレンズとのコストパフォーマンス(今後、メガネやコンタクトレンズを買い続けるといくらかかるか?)、利便性、自身の趣味(マリンスポーツや激しいスポーツ等)などを吟味し、視力を回復するためのレーシック手術。また眼球にレンズを埋め込むICL手術などを実施する人も増加している。
かつては非常に高価で、メンテナンスにも驚くほど手間がかかったソフトコンタクトレンズだが、今やリーズナブルな価格で、しかも使い捨ての時代。また視力回復手術の医療技術も日進月歩で進化発展。視力矯正や視力回復の選択肢の幅が拡大したのは、近視者にとっては非常にありがたい。
※注:上記は筆者の経験に基づく主観であり、各自の体質や感覚等により異なります。目は非常に大事なもの。メガネやコンタクトレンズの制作時、また装着後(特にコンタクトレンズ)は必ず専門家や医師による診察・診断を受けてください。

