【400ccのドゥカティ】ナナハンクラスと同等の立派な存在感です! スクランブラーSixty2試乗

アンダー400、つまり普通二輪免許で乗れる数少ない外国車のうちの1つが、ドゥカティ「スクランブラーSixty2」です。同社ラインナップでは唯一100万円を切る価格設定で、エントリーユーザーにも比較的手軽に乗れるモデルと言えるでしょう。2016年のデビューから4年が経ちますが、その魅力を再検証いたしましょう。

※2020年01月28日に掲載した記事を再編集したものです。
価格やカラーバリエーションが現在とは異なる場合があります。
ドゥカティ スクランブラーSixty2

ドゥカティ・スクランブラーSixty2……92万円

ドゥカティ スクランブラーSixty2
ドゥカティ スクランブラーSixty2

ドゥカティ スクランブラーSixty2

 そのネーミングは、初代“Scrambler”(250〜350cc)が登場した1962年に由来するものです。輸出先となったアメリカ西海岸では、スケートボードやサーフィン、ポップミュージックといった若者たちによるカルチャーが生まれた頃で、「スクランブラーSixty2」ではそうした時代背景からインスパイアされたポップなデザインを採用しています。

 丸くて大きいヘッドライトに曲線を描くティアドロップ型のフューエルタンク、厚みのあるシート、見るからにカジュアルで、ストリートがよく似合います。

 スチール製トレリスフレームに懸架されるのは、ボア72mmxストローク49mmの空冷Lツインエンジン()。スロットルボディ径50mmの電子制御式燃料噴射システムが組み合わされ、最高出力40PS/8750rpm、最大トルク3.5kg-m/8000rpmを発揮します。

ドゥカティ スクランブラーSixty2
ドゥカティ スクランブラーSixty2
ドゥカティ スクランブラーSixty2

 フロントブレーキはブレンボ製2ピストンキャリパーと320mm径フローティングディスクという組み合わせ。ボッシュ製ABSを標準装備し、軽快感のあるアルミ製10本スポークホイールには、アグレッシブなオフロードライディングを想起させるデザインのピレリ製ラジアルタイヤを履きます。

 フロントサスペンションはショーワ製41mm正立フォーク、リヤサスペンションはKYB製プリロードアジャスター付きモノショック。ホイールトラベルは前後とも150mmを確保しました。

ドゥカティ スクランブラーSixty2

 スクランブラーの中核を担う800ccモデルとフレームを共通とするため、車体サイズは変わりません。スペックを見ても全長2150mm×全幅860mm×全高1165mm、ホイールベース1460mmで、800モデル(アイコン=全長2100mm×全幅855mm×全高1150mm、ホイールベース1445mm)とほぼ同じです。

ドゥカティ スクランブラーSixty2

なので、400であることはパッと見ではわかりません。ライディングポジションもゆったりとしたもので、ライダー側へかなり引き寄せるように曲げられたハンドルによって、アップライトな乗車姿勢となります。

ドゥカティ スクランブラーSixty2

 視線が高く、街乗りがしやすい。シート高は790mm(標準)で、足着き性も良好です。身長175cmの筆者の場合、両足をおろしてもカカトまでベッタリ地面に届きます。車両重量は183kgで、アイコンより6kg軽く取り回しも軽快でした。

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著者プロフィール

青木タカオ 近影

青木タカオ

バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。最新バイク情報をビギナーの目線に絶えず立ち返…