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【エンジンオイルを正しく選ぶ】「●×W-30」の数字とか、「鉱物油」「部分合成油」ってどんな意味?[1/2]

  • 2019/08/08
  • MotorFan編集部 北 秀昭
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▲写真右はバイク専用のカストロール製4サイクル(4ストローク=4スト)用「10W-40」エンジンオイル。「10W-40」の意味は下記参照。

エンジンオイルは選び方を一歩間違えば、エンジンの破損を招いてしまう、単純なようで、実はとってもシビアなもの。とはいえ、エンジンオイルの種類を、すべて店任せにするなんて、ちょっともったいない! ビギナーが必ず押さえておきたい、4サイクル=4ストローク(略して4スト)用エンジンオイルの種類や特徴、選び方の基本をチェックしてみよう。
REPORT●北 秀昭(KITA Hideaki)

4ストローク用エンジンオイルの役割は、潤滑・冷却・密封・洗浄

▲写真は4ストローク(4サイクル)用エンジンオイル。
 4ストローク用エンジンの作用・役割は、主に4つ。

1:金属パーツが互いに擦れ合うことで発生する摩擦を軽減させたり、摩擦による焼き付きを防止する「潤滑作用」

2:エンジン内部をオイルが潤滑することにより、エンジンの熱を吸収。つまり、エンジンを冷やす「冷却作用」

3:ピストンとピストンリングなど、エンジン内部のパーツとパーツの間に入り込んで、スキマを埋める「密封作用」

4:摩擦や燃焼によって発生する、金属粉やカーボン等のゴミを洗い流す「洗浄作用」。エンジンオイルが徐々に黒くなるのは、これが原因

“4ストエンジンのバイク”には、「2スト用」や「自動車用」のエンジンオイルは絶対にNG!

▲ヤマハの純正2ストローク(2サイクル)用エンジンオイル。2スト用を強調するため、中央には“2”の文字を配置。
 バイク用エンジンオイルには、大きく分けて、「4ストローク用」と「2ストローク用」がある。

 現在、ほとんどの公道走行用モデルは、クリーンで燃費の良い4ストロークエンジンを採用。かつて小排気量車をメインに採用されいた2ストロークエンジン(部品点数が少なくて構造もシンプルなため、軽量でコスト安。しかもパワーを出しやすいため、小排気量車に向いていた)は、現況、厳しい排ガス規制をクリアしづらいため、国産の公道走行用モデルにほとんど採用されていない。

 ビギナーに覚えておいて欲しいのは、「4ストロークエンジン」と「2ストロークエンジン」の構造は、まったくの別物である。つまり、「4ストローク用エンジンオイル」と「2ストローク用エンジンオイル」も、まったくの別成分で構成されているのだ。

4ストのバイクに「2スト用エンジンオイル」や「自動車用エンジンオイル」を使ったら、どうなる?

▲自動車メーカーのトヨタが発売する、純正自動車用エンジンオイル。
 2スローク用エンジンオイルは、ガソリンとエンジンオイルを一緒に燃焼させるため、燃えやすい構造(4ストローク用エンジンオイルは、2ストローク用よりも燃えにくいのが特徴)。

 そのため、もしも間違って4ストエンジンに、2ストローク用エンジンオイルを入れてしまったら、エンジンが故障する。

 自動車用エンジンオイルを、バイクに使用するのもNG。主な理由は、

・自動車の実用回転数や最高回転数はバイクに比べて低い=高回転型のバイクに自動車用オイルを使用した場合、潤滑や冷却が追い付かず、焼き付き等のトラブルを招く恐れがあるから

・自動車用エンジンオイルに含まれた添加剤により、クラッチが滑る等のトラブルが発生するから

 4ストロークエンジンを搭載したバイクには、必ず4ストロークバイク用エンジンオイルを使用することが大切。

「鉱物油」「部分合成油」「100%化学合成油」どれを選ぶべき?

▲オイルの種類は本体に明記。写真は「100%化学合成油」。
 4ストローク用エンジンオイルには、「鉱物油」「部分合成油」「100%化学合成油」の3種類がある(※注1)。

 性能面でいえば、

 鉱物油<部分合成油<100%化学合成油

 という図式。なお、性能と同じく、価格も、

 鉱物油<部分合成油<100%化学合成油

 の順番となる。

 一般的に、鉱物油を入れたマシンで、長時間に渡り、高回転域を使用すると……。超高温になった鉱物油は、オイルそのものの分子が壊され、粘度を保つことができず、サラサラになる。

 その結果、エンジン焼き付き等のトラブルを招く可能性大。

 レースなどで使用する場合は、街乗りやツーリングに適した「鉱物油」「部分合成油」ではなく、高温時でも油膜が切れにくい、高性能な100%化学合成油(レーシングオイル)を選ぶのが常識だ。

▲ストリートユースからロングツーリングまで幅広く使える「部分合成油」。
▲低中回転域を重視したエンジンや、街乗りに対応する「鉱物油」。

 走行中の油膜切れは、エンジンにとって致命傷になりうる現象。

 たとえ同じマシンでも、街乗りやツーリングに使用するのか? 長時間、高回転域を多用する、レースや峠の走行に使用するのか? エンジンをトラブルから守り、エンジンの寿命を長持ちさせるためにも、用途に応じたエンジンオイル選びをするのがオススメだ。

 峠をガンガン攻める時に、「100%化学合成油は高額だから」と、エンジンオイル代をケッチって、安価な粗悪オイルを使用すると、エンジンの寿命は確実に縮まるのはもちろん、エンジンが焼き付いて修理代がウン十万円……なんてことになることもあるので要注意。

※注1:「鉱物油」「部分合成油」「100%化学合成油」の各オイルは、『ベースオイル』とも呼ばれる。

ベースオイルには、性能を補う目的で、オイルの寿命を延ばす酸化剤、エンジン内部をキレイに保つための洗浄分散材、粘度を保つ粘性保持剤など、各社のノウハウを反映した添加剤がブレンドされているのが特徴。

一口に「鉱物油」「部分合成油」「100%化学合成油」といっても、実は各エンジンオイルメーカーこだわりの性質や特性が注がれている。

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