2026年5月の第3土曜日に、それまでの『No.16 トヨタ シエンタ』に代わって『トミカ』に登場したのが『No.16 日本交通 タクシー』です。


日本交通は1928年創業の老舗タクシー会社で、「桜にN」のマークで広く知られる日本最大級のタクシー・ハイヤー事業者です。東京を中心に事業を展開しており、グループ売上高や保有車両数の面でも国内トップクラスの規模を誇っています。創業以来、およそ1世紀にわたり公共交通インフラとしての役割を担い、個人利用だけでなく、企業や官公庁など幅広い利用者から支持を集めてきました。


2024年時点ではグループ全体(業務提携会社を含む)で約9000台を超える車両を運用しており、東京都内だけでも多数の営業所を構え、24時間365日体制でサービスを提供しています。また、一般的な流し営業だけでなく、アプリ配車『GO』や予約サービスにも力を入れており、キャッシュレス決済や事前確定運賃など、近年の利用スタイルにも積極的に対応しています。
日本交通タクシーの主な車種
サービス面では、「移動」そのものに付加価値を加えることを重視しているのが特徴です。観光タクシーやキッズタクシー、妊婦さん向けのタクシー、高齢者向けのサポートタクシーなど、利用者ごとのニーズに合わせた専門サービスを展開しています。とくにEDS(エキスパート・ドライバー・サービス)と呼ばれる取り組みでは、専門知識や接客スキルを持った乗務員による質の高いサービス提供を掲げており、単なる移動手段ではないタクシーの価値を打ち出しています。
また、ホスピタリティや接客品質を重視している点も同社の大きな特徴です。「サービスの価値は、人の価値」のモットーを掲げ、乗務員教育や接客研修に力を入れています。さらに、バリアフリー対応やユニバーサルデザインタクシー(UDタクシー)の導入、感染症対策などにも取り組んでおり、安心して利用できる環境づくりを進めています。
日本交通では利用者の多様なニーズに合わせて様々な車両が使用されていますが、『トミカ』の『No.16 日本交通 タクシー』は、そのうちでも最も台数が多い、トヨタのJPN TAXI(ジャパンタクシー)がモデル化されています。

トヨタのジャパンタクシーは、日本のタクシーのあり方を見直すために開発されたタクシー専用車です。2017年に発売されたこのモデルは、従来のセダン型タクシーとは異なる背の高いワゴンスタイルを採用し、日本独自の“おもてなし”の考え方を反映した車両として登場しました。「日本の風景を変える、新しいタクシー」がコンセプトに掲げられ、従来のような普通乗用セダンなどの派生車ではなく、トヨタのベストセラー小型ミニバンであるシエンタなどに用いられたトヨタBプラットフォームが用いられ、様々な人に優しく、誰にとっても利用しやすいユニバーサルデザインを目指してタクシー専用開発されているのがジャパンタクシーの大きな特徴です。

ジャパンタクシーはひと目でタクシーと分かる存在感を持ちながらも、街並みに自然に溶け込むデザインとされ、ボディカラーには、日本の伝統色である“深藍(こいあい)”を設定し、海外で“ジャパンブルー”とも呼ばれる日本らしさを表現しています。左側後席には大開口の電動スライドドアを採用し、乗降性を向上。低床フラットフロアと組み合わせることで、高齢者や子ども、車いす利用者など、幅広い利用者がスムーズに乗り降りできる設計となっています。さらに、室内は頭上空間にも余裕があり、大きな荷物を持った乗客でも快適に利用できるよう工夫されています。シート形状やグリップ配置にも配慮が施され、誰にとっても使いやすいタクシーを目指した車両となっています。

また、ピラーの位置や形状の工夫、フェンダーミラーなどにより、ドライバーが運転しやすいよう良好な視界を確保するよう留意されており、タクシー専用設計のこだわりとして、ナビゲーション画面や料金メーターを、乗客からも見やすいセンター位置に設置できるようにするなど、機器類の配置が用途に合わせて見直され、機能性を向上させています。
パワートレインには、新開発のLPG(液化石油ガス)を燃料とするハイブリッドシステムを採用しているのも大きな特徴です。トヨタのハイブリッド技術をベースにしながら、タクシー用途に合わせた耐久性や経済性を重視した専用設計となっており、燃料コストやランニングコストの低減に貢献しています。町中を毎日多くの台数が走るタクシーにとっては、環境性能は社会問題に直結する特に重要な問題であり、毎日のように乗客を運ぶタクシーの仕事にとっては、燃料費に直結する燃費性能は最も重要な問題です。さらに、バンパーを3分割構造とすることで、軽度な接触事故の際に交換費用を抑えられるよう配慮されているなど、営業車としての実用性も徹底的に追求されています。

安全性能についても充実しており、Toyota Safety Senseを採用しています。歩行者検知機能付き衝突回避支援システムや車線逸脱警報、先行車発進告知機能などを備え、安全運転支援を強化しています。また、6つのSRSエアバッグを標準装備するなど、乗客と乗務員双方の安全性向上にも力を入れています。加えて、通信機能を活用したコネクティッドサービスにも対応しており、タクシー業務の効率化や運行管理支援など、現代のタクシー事業に求められる機能も取り込まれています。
2019年には車いす利用者からの改善要求に対応した改良が行なわれたほか、「遅くてイライラする」と不評だったパワースライドドアの閉じる時間が1.5秒速くなるなど、より乗客の快適性や安全性を高める工夫が施されています。
『トミカ』の『No.16 日本交通 タクシー』はロンドンタクシーに似る実車のユニークなスタイリングをよくとらえています。また、日本交通で用いられる、ジャパンタクシーの上級グレードである“匠”グレードの樹脂フルキャップ付きスチールホイールも再現されており、ボディカラーはジャパンタクシーのテーマ色とも言える『深藍』が表現されています。残念ながらドアの開閉機構などはありませんが、町中でよく見かけるクルマなので、1台あるとコレクションに彩りを添えることでしょう。
■トヨタ ジャパンタクシー 匠 主要諸元
全長×全幅×全高(mm):4400×1695×1750
ホイールベース(mm):2750
トレッド(前/後・mm) :1485/1470
車両重量(kg):1420
エンジン型式:1NZ-FXP型 直列4気筒 LPG専用
排気量(cc):1496
最高出力:54kW(74ps)/4800rpm
最大トルク:111Nm(11.3kgm)/2800-4400rpm
モーター型式:2LM型 交流同期式
モーター最高出力:45kW(61ps)
モーター最大トルク:169Nm(17.2kgm)
トランスミッション:電気式CVT
サスペンション(前/後):ストラット/トレーリングリンク
ブレーキ(前後) :ベンチレーテッドディスク/ドラム
タイヤ:(前) 185/65R15
■毎月第3土曜日はトミカの日!

毎月第3土曜日は新しいトミカの発売日です。2026年5月の第3土曜日には、上でお伝えしているように、それまでの『No.16 トヨタ シエンタ』に代わって『No.16 日本交通 タクシー』が登場します。また、それまでの『No.89 山岳救助車』に代わって『No.89 トヨタ GR ヤリス』が登場します。なお、『No.89 トヨタ GR ヤリス』には初回のみの特別仕様(特別色)もあります。






