Ferrari 499P
天候とVSCに翻弄された決勝レース

当初、2026年シーズンのWECは、3月28日の「カタール1812kmレース」で開幕する予定だったが、中東情勢の悪化により、スケジュールを変更。第2戦として予定されていた「イモラ6時間レース」で、シーズンが幕を上げた。イモラ・サーキットには週末をとおして9万人以上が集結している。
4月19日の決勝レースは、エンツォ・エ・ディーノ・フェラーリ・サーキットにおけるWEC史上最多動員を達成。2度のセーフティカー導入や、終盤での小雨や強風など、終始見応えのある展開となった。タイトル連覇を狙うフェラーリ・AFコルセは、ポールポジションからスタートした「499P」51号車(アレッサンドロ・ピエール・グイディ、ジェームス・カラド、アントニオ・ジョヴィナッツィ)が首位をキープする。
序盤のバーチャルセーフティカー(VSC)によって集団が圧縮されるなか、51号車は終始表彰台争いに加わり続ける。中盤ではグイディが安定してトップ3圏内を維持し、終盤にステアリングを握ったジョビナッツィは小雨が降るなか、ドライタイヤのまま走り切る選択を採る。最終のピットストップを終えて、「トヨタ TR010 ハイブリッド」8号車に続く2番手に順位を上げ、開幕戦で2位表彰台を獲得した。
地元イベントを2位で走り切った51号車のグイディは、次のようにレースを振り返った。
「天候が不安定だったこともあり、非常に複雑な展開のレースになりましたね。最後まで難しい判断を迫られましたが、チームは最善の対応をしてくれました。スタートは良かったものの、ピットストップのタイミングでVSCの影響を受け、実質的に首位を失う形になりました。それでも最後までベストを尽くし、結果的に2位を獲得できたことに満足しています」
3台の499Pがトップ10フィニッシュ

3番手グリッドからスタートしたフェラーリ 499P 50号車(アントニオ・フォコ、ミゲル・モリーナ、ニクラス・ニールセン)はスタートでひとつポジションを上げ、チームメイトの2番手に続いた。しかし、レース序盤にドライブスルーペナルティを受けたことで、大幅にポジションダウン。最終的に首位から1分00秒901差の6位でフィニッシュした。
予選を8番手で終えたAFコルセ 499P 83号車(ロバート・クビサ、イェ・イーフェイ、フィリップ・ハンソン)は10位で走り切っている。フェラーリの耐久レース部門責任者を務めるフェルディナンド・カンニッツォは、次のように開幕戦を振り返った。
「499P 51号車による2位は、シーズンを考えると、非常に重要な結果となりました。チームワーク、綿密な戦略、そしてマシンとドライバー双方の優れたパフォーマンスの賜物です」
「ただ50号車については悔いが残ります。黄旗区間での小さなミスによりドライブスルーペナルティを受け、最終結果に大きく影響しました。6位という結果は週末を通じて示した真のポテンシャルを反映したものではありません。我々は競争力の高さを確認しながら、あらゆる細部への注意が不可欠であり、一切のミスも許されないことを再認識しました」
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