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今日は何の日?■進化したi-VTECエンジンを搭載したストリーム

2000年(平成12)年10月27日、ホンダは5ナンバーサイズのコンパクトミニバン「ストリーム」を発売した。ストリームは、新たに開発されたバルブ可変機構i-VTECエンジンを搭載し、パワフルでスポーティな走りとクラス最高の低燃費、さらに低排ガスが実現された。
大ヒットしたミニバンのオデッセイとステップワゴンに続いたストリーム


ホンダは、1994年10月に乗用車ライクな背の低いミニバン「オデッセイ」、1996年5月にミッドサイズのミニバン「ステップワゴン」を発売、いずれも大ヒットした。続いたのが、2000年10月のこの日にデビューしたコンパクトミニバン「ストリーム」だった。

ストリームは、“新価値7シーター”をコンセプトに、従来のミニバンにない低重心・低床パッケージングによって、5ナンバーサイズでありながら3列シート7人乗りの室内空間と、スポーティで流麗なスタイリングを両立。キャビンについては、インパネシフトを採用して前周りをスッキリさせ、乗降や室内の移動を容易にした。

パワートレーンは、最高出力130ps/最大トルク15.8kgmを発揮する1.7L 直4 SOHC VTECエンジンと4速ATの組み合わせ、新たに開発された可変バルブ機構i-VTECを採用した154ps/19.0kgmの2.0L 直4 DOHC i-VTECエンジンには、スポーツモード付き4速および5速ATが組み合わされた。駆動方式は、FFとフルタイム4WDが選べた。
車両価格は、158.8万~189.8万円(1.7L)/189.8万~227.8万円 (2.0L)で販売されたストリームは、販売から10ヶ月で10万台を超える大ヒット。ちなみに当時の大卒の初任給は19.7万円(現在は約23万円)程度だったので、単純計算では現在の価値で約185万~222万円/222万~176万円に相当する。
VTECを進化させたi-VTEC
ストリームに初めて搭載されたi-VTECは、VTECの進化版のバルブ可変機構だ。

ホンダエンジンの代名詞となっているVTEC(Variable valve Timing and lift Electronic Control system)は、1989年4月にデビューした2代目「インテグラ」に初めて搭載された。VTECは、特定回転で低速カムと高速カムを切り替えることで、バルブリフトとバルブタイミングを変更する機構。吸気量増大、ポンピングロス低減、排気ガスの掃気を制御することによって、高出力、低燃費、低排ガスを達成するのが狙いである。

インテグラの最上級グレードに搭載された1.6L 直4 DOHC VTECエンジンは、最高出力160ps/最大トルク15.5kgmを発揮。このVTEC(BA16型)エンジンは、NA(自然吸気)で初めてリッター100psを超えた記念すべきエンジンであり、“エンジンのホンダ”を世界に再認識させた名機となった。

そして、「ストリーム」に搭載されたVTECの進化版であるi-VTECは、VTECに吸気バルブタイミングの位相をエンジン負荷に応じて連続的に制御するVTC(Variable Timing Control)を組み合わせた高精度なバルブタイミング・リフト機構である。
VTCには、その後さまざまな進化版が開発され、その他にも1995年9月には6代目「シビック」の1.5Lモデルに低回転、中回転、高回転、3つの領域で吸気バルブタイミングとリフト量を切り替える3ステージVTECを搭載。さらに2013年11月、VTEC技術と直噴ターボによる出力向上で排気量のダウンサイジングを実現するVTECターボを1.5L「ステップワゴン」に搭載するなど、進化を続けている。
ストリームを凌駕したウィッシュも生産終了
大ヒットで滑り出したストリームだったが、2003年に同じコンセプトのトヨタ「ウィッシュ」が登場すると、状況は一変して人気は減速し始めた。ウィッシュは、ストリームとまったく同じコンセプトで、ボディサイズもスタイリングもストリームに似通ったコンパクトミニバンだった。

ストリームの開拓した市場を奪取したウィッシュは、最初の1年間で15万台を販売する大ヒットを記録。トヨタは、ストリームの市場評価を分析して、コンセプトとボディサイズをほぼ同じにしながらも、すべてにおいてストリームを少しずつ上回る、いわゆる“2番手戦略”で成功したのだ。
ストリームは、2014年6月に生産を終了。その後、ウィッシュの販売も徐々に失速して2016年11月に生産を終えた。ストリームとウィッシュの販売低迷の理由は、市場が求めるミニバンのスタイルの変化、よりファミリー志向が強くなったことに起因している。乗用車のようなスタイリッシュさよりも、余裕のある室内の広さ(車高の高さ)や乗降のしやすさ(両側スライドドア)が必須アイテムとなってきたのだ。
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オデッセイやストリームが開拓した乗用車ライクなミニバンは、現在は市場から淘汰されている。軽でも、ボクシーな車高の高いスーパーハイトワゴンが長く主流になっており、このトレンドがミニバンでも完全に定着しているのだ。
毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかもしれない。


