連載

今日は何の日?

■プレオをクラシック風に仕立てたプレオ・ネスタ

1999年6月23日にデビューしたスバル「プレオ・ネスタ」

1999(平成11)年6月23日、スバルは前年にデビューした軽ハイトワゴン「プレオ」をベースに、クラシック風デザインを採用した「プレオ・ネスタ」を発売した。プレオ・ネスタは、ヨーロピアン・クラシック風のフロントマスク、専用のインパネや質感の高いシートなどを採用して個性をアピールした。

人気のワゴンRとムーヴに対抗した軽ハイトワゴンのプレオ

1993年9月にデビューしたスズキ「ワゴンR」。軽ハイトワゴンのパイオニア

1993年9月にデビューしたスズキ「ワゴンR」、対抗馬として1995年8月に登場したダイハツ「ムーヴ」によって、1990年代後半の軽市場に背の高い軽ハイトワゴンブームが巻き起こった。スバルはこのブームに対応するため、「ヴィヴィオ」の全高を200mm高くしてハイトワゴンに仕立てた「プレオ」を1998年10月に発売した。

1998年10月にデビューしたスバル「プレオ」
1992年3月にデビューしたスバル「ヴィヴィオ」

プレオは、ハイトワゴンらしい広い室内空間や多彩なシートアレンジ、余裕の荷室が特徴だが、スバル伝統の先進メカニズムは継承され、4輪独立懸架サスペンションや4気筒エンジン、スーパーチャージャーエンジン、電子制御のi-CVTなど随所にスバルらしさが盛り込まれていた。

スバル「プレオ」ファミリー

パワートレーンは、最高出力45ps/最大トルク5.7kgmのEN07型660cc 直4 SOHC、58ps/7.3kgmの同エンジンのマイルドチャージャー(低圧過給型)、64ps/9.1kgmの同エンジンのインタークーラー・スーパーチャージャー(高圧過給型)、さらに64ps/10.1kgmを発揮するDOHCインタークーラー・スーパーチャージャーの4種エンジンと、5速MTおよびi-CVTの組み合わせ。駆動方式はFFとフルタイム4WDが用意された。ちなみにマイルドチャージとは、低中速重視のセッティングをしたスーパーチャージャーで、パワーと低燃費を両立するために設定された。

スバル「プレオ・ネスタ」に搭載されたエンジン
スバル「プレオ・ネスタ」のi-CVT
スバル「プレオ・ネスタ」のサスペンション

車両価格は、2WDの標準グレードが86.5万円/マイルドチャージ102.5万円/スーパーチャージャー126.5万円だった。

プレオベースでクラシック風デザインに仕立てたプレオ・ネスタ

スバル「プレオ・ネスタ」
スバル「プレオ・ネスタ」

「プレオ」デビューの翌1999年6月のこの日、プレオをベースにしたクラシック風モデル「プレオ・ネスタ」が追加された。前身の「ヴィヴィオ」にも1995年11月に発売されたクラシック風モデル「ヴィヴィオ・ビストロ」が設定されていたので、プレオ・ネスタはヴィヴィオ・ビストロの後継にあたる。

スバル「プレオ・ネスタ」のコクピット

外観は、クロームメッキのフロントグリルや丸型の4灯ヘッドライト、リヤコンビランプ、ミニライトアルミ製13インチアルミホイールなどで、ヨーロピアン・クラシックの雰囲気を演出。また、専用デザインのセンターパネルやメーター類、シートなどを採用するとともに、メッキリング付合皮製のi-CVTシフトレバーブーツなどを装備した質感の高いインテリアが魅力をさらに高めた。

スバル「プレオ・ネスタ」の居住性
スバル「プレオ・ネスタ」の前後シート

基本的に機能面については、ベースのプレオと同じだが、パワートレーンは3種(NA、マイルドチャージャー、スーパーチャージャー)のSOHCエンジンと5速MTおよびi-CVTの組み合わせ。駆動方式は、同じくFFと4WDが用意された。

1999年6月23日にデビューしたスバル「プレオ・ネスタ」

車両価格は、107.5万~133.5万円(2WD)/117.9万~143.9万円。ベースのプレオより約20万円高額に設定された。ちなみに当時の大卒初任給は19.6万円程度(現在は約23万円)だったので、単純計算では現在の価値で約126万~157万円/138万~169万円に相当する。

1990年代の軽クラシックブームの火付け役はサンバーディアス・クラシック

1980年代後半、日産の「マーチ」をベースにした「Be-1」、「パオ」、「フィガロ」といったクラシック風のパイクカーが人気を博したが、少し遅れて1990年代には軽でもクラシックブームが起こった。

1987年1月にデビューした「Be-1」。日産が展開したパイクカー第1弾
1995年11月にデビューしたスバル「ヴィヴィオ・ビストロ」
1993年12月にデビューしたスバル「サンバーディアス・クラシック」
1999年3月にデビューしたダイハツ「ミラ・ジーノ」

その起爆剤となったのは、1993年12月に発売されたスバルのワンボックス型軽商用車「サンバーディアス」ベースのクラシック風モデル「サンバーディアス・クラシック」とされている。長崎のテーマパークであるハウステンボスで運用するために製作したレトロ風特装車が好評だったため、市販化されたのだ。その後、スバルは「ヴィヴィオ・ビストロ」、「プレオ・ネスタ」、など、クラシックシリーズを展開した。

もちろん、スズキとダイハツもクラシック風の軽を発売した。スズキからは、「セルボ・クラシック」、「アルトC」など、ダイハツからは「オプティ・クラシック」、「ミラ・クラシック」、「ミラ・ジーノ」などが、1990年代にデビューした。大ヒットしたわけではないが、どのモデルもクラシックファンからは好意を持って受け入れられた。

・・・・・・・・・・・・
クラシック風モデルは、2000年以降は急速にその姿を消した。背景には、軽のユーザーは個性や趣味性よりも実用性や経済性を重視するようになり、実用性に優れたハイトワゴンが市場を席巻するようになったことがある。
毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかもしれない。

連載 今日は何の日?

by MotorFan
歴史 6時間前

オシャレ可愛いヨーロピアン・クラシックスタイル、スバル「プレオ・ネスタ」は108万円~99年誕生【今日は何の日?6月23日】

by MotorFan
歴史 2026.06.22

国産車初のV6+ターボ搭載で走りとプレミアム感アップ! 日産「セドリック/グロリア」Y30型は194万円~【今日は何の日?6月22日】

by MotorFan
歴史 2026.06.21

国産車初のサンルーフはあの名車「ホンダN360(Nコロ)」だった! 34万円~68年登場【今日は何の日?6月21日】