エンジンはむやみに出力を追わず
確実に性能を引き出すことが重要

F型M4に搭載されるS55型エンジンは、N55型をベースにMモデル専用として大幅改良されたエンジン。鍛造のクランクシャフトを採用するなど、サーキット走行に十分応える性能が与えられている。
純正タービンにもマージンがあり、高出力化にも耐える設計だが、極端なパワーアップは燃料系の容量が足りないので注意が必要だ。
パワー系チューニングの定番メニューは、①DMEチューン(ブーストアップ)、②タービン交換(ハイフロー化)、③燃料チューンの3種。

G型M4に搭載されるS58型エンジンは、完全新設計となるMモデル専用エンジンだ。鍛造ピストン・クランク・シリンダーライナーなど。内部パーツの剛性や強度が大幅に高められている。ECU制御が極めて精密で、状況に応じて点火や燃料、ブーストを最適化している。
チューニングの際には、この新世代ECUとの整合性がカギ。知識なくヘタにいじると、F型以上にチェックランプがすぐに点いてしまう。ASSISTではDMEチューニングに続き、ハイフローターボアップグレードの開発も進めている。
冷却系はとくに
デチューンの可能性大
M4の水温はECUが最適にコントロールしている。サーキットを走るにしても、冷却系の強化は慎重に。吸気温度を下げるインタークーラーにしても、純正の性能がなかなか侮れない。交換すると性能が落ちる可能性もある。アシストが推奨するPWRのシステムは、純正超えの機能を持つ数少ないアイテム。
N55との差はこんなところにも
S55の高度なオイル循環システム

S55型が採用するオイル循環システムは、ドライサンプ風の特殊機構。エンジン全体へのオイル供給を行うメインポンプ以外に、エンジン前方と後方にサブポンプを配置。オイルの偏りによる油圧の低下や油膜切れを防いでいる。S55がサーキットで焼き付きを起こしにくいのは、このシステムのおかげだ。
排気系チューンは
ECUとの整合性が重要
F型、G型M4の純正ECUは制御が極めて高精度。ターボ車とはいえ、単純に抜けのよさを追求すると低速トルクが落ち、逆効果になることも。
排気系チューンでは排気温度や排圧、ラムダセンサーなどの値が大きく変わると、出力抑制機能が作動する可能性がある点に留意。

G型の純正マフラーは、重量バランスを重視したレイアウト。フロントパイプはトランスミッション下を無理矢理通し、マフラーを左右に振り分けている。

アシストが取り扱うLAPTORRエキゾーストでは、等長と排気抵抗の低減を重視。デュアルパイプをトランスミッションの右側に集約し、排気管の最短化と等長化によって効率を最大限に高める。
サスペンションは
スキルに合わせてセッティング
M4はF型、G型いずれも足まわりの基本構成は同じマクファーソンストラット/5リンク式。ただし、車重やボディ剛性、制御機能のレベルが異なる。フットワークチューンは、それぞれの特性をしっかり見据えて行うことが重要だ。
アシストのオリジナル・サスペンションキットはINTRAX(イントラックス)製4way車高調がベース。減衰力設定もバネレートの変更も対応。カスタマーそれぞれが、ステージに合わせたベストな仕様を手にできる。また、要問い合わせだが、1way仕様の設定もあり。

F82 M4のサーキット仕様で定番のバネレートはフロント16kg/mm リア28kg/mm。サーキットでは、キャンバー不足が顕著なため、アッパーマウントは調整式を選びたい。アシストのピロアッパーは、キャンバーはもちろん、キャスターの調整も可能。
アシストがG82チューンから導入したイントラックスのサスキットは、緻密なセッティングを可能にする4way減衰力調整を採用。縮み側の初期反力をマイルドにコントロールするARC(アンチロールコントロール)機構を備え、入力時の突き上げ間を緩和する。
アームはピロボール付きの調整式がベスト
フロントは剛性確保も重要
M4の制御機能は極めて高精度。サスセッティングにおいては、こうした制御機能との整合性がカギ。最適なセットを探るには、動きがブレないピロボール式で長さ調整機能のあるアームがマスト。アシストのフロントアームは剛性にも配慮し、セッティングの再現性を高める。
ブレーキの容量アップは
サーキット走行の絶対条件
サーキット走行対応モデルとして開発されたM4だが、ブレーキは明らかに容量不足。ハイパワーかつヘビー級で、ブレーキに掛かる負担はレーシングカー以上。
M4のブレーキチューンにおける最重要事項は、熱容量の確保。ポイントは熱を蓄える能力=ブレーキローターの容量と表面積だ。
F型におけるアシストの推奨システムはENDLESS製のMONO6 Racing+2ピースローターの組み合わせ。ローター径はフロントがΦ390、リアがΦ380。厚みはそれぞれ36mm、34mmだ。
一方、G型については純正のカーボンローターでは18インチのハイグリップタイヤが履けないのが難点。そこでアシストは、ブレーキシステムを独自に開発。APレーシング製の鍛造モノブロック・キャリパーにエンドレス製ローターを組み合わせる専用ブラケットを開発中(取材当時)。G型の純正カーボンローターは極めて高額なため、リペアパーツとしても注目される。
ASSIST F82 M4
■最高出力 730ps/最大トルク 83kg-m
■最大ブースト圧 2.2kg/cm²
■ASSIST DMEチューニング
■ASSIST ハイフロータービン
■E85燃料
■HPFP リフトアップ燃料ポンプ
■オカダプロジェクツ プラズマダイレクトイグニッションコイル
■LAPTORR エキゾーストシステム(メインΦ70×2 テールΦ90×4)
■スポーツキャタライザー
■ダウンパイプ
■Gruppe M ラムエアシステム
■PWR インタークーラー
■ASSIST ダンパーキット
■アイバッハ スプリング F 16kg/mm R32kg/mm
■LAPTORR 調整式フロントアーム
■LAPTORR 調整式リアトラックアーム
■LAPTORR フルピロボールマウント
■ENDLESS MONO6Racing ブレーキキャリパー (ローター径 F Φ390/R Φ380)
■ADVAN A050 F 295/35R18 R 295/35R20
■OS技研 LAPTORRオリジナルL.S.D./トリプルクラッチ/軽量フライホイール
■RECARO RSM2600A
■LAPTORR スポーツステアリング
■LAPTORR フロントスポイラー/フロントサイドスポイラー/アンダースポイラー/フロントクーリングワイドフェンダー
■VOLTEX GTウイング
ASSIST G82 M4 XDrive competition
■最高出力620ps/最大トルク76kg-m
■最大ブースト圧 1.9kg/cm²
■ASSIST DME/TCUチューニング
■LAPTORR エキゾーストシステム(メインΦ70×2 テールΦ105×4)
■LAPTORR スポーツキャタライザー
■INTRAX 4wayコイルオーバー車高調キット 試作品 (取材当時 F 17kg/mm R 15kg/mm )
■LAPTORR アームフルピロボール
■APレーシング 6POTブレーキキャリパー
■ENDLESS Φ390ブレーキローター
■ADVAN NEOVA AD08R(F 275/35R19 R 285/30R20)
■LAPTORR フロントスポイラーコンプリートキット
■ アシスト
京都府京都市山科区音羽前田町48-1
TEL075-582-7788












