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【11月30日国内にて発売予定】 【2ストスクーターSR50R発売】2スト&キャブでユーロ4の排ガス規制をクリアするってすごいこと! /アプリリア

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ミニバイクのエンジンの主流がハイパワー&低コストな2ストロークから、環境に優しいクリーンな4ストロークへと移行しはじめたのは2000年ごろからだろうか。その後、2ストロークエンジンを搭載する市販車は消滅してしまった…と思いきや、まだまだ2ストエンジンにこだわり続け、新型モデルを投入するメーカーがある。それがイタリアの老舗、アプリリアだ。
REPORT●北秀昭(KITA Hideaki)

アプリリア・SR50R ……324,000円

「燃費が悪い」「排気ガス規制をクリアしにくい」などの理由で、国内メーカーは軒並み2スト車の生産を中止し。しかし外国車の中には、2ストロークエンジンにこだわり続けるモデルもある。それが“最後の2スト50ccスクーター”とも呼ぶべきアプリリアSR50Rだ。

 アプリリアはバイクレースの最高峰、MotoGPでも活躍するイタリアのバイクメーカー。ミニバイクからビッグバイクまで、様々なモデルをリリースする超大手メーカーだ。

 アプリリアSR50 は「50ccのスーパースポーツスクーター」というジャンルを確立した、20年以上の歴史を持つロングセラーモデル。シャープで攻撃的な外観、パワフルな水冷2 サイクルエンジン、前後ディスクブレーキ、13 インチホイール、高性能サスペンション、洗練されたフレームによる車体など、今もなおクラスを超えた存在として人気を呼んでいる。

 日本と同様、ヨーロッパでもバイクの4ストローク化が進行中。2ストロークエンジンを搭載してきたアプリリアSR50Rも、「厳しい排気ガス規制の“ユーロ4”に適合できずに4スト化? それとも生産中止?」と言われていたが、2ストロークエンジンのままユーロ4規制に適合し、2019年モデルが発売された。

なぜ国内では2ストエンジン搭載車が消えたのか?

「エコ=地球環境」という言葉が頻繁に使われるようになった2000年頃、日本のバイク界には大きな動きがあった。それは、2ストロークエンジンから4ストロークエンジンへの移行。国内メーカーは4ストロークエンジンに比べて有害物質の出やすい2ストロークエンジンの生産・搭載を止め、すべてのバイクのエンジンをクリーンな4ストローク化にしようとした。

 上記の動きは厳しい排気ガス規制とともに加速化。その結果、国内メーカーでは一部のレース専用モデルを除き、2ストロークエンジンを搭載するモデルが姿を消した。

 2ストロークエンジン(略して2スト)は、2サイクルエンジンとも呼ばれる、ピストン上昇・ピストン下降の2ストロークで「吸気」「圧縮」「爆発」「排気」の4つの作業をこなすエンジンのこと。

重量感のあるメカニカルな4ストロークエンジンに対し、2ストロークエンジンは軽量なイメージ。同じ排気量の場合、シリンダーヘッドの小さな2ストロークエンジンは重量が軽く、サイズもコンパクトに仕上がるのがポイントだ。

2ストロークエンジンのシリンダーヘッド(写真右)、ピストン(写真中)、シリンダー(写真左)。下の4ストロークエンジンに比べて部品点数も少なく、シンプルな構造が伺える。写真はホンダ Dio用(ボアアップ用)。
2ストロークエンジン用シリンダーの円筒内には、4ストロークエンジンの「バルブ」の役割を担う掃気ポートが設置(写真の場合は2か所設置済み)。2ストロークエンジンの場合、ピストンの上下移動によって開閉されるしくみ。

 一方、4ストロークエンジン(略して4スト)は、4サイクルエンジンとも呼ばれる、ピストン上昇・ピストン下降・ピストン上昇・ピストン下降の4ストロークで「吸気」「圧縮」「爆発」「排気」の4つの作業をこなすエンジンのこと。

 コンパクトな外観の2ストロークエンジンに比べ、シリンダーヘッドの大きな4ストロークエンジンは部品点数も多くてヘビーなイメージ。吸排気バルブやカムシャフト等を備えたメカニカルで複雑な構造のため、排気量が同じ場合、2ストロークエンジンよりも重量は重くなるのが特徴。

4ストロークエンジンのシリンダーヘッド(写真右)、ピストン(写真中下)、カムシャフト(写真中上)、シリンダー(写真左)。2ストロークエンジンよりも構造が複雑で部品点数が多い。写真はホンダ トゥデイ用(ボアアップ用)。

4ストロークエンジンの燃焼室には、2ストロークエンジンにはない吸気バルブと排気バルブが収まっている。
4ストロークエンジンの吸気バルブと排気バルブを動作させるカムシャフト。2ストロークエンジンにはなく、4ストロークエンジンの要となるパーツの1つ。

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