550馬力でも扱いやすく、美しく!
細部まで磨き込んだ大人のファインチューン
大学時代、全日本GT選手権で活躍したペンズオイルGT-Rの勇姿に心を奪われた長岡さん。最初の愛車はR32スカイライン・タイプMだった。その後、R33GT-Rを手に入れてサーキット走行を楽しんでいたが、エンジンブローを経験。そろそろ落ち着こうとZC32スイフトスポーツやFD2シビックタイプRへ乗り換え、一度はGT-Rから離れることになる。しかし、心の中からBNR34への憧れが消えることはなかった。

転機が訪れたのは13年前。当時は中古相場が高騰する前だったとはいえ、決して安い買い物ではなかった。それでも「今を逃したら二度と買えないかもしれない」と決断し、走行4万5000kmの良質な個体を手に入れた。
購入時はインパルのフルエアロ仕様だったが、目指したのは究極のR34ともいえるニスモZ-tuneスタイル。バンパーやフェンダー、ボンネットなどのパーツを少しずつ揃えながら、理想の姿へと仕上げていった。

エンジン本体はノーマルをキープしつつ、GCG製GT2860R2タービンや東名パワード製ハイカムを組み込み、F-CON Vプロで制御。最大ブースト圧1.4キロ時に約550psを発揮する。低回転域から扱いやすい特性となり、オーナーいわく「ノーマルより乗りやすくなった」という。

ニスモ製インレットアルミパイプは美しくポリッシュ加工。ヘッドカバーはレクサス純正色のディープブルーマイカで塗装し、その美しさを引き立てるため、ホースやフィッティング類はブラックで統一している。

点火系はR35GT-R用ダイレクトイグニッションへ変更し、インジェクターはサード製900ccをセット。さらにニスモ製サージタンクを組み合わせるなど、補機類の強化も抜かりない。

HKS製クランク角センサーコンバージョンキットも導入。カム角とクランク角を個別に検出することで、高精度なエンジンマネージメントを実現している。ECUセッティングは主治医であるナカネレーシングデザインが担当した。

硬質な輝きを放つマインズ製チタンタワーバーも、エンジンルームのアクセントとして存在感を放つ。ABSユニットまで丁寧に磨き込まれており、ウォッシャータンク一体式オイルキャッチタンクにはエッセンシャル製を採用する。

マフラーはマインズ製サイレンスVXプロチタンVer.2。すでに廃番となったVer.2は中間タイコ内部に絞り構造を備えているため、その構造を現行モデルへ移植し、程よい音量と心地よい高音サウンドを両立している。

ホイールは20インチのボルクレーシングG025(11J+15)を装着。BNR34では珍しいサイズながら、タイヤにはミシュラン・パイロットスポーツ4の295/25R20を組み合わせ、過度な引っ張りを避けることで自然なスタイリングを実現している。車高調はZEALファンクション、ブレーキはR35 GT-R後期純正ブレーキキットへ換装済みだ。



インテリアは純正シートにニスモ製シートカバーを装着。ステアリングはMOMOチューナー(330φ)を手前へオフセットして装着し、それに合わせてウインカーレバー延長ステーを追加することで操作性を向上させている。クラッチはATS製カーボン、さらにナプレック製ダイレクトプロペラシャフトも導入済みだ。

リヤウイングはスーペリア製ステーによってハイマウント化。さらにグローバルオート製フルカーボンフロントディフューザーも装着し、空力性能と存在感を高めている。

見た目の美しさ、機能性、そして信頼性。そのすべてを高次元で融合させた一台。それが長岡さんのBNR34なのである。
PHOTO:Shinichi TSUTSUMI/REPORT:Daisuke ISHIKAWA
