魂は二度目のBNR32へ宿る
速さより、永く楽しめる一台へ!
18歳で免許を取得すると、すぐにR32スカイラインGTS-tを購入。そして20歳の時、フルローンを組んで新車のBNR32を手に入れたノグリンさん。当時はホイールのインチアップを皮切りに、サスペンションやマフラー、さらにはタービン交換まで施し、若さ全開でGT-Rライフを満喫。以来23年間、愛車とともに走り続けてきた。
しかし、そのGT-Rとの別れは突然だった。渋滞中に追突されるという貰い事故に遭い、愛車は無念の廃車に。長年連れ添った相棒を失った喪失感は、計り知れないものだったという。

そんな時、緑整備センターで現在のBNR32と出会う。走行距離が少なくコンディションの良い個体をベースに、事故車から再利用できるパーツを移植しながら、自身が理想とする仕様へと仕上げていった。

エンジンはN1ブロックをベースに、各部のバランス取りなどを施したニュルエンジンを搭載。HKS GTIII-SSタービンとVカムシステムを組み合わせることで、低回転から力強いトルクを発揮する420ps仕様へ仕上げられている。さらに、ウォッシャータンクなど細かな純正部品もリフレッシュし、新車時を思わせる美しいコンディションを維持する。
パワーアップに合わせ、ミッションとトランスファーはオートギャラリー横浜製の強化仕様へ変更。安心して長く乗り続けられるドライブトレインを構築している。


純正エアクリーナーボックスはブラックの結晶塗装を施し、新品の純正ステッカーを貼り直すことで質感を向上。ニスモ製サージタンクや緑整備オリジナルのデリバリーパイプ、12ホールインジェクターを組み合わせ、燃圧レギュレーターに至るまで丁寧に磨き上げられている。

驚くべきことに、ABSユニットまでも鏡面仕上げ。コロナ禍で時間ができたことをきっかけに、コツコツと磨き続けた成果だという。

冷却系も抜かりはない。緑整備製PWRラジエーターを装着し、フロントカバーのボルト類も新品へ交換。さらにコアを固定するステーをグリーンに塗装するなど、細部フィニッシュへのこだわりは恐ろしいレベルだ。

排気系には、ジェントルなサウンドを追求した緑整備オリジナルのサイレントハイパワーNRチタンマフラーを装着。同社製フロントパイプとの組み合わせで、大人のGT-Rにふさわしい上質なサウンドを奏でる。

ブレーキは以前装着していたR34 GT-R純正ブレンボから、制動力向上を狙って緑整備×エンドレス共同開発のキャリパー(フロント6ポット、リヤ4ポット)へアップデート。足回りには乗り心地を重視したセッティングの緑整備仕様アラゴスタ車高調を組み合わせ、ホイールはレイズ・ボルクレーシングRE30(18インチ・9.5J+15)をセットする。



インテリアも純正の雰囲気を大切にした仕上がりだ。パーソナル製350mmステアリングやレカロRS-Gフルバケットシートを採用し、メーターフードやステアリングコラムにはDIYでアルカンターラを貼り込んだ。さらにトランク内にはニスモ製パフォーマンスダンパーを装着。装着直後から、その効果をはっきり体感できたという。

純正の良さを大切にしながら、自分らしい理想の一台へと仕上げる。若さに任せて速さだけを追い求めた頃とは違う、永く付き合えるGT-Rを目指した現在の仕様は、年齢を重ねたからこそ辿り着いた“大人のRライフ”を見事に体現している。
PHOTO:Shinichi TSUTSUMI/REPORT:Daisuke ISHIKAWA
