EVシフトを進めるボルボだが、現行モデルを継続的にアップデートする戦略も同時に推進。

ボルボの主力コンパクトSUV「XC40」が、2027年にも2度目となる大規模改良を受ける可能性が高まっている。欧州で目撃された開発車両からは、エクステリアの刷新に加え、インフォテインメントシステムの大幅なアップデートが行われることが見えてきた。

ボルボ XC40 フェイスリフト プロトタイプ スパイショット

XC40は2017年のデビュー以来、ボルボの世界販売を支える中核モデルとして高い人気を維持してきた。2022年にはフェイスリフトを実施したが、次期型へ移行するのではなく、現行モデルをさらに磨き上げる方向で開発が進められているようだ。

ボルボ XC40 フェイスリフト プロトタイプ スパイショット

今回目撃されたプロトタイプは基本的なボディシルエットを踏襲しているものの、フロントまわりには明確な変更が確認できる。ヘッドライトは従来よりスリムになり、「トールハンマー」をモチーフとしたLEDシグネチャーも新デザインへ刷新される見込みだ。グリルは厳重なカモフラージュに覆われているが、意匠変更が施される可能性が高い。

フロントバンパーもデザインを見直し、従来モデルのサイドインテークを廃止。下部には厚みのある樹脂クラッディングを採用することで、SUVらしい力強さをさらに強調している。

リアではL字型テールランプの基本デザインを維持しながらLEDグラフィックを刷新。テールゲートの造形もよりシンプルになり、リアバンパー下部のリフレクターもコンパクト化される見通しである。テスト車両に装着されていた2本出しマフラーは開発用とみられ、市販仕様では異なるデザインとなる可能性が高い。

最も大きな進化となりそうなのが室内だ。最新EV「EX30」で採用された大型縦型センターディスプレイを搭載する可能性が高く、ソフトウェアやユーザーインターフェースも最新世代へアップデートされる見込みである。さらに内装素材やシートの仕様変更など、質感向上も図られるとみられる。

パワートレインは現行ラインアップを基本的に継承する見通しだ。マイルドハイブリッドとプラグインハイブリッドを引き続き設定し、EVの「EX40」も同様の改良を受ける可能性がある。内燃機関モデルでは欧州の排出ガス規制への対応に加え、シャシーセッティングの見直しによる乗り味の熟成も期待される。

発売から10年近くを迎えながらも商品力の強化を続けるXC40。その背景には、フルモデルチェンジの周期を延ばし、デザインやソフトウェアのアップデートによって競争力を維持するという、近年のボルボの開発戦略がある。

BMW X1やメルセデス・ベンツGLA、アウディQ3、アルファロメオ・トナーレといったライバルがひしめくプレミアムコンパクトSUV市場で、XC40がどのような進化を遂げるのか。2027年の正式発表が待たれる。