LEXUS LX
レクサスLXの現在のラインナップ

2022年1月に発売された「レクサス LX」の4代目は、「ランドクルーザー300」と同様にフレーム構造を踏襲しながら「TNGA」に基づいた「GA-F」プラットフォームを使っている。ランクル300もレクサスLXも受注停止が状態化、あるいは生産枠が各販売店に割り振られても抽選販売になるなど、新車ではなかなか“買えない”本格オフローダーだが、ここでは買えることを前提に2つの仕様を比べてみた。
2026年5月現在のLXは、3.5リッターV6ツインターボエンジンの「LX600」、同エンジンと10速ATの間に、クラッチ付モータージェネレーターを配置したパラレルハイブリッドシステムの「LX700h」を設定している。

各パワートレインに、ベースとなる標準仕様とオフロード系の“OVERTRAIL+”に、2列5人乗りと3列7人乗りを設定。さらに、“EXECUTIVE”をそれぞれのパワートレインに用意している。
その名のとおり、“EXECUTIVE”は、後席にVIPを乗せるショーファードリブン的存在で、ユーザー層はある程度絞られるだろう。
5人乗りも7人乗りも価格は同じ

価格は「LX700h“EXECUTIVE”」が2100万円、「LX700h」の5人乗り/7人乗りが1590万円。「LX700h“OVERTRAIL+”」の5人乗り/7人乗りが1590万円。「LX600“EXECUTIVE”」が2000万円。「LX600」の5人乗り/7人乗りが1450万円。「LX600“OVERTRAIL+”」の5人乗り/7人乗りが1490万円。コスト的には3列仕様の方が掛かるのは間違いないだろうが、5人乗りも7人乗りも同価格だ。
まず、迷いそうなのが、5人乗りか7人乗りかだろう。リセール(再販価格)も考慮すると7人乗りがベストと考えるのが一般的だろう。
サードシートの乗降性、居住性はそれなり

しかし、筆者は3列目にまったく座ることがないのであれば、2列シートで十分では? と考えてしまう。3列仕様よりも2列仕様の方が車両重量が軽く、燃費や走行性能の面でも有利だし、面倒なシートアレンジ(操作)も不要で、積載性にも優れるからだ。もちろん時々でも3列目に座ることがあるのであれば、3列仕様を選べばいいだろう。

なお、サードシートへの乗り降りは大きく腰を屈む必要がある。フロアが高く、開口部の足元も頭上も狭いため良好とは言いがたい。シートに収まると、身長170cmの筆者の場合で膝を抱えるような姿勢になる。子どもであれば実用になるが、お年寄りに座らせるのは無理がある。
標準仕様と“OVERTRAIL+”を比較

ガソリンとハイブリッドでは、ガソリン車が最高出力305kW(415PS)、最大トルク650Nm、ハイブリッドのシステム最高出力は341kW(463PS)、同最大トルク790Nm。WLTCモード燃費は、ガソリンが8.0〜8.1km/L、ハイブリッドが9.3km/Lとなっている。燃費はもちろんだが、ハイブリッドならではのモーターアシストや力強い走り、静粛性の高さなどに重きをおくかでパワートレインの選択も決まるだろう。

グレード選択では、“EXECUTIVE”のユーザー層が比較的、明確である以上、標準仕様の7人乗りと“OVERTRAIL+”を比べてみた。
“OVERTRAIL+”に標準装備されていて、標準仕様にないのはアウトドア色を色濃くさせる“OVERTRAIL+”専用エクステリア(ディテールを黒系でコーディネイト)をはじめ、前後ディファレンシャルロック(センターロックを含めたトリプルロック)。

“OVERTRAIL+”のタイヤ&アルミホイールは、265/65R18タイヤ、マットグレーメタリック塗装の18インチアルミホイールの組み合わせが標準になる。なお、地域によって導入されるタイヤ種類が異なるのも“OVERTRAIL+”の特徴で、265/70R18サイズの専用オールテレーンタイヤ、265/65R18の専用M+Sタイヤが設定されている。
標準仕様のハイブリッドは265/50R22タイヤと22インチの鍛造アルミホイール(切削光輝+ブラック塗装)が、ガソリン車は265/55R20タイヤと20インチアルミホイール(切削光輝+ダークグレーメタリック塗装)が標準装備になる。
“OVERTRAIL+”のインテリアは、設定色として「モノリス」が用意されている。本木目は、はっきりとした強い木目が特徴の「アッシュバール」を墨で染色された「アッシュ」が標準設定されていて「ウォールナット」もインテリアカラーによって設定されている。
装備差が大きいのは“EXECUTIVE”

“OVERTRAIL+”と標準仕様の装備差は少なく、“EXECUTIVE”になると当然ながら専用装備が盛りだくさんになる。左右独立式キャプテンシート「エグゼクティブパワーシート」の後席は、48°リクライニング、電動スライド、電動オットマン、電動ヘッドレスト、シートヒーター+ベンチレーション、メモリー機能が備わる。さらに、巨大なアームレストが付く後席専用センターコンソールもあり、大型収納や専用タッチパネル、シートとサンシェードの操作系、オーディオと後席左右独立式エアコンの操作も可能だ。

レクサスLXは、快適装備が充実している“EXECUTIVE”は別格として、標準仕様と“OVERTRAIL+”の差は、“OVERTRAIL+”ならではのキャラクターを成立させる装備が用意されているのが特徴。オフロードに踏み入れないのであれば、実用上は標準仕様で必要十分だ。キャンプやマリンスポーツ、ウインタースポーツなども楽しむのなら“OVERTRAIL+”を指名するのもアリかもしれない。
