コンセプトは「スーパースポーツモデルに最も近いスクーター」。日常使いに便利な機能や装備が充実
近年、国内外で扱いやすいボディサイズである126cc~200ccカテゴリーの需要が堅調に伸びており、同社の調べによると、今後もこの傾向は続くと見込まれている。また、若年層を中心に「スーパースポーツモデルに憧れるが操作への不安から購入をためらう。オートマ車は選択肢のひとつ」という声も多く聞かれ、オートマチックスクーターへの関心が高まっている。

今回発表の「アエロックス」は、こうした市場環境やニーズに応えるため、「スーパースポーツモデルに最も近いスクーター」をコンセプトに開発された。最大の特長は、スーパースポーツモデルのエッセンスとスクーターならではの実用性を高いレベルで両立させていること。「YZF-Rシリーズ」のデザイン思想を取り入れたスタイリングに加え、電子制御CVT「YECVT」などを採用。マニュアル車のように、エンジン回転の緩急を活かしてスポーティに操る楽しさを提供する。さらに、日常使いに便利な機能や装備を充実させ、高い実用性とアクセシブルさ(親しみやすさ)も備えている。主な特色は以下のとおり。
①「YZF-R」シリーズのエッセンスを織り込んだボディデザイン
②VVA(可変バルブ)搭載の155cc水冷BLUE COREエンジン
③マニュアル車のような走行感覚を楽しめる電子制御CVT「YECVT」
④スポーティな乗り味と中高速での安定感を支える高剛性フレーム
⑤インナーチューブ径φ30mmのフロントサスペンションやサブタンク付きリヤサスペンション
⑥「Turn by Turnナビ」表示が可能な“つながる”機能搭載の4.2インチTFTディスプレイなどスクーターとしての便利な機能

「YZF-Rシリーズ」のエッセンスを織り込んだボディデザイン
デザインコンセプトは「Ultimate Super Sport Scooter(究極のスーパースポーツスクーター)」。「YZF-Rシリーズ」の持つ“ピュアなスーパースポーツらしさ”を随所に織り込み、従来のスクーターの延長線上にはないスタイリングを実現。日常での扱いやすさに配慮しつつもセンタートンネルを高い位置に配し、従来のスクーターとは趣の異なる高い重心感とアジャイルなシルエットを作り上げている。


そして「YZF-Rシリーズ」を彷彿とさせるアグレッシブなフロントマスクも見どころ。猛禽類の眼を思わせるシャープなLEDポジションランプと、存在感を控えめにしたコンパクトなLEDプロジェクターヘッドランプ、さらにカーボン調のウイングレット風造形をヘッドランプ下側に織り込むことで表現された。また、バーチカル(縦型)レイアウトのLEDテールランプとボディと一体化したグラブバーが、レーシーなリアシルエットを強調している。

コクピットまわりの仕立ても見逃せない。新型TFTメーターは、手前をパネル内に沈み込ませた立体的なレイアウトとすることで、スーパースポーツを想起させる高揚感をもたらす。
カラーリングは、マテリアル感のあるダークトーンのボディにバーミリオンカラーのホイールとピンストライプをあしらい、スーパースポーツを想起させるデザインを強調した「マットグリーニッシュグレー(マットダークグレーメタリックA)」と、全体をシンプルなトーンでまとめつつ、イエローの差し色でオートマチックスポーツの個性を表現した「シルバー(シルバー8)」の2色が設定された。

VVA(可変バルブ)、SMG搭載の155cc水冷BLUE COREエンジン
パワーユニットは、155cc水冷4ストロークSOHC4バルブのBLUE COREエンジン。このエンジンの優れた特性を支えるキーポイントのひとつが「VVA(Variable valve actuation=可変バルブ)」だ。低速域と中高速域で吸気バルブの作動特性が走行状況に応じて切り替わるシステムで、FIセッティングとの最適化により、幅広い回転域で優れたトルク特性とリニアな加速フィーリングを実現している。
また、滑らかな発進性、走行性を支える「トラクションコントロールシステム」を採用したほか、エンジン始動用モーターと発電機能を一体化した「SMG(スマートモータージェネレーター)システム」を搭載。キュルキュル音のない静かなエンジン始動・再始動をもたらすほか、信号待ちなどで停車すると自動的にアイドリングを停止して燃料消費を抑える(ストップ&スタートシステム)。

「走行モード切替」機能、「シフトダウン」機能を備えた電子制御CVTの「YECVT」で操る楽しさをより実感
ライダーの操作に合わせてCVTの減速比を電子制御により調整する「YECVT」を採用。これにより走りの幅を広げ、操作する楽しさを提供する。ライダーの意思に合わせた減速比調整により、鋭い加速感やメリハリのあるレスポンスを実現し、マニュアル車のようなスポーティな走行フィーリングをもたらす。なおこのモデルは、「YECVT」搭載車として、現行「NMAX155」に続く2モデル目となる。
駆動系の変速用マップを切り替えることで、走行シーンや好みに応じた異なる変速特性を選択できる。燃費を考慮し市街地でのスムーズな走行が可能な「Tモード」とワインディングロードでのレスポンスの良い走行を提供する「Sモード」の2つの走行モードを設定。「Sモード」は、今回“鋭い加速感”にスポットを当てた特性として制御設定し、スポーツライクな走りに応える。モード切り替えは、左ハンドルのスイッチボックス人差指側に装備しているボタンの操作で行なう。選択したモードは、ディスプレイに「T」または「S」で表示。メインキーをONにしたときの走行モードは、前回走行時の走行モードが維持される。

任意のタイミングで減速比を変更することで、マニュアルミッション車のシフトダウンのような走行特性を実現。「前走車をスムーズに追い抜きたい」「長い下り坂でエンジンブレーキを利用して減速したい」「コーナー進入の減速から脱出時に気持ちよく加速をしたい」などのシーンで、ライダーの操作の幅を広げ、操る楽しさを提供。SHIFTボタンの操作、あるいはスロットルの急開操作により、加速/減速状態に応じ、最大3段階までシフトダウンが可能だ。
スポーティな乗り味と中高速での安定感・走行フィーリングを兼ね備えた高剛性フレーム
スポーティな乗り味、および中高速での安定感・走行フィーリングに貢献する軽量フレームを採用。メインパイプとダウンチューブ、センタートンネル部の補強材(レインフォース)を最適に配置することで、優れた剛性バランスを確保している。フレームへのエンジンユニットの懸架はリンク式とし、車体の下側にリンクを置くことで、快適な乗り心地と十分な収納スペース確保を両立している。ライディングポジションは、やや高めのハンドル位置に加え、アンクルホールドしやすいカバーや引き足で乗車しやすいフートスペースなど、スポーツバイクのような姿勢がとりやすくなっている。
良好な操縦性を支えるサスペンションやブレーキ、タイヤなどの足まわり
フロントサスペンションには、高剛性を確保した30mm径インナーチューブを採用。リヤには、サブタンク付きのサスペンションが採用された。タイヤサイズは前110/80-14、後140/70-14。リヤの偏平率70%・140mm幅タイヤは、操舵感とグリップ感、高速域での安定感を確保し、スポーティな走行フィーリングを支える。ブレーキディスクは前後とも230mm径で、入力に対しての応答性に優れている。
便利な機能を装備
日常の利便性向上はもちろん、走りを楽しむスポーツスクーターとしての魅力を充実させる以下のような機能が設定された。
【4.2インチTFTディスプレイ】
表示モードは3パターンから選択切替が可能。「YZF-R」シリーズの世界観をモチーフにした「トラックモード」では、ハンドルスイッチでラップタイム記録が可能
【「Turn by Turnナビ」表示ができる“つながる”機能】
専用アプリ「YAMAHA Motorcycle Connect(Y-Connect)」をインストールしたスマートフォンと車体ユニットを接続すると、TFTメーターでは、スマホとの接続確認、着信通知や受話・終話、メールやテキストメッセージの通知および一部表示、メーター上の時刻の自動補正などが可能。また音楽、ボリューム操作、天気予報、車両/走行情報なども表示できる。さらにスマートフォンのアプリ上では、走行履歴管理・メンテナンスリコメンドなどの車両関連情報やライディングログなどの走行実績を確認できる。
そのほか、利便性を高める装備として以下が挙げられる。
・キーを差し込むなどの手間もなく、ノブをまわす操作だけでエンジン始動が可能なスマートキー
・シートを開けずに開け閉めできる給油口
・優れた照射性を備えるプロジェクターヘッドランプ
・LED テール&ストップランプ
・ESS(エマージェンシーストップシグナル)搭載のフラッシャー
・約24.5Lのシート下トランク
・USB Type-C端子対応充電ソケットを備えた左フロントボックス



