スズキGSX-R125と行く|豊かな自然が広がるあきる野で昔から変わらない風景を【東京・奥多摩ツーリング/第十三回 あきる野 大悲願寺・横沢入里山保全地域・深沢小さな美術館】

【東京・奥多摩ツーリング/第十三回 あきる野の豊かな自然に癒されて】 村上菜つみのバイクでカフェめぐり

都心から60分という近さながら、豊かな自然と里山の風景が広がるあきる野市。今回は五日市エリアを中心に、数多くの文化財が見られる「大悲願寺」、里山を復元する「横沢入里山保全地域」、そしてカフェが併設された美術館「深沢小さな美術館」をご紹介します。

REPORT●村上 菜つみ(MURAKAMI Natsumi)
PHOTO●高橋 克也(TAKAHASHI Katsuya)

●2020年11月28日に掲載した記事を再編集したものです。
東京・奥多摩ツーリング
大きく広がる青空を見上げていると、時間がたつのも忘れてしまいます。

めまぐるしく変わる世の中に合わせてバタバタと生活していたら、いつの間にかツーリングシーズンになっていました。こんなときはほっと一息、昔から変わらない風景に癒やされたいかも…。というわけで、今回は1000年の歴史が感じられるお寺から旅のはじまりです。

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仁王門は2階建の楼門になっています。現在の建物は1859年に建てられたそう。

ここは1191年、源頼朝の命を受けた武将・平山季重が建立したといわれる「大悲願寺」。本堂や仁王門天井絵など数多くの文化財を所蔵しており、その長い歴史が感じられます。9月中旬~10月上旬に咲く「白萩」も有名で、その美しさにかの伊達政宗も感動したそうです。

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文化財に指定されているのは天井絵ですが、まわりに施された彫刻も一見の価値あり!
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梵字を中心に草花が描かれています。幕末の絵師・藤原善信と森田五水によるものだそう。
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7つの低湿地で構成される里山「横沢入」に到着。密を避けて散策できそうです。
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帰り際、ミラーを振り返ってパシャリ。ちょうど五日市線が通っていきました。
●大悲願寺
〒190-0141
東京都あきる野市横沢134
TEL:042-596-0141

続いて「横沢入里山保全地域」へやってきました。首都圏とは思えないのどかな風景が広がります。一時は田んぼや畑が放棄され荒れていたそうですが、今は都の保全事業と地域の方々の力により、かつての里山を取り戻しつつあります。夏にはホタルも見られるそうですよ。

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里山の景観や虫の声を楽しみながら散策。時間がゆっくりと流れるように感じます。
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湧き水が作り出した小川からはカエルの声が。夏にはホタルも飛び交うキレイな水です。
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ふと足元を見ると小さなお花が咲いていました。ぷっくりピンクでかわいらしい。
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小川のせせらぎに耳を澄ましていると、ここが東京だと忘れてしまいそうです。
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ちょうど稲刈りの時期だったようで、昔ながらの天日干しが見られました。
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草むらでしゃがんでいると何か動くものが…。これはバッタ? イナゴ?
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小さな実がなるつるを発見。スズメウリかな? 植物図鑑を持ってきたら1日楽しめそう。
●横沢入里山保全地区
〒190-0141 東京都あきる野市横沢394-5
優しい顔の彫刻“ZiZi”がお出迎えしてくれました。かわいさにほっこり。

大悲願寺と横入沢から少し離れてやってきたのは「深沢小さな美術館」。造形作家・友永詔三氏の作品が展示されているのですが、NHKの連続人形劇「プリンプリン物語」の人形の作者と言ったほうがピンとくる方が多いかもしれませんね。さっそく入ってみましょう。

石畳の道を通って入口へ。お庭にも作品があるのでつい足を止めてしまうかも。
道案内をしてくれるのは、森の妖精ZiZi。こちらも友永詔三氏の作品です。
ベルを鳴らしてドアを開けてもらいます。なんだか森のお屋敷に遊びに来た気分。
入口まで案内してくれたZiZi。この美術館のマスコット的存在のようです。
プリンプリンと一緒に旅をしたボンボンが間近に。今にも動き出しそうです。
館内では友永詔三さんから当時のお話しを聞けました。こんな贅沢いいんですか!?
笑顔で作品を語る友永さん。ファンには堪らない裏話がここできけるかも。
鳥が顔を出す木の下には、妖精と女の子。柔らかなタッチの彫刻に癒やされます。
パペット以外の作品も並びます。こちらは入口でも会った森の妖精さんたち。
築180年の古民家を改修したという建物。頭上の太い梁に歴史を感じます。大きな人形に大きなキノコランプを眺めていると、小人になった気分に。
こちらは木彫りの像が並ぶエリア。繊細で柔らかなタッチはぜひ直で見てみて。
真っ直ぐ天に向かって腕を伸ばす少女の像。生き生きとしていますね。
窓辺に座る、翼を持った少女の像。まるで自慢の翼をゲストに見せてくれているみたい。
姫の気品漂う人形が「プリンセス・プリンプリン」。細かな装飾や鮮やかなまつげが美しいです。
窓辺に座る、翼を持った少女の像。まるで自慢の翼をゲストに見せてくれているみたい。
和紙の繊維が透ける、優しいランプ。展示作品の中には販売されているものもあります。
髪やヒレが魚を彷彿とさせる少女。柔らかい体が繊細に表現されています。
作品を楽しんだあとは、併設のカフェで休憩。丸太を切り出したテーブルがかわいい。
お庭を眺めながらのんびりカフェタイム。コーヒーまたは紅茶(500円)が頂けます。
ツーリングと散策で少し疲れた足が癒やされたところで出発。次はどこへ行こうかな?
●深沢小さな美術館
〒190-0172 東京都あきる野市深沢492
TEL:042-595-0336
営業時間:10:00~17:00
定休日:水曜日・木曜日

秋のあきる野をめぐる旅。今回は「大悲願寺」の天井絵を楽しんだあと横沢入の「里山保全地域」を散策し、最後は”テレビスター”に会える「深沢小さな美術館」を訪れました。次回は五日市にあるカフェ「きりんかん」をご紹介します。お楽しみに!

ライター紹介

村上菜つみ

モデル・モータージャーナリスト。
ツーリング雑誌の編集部員を経て、フリーランスとして独立。
オートバイや車での気ままな一人旅を好み、各地のグルメや名湯をレポートし続けている。
月刊モトチャンプにて旅企画「ぶらり二輪散歩」連載中。
FB:https://www.facebook.com/natsumi0606/
Instagram:mi_natsu66

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