次期型はハイブリッド技術を組み合わせた新世代直列4気筒ターボの採用が有力視

トヨタのスポーツカー「GRスープラ(A90型)」が、いよいよ終幕を迎えようとしている。

トヨタ GRスープラ A90

現行型は2026年3月で生産終了となり、すでに公式サイトからも姿を消している。2026年6月現在、日本では「生産終了予定モデル」として扱われており、新規受注は終了している。

トヨタ GRスープラ A90

ただし、販売店が保有する在庫車や未割り当てのオーダー枠が残っている場合は購入できる可能性がある。とはいえ、生産自体はすでに終了しているため、今後は急速に「在庫限り」の状況へ移行していくことになるだろう。

新車を探すのであれば、各ディーラーが公開している在庫検索を活用するのが近道である。県別トヨタ販売店の「新車在庫検索」や「在庫車一覧」にGRスープラが掲載されていれば幸運だ。もちろん、販売店へ直接問い合わせる方法も有効である。

2018年12月に行なわれたトヨタA90「GRスープラ」プロトタイプ試乗会

2019年に登場したA90型GRスープラは、BMW製の直列6気筒ターボエンジンを搭載し、FRレイアウトと前後50:50の理想的な重量配分を実現。さらにトヨタGAZOO Racingによる専用チューニングが施された本格スポーツカーとして注目を集めた。

発売当初は8速ATのみの設定だったが、その後は出力向上や2.0L 直列4気筒モデルの追加、2022年には待望の6速MTモデルを導入するなど進化を続けた。

MTモデルは単なるBMW製ユニットの流用ではなく、シフトフィーリングの最適化や専用制御、iMT機能などを採用したトヨタ独自のセッティングが与えられていた。そして2025年、「A90 Final Edition」の登場をもってフィナーレを迎えることとなった。

A90型GRスープラの累計販売台数についてメーカーは詳細を公表していないが、市場データからおおよその規模を推測することは可能である。

発売初年度の2019年は、日本国内で約880台と意外にも控えめなスタートとなった。実は北米市場でも2,884台にとどまり、2025年までの期間では最も少ない販売実績となっている。

その後、2020年から2021年にかけて国内外で販売のピークを迎えたものの、半導体不足やスポーツカー市場の縮小、車両価格の上昇などが影響し、販売台数は徐々に落ち着いていった。

歴代スープラの販売実績を見ると、最多販売を記録したのは3代目A70型(1986〜1993年)の約24万台である。続いてA60型(セリカXX時代を含む)、そして伝説的人気を誇るA80型(1993〜2002年)が続く。A90型は販売台数では4番手となる見込みだ。

しかし単純な販売台数だけでは評価できない。A90型はA80型の生産終了から約17年という長い空白期間を経て復活したモデルであり、スポーツカー市場が大幅に縮小した現代において誕生したことを考えれば、歴代でも屈指の成功作といえるだろう。

そしてトヨタは、すでに次期スープラの開発に着手しているとみられる。

次期型はBMWとの共同開発を終了し、トヨタ主導による単独開発へ移行する可能性が高い。パワートレーンにはハイブリッド技術を組み合わせた新世代直列4気筒ターボの採用が有力視されており、GRブランドの象徴としてさらなる進化を遂げることになりそうだ。

A90型は終わりを迎える。しかしスープラの物語は、まだ終わらないのである。