価格据え置き。なのに0.3馬力アップ! ホンダCT125ハンターカブ、新型と前モデルの違いを検証

ホンダは原付二種の人気レジャーモデル「CT125・ハンターカブ」に、新排出ガス規制に対応させたNEWエンジン搭載モデルを2022年12月15日(木)に発売。NEWエンジンは前モデルよりも0.3馬力向上させた、粘りのあるロングストローク仕様。パワーアップを果たしつつ、44万円という嬉しい据え置き価格実現したNEWハンターカブ。ここではマニアックな視点で、新型と前モデルとの違いを比較してみよう。
REPORT●北 秀昭(KITA Hideaki)

前モデルと新型。外観とスペックの違いをチェック!

一見同じに見える前モデルと新型だが、細部に違いあり!写真や諸元表を元に、新旧の違いをチェックしてみよう。

前モデルのホンダ CTハンターカブ。価格は44万円(税込)。
新型のホンダ CTハンターカブ。価格は前モデルと同じ44万円(税込)。

エンジン編

前モデル→ボア径52.4mm×ストローク長57.9mm/最高出力8.8ps/7000rpm

前モデルのエンジン周り。

新型→ボア径50.0mm×ストローク長63.1mm/最高出力9.1ps/6250rpm

新型のエンジン周り。シリンダーヘッド、クラッチカバーなどのデザインを変更し、フロントバンパーにはパイプによる補強を導入。

【前モデル】
・エンジン型式:JA55E
・エンジン種類:空冷4ストロークSOHC 2バルブ単気筒
・排気量:124cc
・ボア径×ストローク長:52.4mm×57.9mm
・圧縮比:9.3
・最高出力:8.8ps/7,000rpm
・最大トルク:11N・m/4,500rpm
・燃料消費率:61.0km/L(60km/h定地燃費値)/67.2km/L(WMTCモード値)

【新型】
・エンジン型式:JA65E
・エンジン種類:空冷4ストロークSOHC 2バルブ単気筒
・排気量:123cc
・ボア径×ストローク長:50.0mm×63.1mm
・圧縮比:10.0
・最高出力:9.1ps/6,250rpm
・最大トルク:11N・m/4,750rpm
・燃料消費率:63.0km/L(60km/h定地燃費値)/63.7km/L(WMTCモード値)

新排気ガス規制をクリアした新型のエンジンは、モンキー125やダックス125にも採用されている、ボア径50.0mm×ストローク長63.1mmのロングストローク型に変更。シリンダーヘッドやカバー類など、各部のデザインもチェンジされている。

新型のエンジンは圧縮比を上げつつ、750rpm低い回転数で最高出力を0.3馬力アップ。最大トルクは250rpm高い回転数で、前モデルと同じ11N・mを発揮。ロングストロークエンジンならではの、粘り強くて街乗りしやすい乗り味が期待できそう。

ミッションとクラッチは4速&自動遠心式と変わらず、ミッションの変速比も同じ。1次&2次減速比は、若干ロング気味に見直されている。なお新型の燃費は、WMTCモード値で3.5km/Lダウンとなる。実燃費ではどのくらいの差が出るのか、興味のあるところだ。

足周り/外観編

前モデル:全長1960mm/軸距1255mm/重量120kg

前モデルのホンダ CTハンターカブ。価格は44万円(税込)。

新型:全長1965mm/軸距1260mm/重量118kg

新型のホンダ CTハンターカブ。価格は前モデルと同じ44万円(税込)。

ファイナル(2次減速比)やリアショックの変更に伴い、新型は全長と軸距(ホールベース)を5mm延長。また車両重量は2kg軽量化され、取り回し性をアップ。

リアサスペンションには5段階のスプリング初期荷重が調整可能な、プリロードアジャスター機能を追加。転倒時等にエンジン周りを保護するフロントバンパーには、パイプによる補強を導入して強度の向上を実現。

新型はメインフレームカバーに配置された「HONDA」ロゴを、黒の縁取りに変更してイメージチェンジ。カラーはタフなアウトドアアイテムをイメージした「マットアーマードシルバーメタリック」を新設定し、継続色の「グローイングレッド」「パールオーガニックグリーン」と合わせた全3色をラインナップ。なお、グローイングレッドのリアキャリアは、同色のレッドからブラックに変更された。

新色のマットアーマードシルバーメタリック。
継続色のグローイングレッド。リアキャリアは同色のレッドからブラックに変更。
継続色のパールオーガニックグリーン。リアキャリアはボディと同色。

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