システム最高出力は400〜500ps級と予想

トヨタが北米市場へ投入した新型「カムリ」は、全車ハイブリッド化によって環境性能を大きく高めた。しかし、その一方で自動車ファンの間では、これまでにない高性能モデル「GRカムリ」の実現を期待する声が高まりつつある。

トヨタ GRカムリ 予想CG

そのきっかけとなったのが、スーパー耐久シリーズで公開された高性能コンセプトカーである。

トヨタ GRカムリ 予想CG

この車両は、フロントとリアに異なるエンジンを搭載するという極めて大胆なレイアウトを採用。フロントには「GRカローラ」にも搭載される「G16E-GTS」型1.6リッター直列3気筒ターボエンジンを搭載し、約300psを発生して前輪を駆動する。

さらにリアには、トヨタが現在開発を進める新世代2.0リッター直列4気筒ターボエンジンを搭載。こちらは約400psを発生し、後輪を駆動するという前例のないパッケージングとなっている。

システム総合出力は約700psに達するとされ、実現すればトヨタ史上最強クラスのスポーツセダンとなる。もっとも、この車両は新世代パワートレインの可能性を示す技術提案車であり、このまま市販される可能性は極めて低い。

しかし、「GRカムリ」というコンセプトそのものまで否定されたわけではない。近年のトヨタは、「GRヤリス」「GRカローラ」「GR86」を中心にGRブランドを急速に拡充してきた。さらに復活が噂される「セリカ」や「MR2」など、新たなスポーツカー計画も取り沙汰されており、高性能モデルへの投資はむしろ積極化している。

そうした流れを考えると、「GRカムリ」が現実味を帯びる可能性は十分ある。仮に市販化される場合、700ps仕様ではなく、新世代2.0リッター直列4気筒ターボをベースに、ハイブリッドシステムを組み合わせた現実的なパッケージになる可能性が高い。

システム最高出力は400〜500ps級と予想され、「GR-FOUR」四輪駆動システムを組み合わせることで、高いトラクション性能とスポーツ性能を両立したスポーツセダンへ進化するとみられる。

ライバルとなるのは、「BMW M3」や「メルセデスAMG C63 S E PERFORMANCE」、さらには「アウディRS5」といった高性能プレミアムセダンだろう。トヨタにとっても、これまで本格参入してこなかったカテゴリーへの挑戦となる。

デザイン面でも、GRブランド共通の大型ロアグリルや専用エアロパーツ、ワイドフェンダー、専用サスペンションなどが与えられれば、「カムリ」のイメージを大きく覆す一台になるはずだ。

SUV人気が続く一方で、世界市場では高性能セダンを求めるユーザーも依然として多い。トヨタが新世代ターボエンジンと電動技術を武器に、この市場へ本格参入する可能性は十分考えられる。

現時点でトヨタが「GRカムリ」の市販化計画を公表した事実はない。しかし、新世代パワートレインの開発が進む今だからこそ、高性能セダン誕生への期待は高まっている。もし実現すれば、「GRカムリ」はGRブランド初の本格スポーツセダンとして、新たなフラッグシップモデルになる可能性を秘めている。