最高出力2054ps級の4モータープラットフォームを発表しており、将来的な高性能モデルへの採用も期待

中国の電機メーカー、シャオミが開発する高性能EVセダン「SU7 Ultra」に、さらなる高性能仕様が設定される可能性が浮上した。

シャオミ SU7 Extreme プロトタイプ スパイショット

ニュルブルクリンクでテスト走行を行なう開発車両が目撃され、ポルシェ「タイカン ターボGT」とのラップタイム競争が再び激しくなりそうだ。

今回目撃されたプロトタイプは、現行のSU7 Ultraをベースとしながらも、エアロダイナミクスを徹底的に強化した仕様となっている。

シャオミ SU7 Extreme プロトタイプ スパイショット

フロントまわりでは、バンパーやエアインテーク、フロントスプリッターが見直されているほか、ホイール周辺の気流を整える大型フィンや、フロントフェンダー後方のルーバーなど、サーキット走行を強く意識した装備が確認できる。ボンネットも初期のSU7 Ultra試作車に近いデザインが採用されているようだ。

一方、リアビューで最も目を引くのは巨大なリアウイングだ。スワンネックステーで支えられた2枚翼構造を採用しており、その存在感はポルシェ「911 GT3 RS」を思わせるほど。さらに、新形状のリップスポイラーや大型リアディフューザーも装着されており、高速域でのダウンフォースを大幅に高めることが狙いとみられる。海外では、アクティブDRS(ドラッグ・リダクション・システム)の採用を予想する声もあるが、現時点では確認されていない。

シャオミとポルシェのライバル関係は、ニュルブルクリンクでのラップタイム争いによって一気に注目を集めた。

SU7 Ultraは量産EVとして優れたタイムを記録し、ポルシェ「タイカン ターボGT」が持っていた記録を更新。しかし、その後ポルシェはタイカン ターボGT向けに「Manthey Kit(マンタイキット)」を投入し、再びトップの座を奪還した。

今回の開発車両は、そのポルシェへの再挑戦を見据えたモデルと考えられるが、パワートレーンについては現時点で大きな変更は確認されていない。

現行SU7 Ultraは、3モーターシステムによって最高出力1548psを発揮する。一方、シャオミは2025年に、最高出力2054ps級の4モータープラットフォームを発表しており、将来的な高性能モデルへの採用も期待されている。

ただし、この4モーターシステムが今回の開発車両へ搭載されるかどうかは明らかになっていない。仮に出力が現行モデルと同等だったとしても、大幅に見直された空力性能によって、ニュルブルクリンクでのラップタイム短縮は十分期待できそうだ。

正式な車名もまだ判明していないが、「SU7 Ultra」のさらなる高性能仕様、あるいは「Ultra Extreme」といった派生モデルとして登場する可能性も指摘されている。

シャオミはスマートフォンメーカーから自動車メーカーへと急速に進化を遂げたが、その勢いはサーキットでも健在だ。ポルシェとのラップタイム争いは、単なる話題づくりではなく、高性能EV市場の主導権を争う象徴的な戦いになりつつある。今後、両ブランドがどこまで記録を更新していくのかにも注目したい。