【Zとニンジャ】カワサキ初のEV&HEVモーターサイクル! カーボンニュートラル実現に向けた方針を発表|EICMA2022に出展

2023年の発売を目指して開発中のカワサキ初のEVモーターサイクルがEICMA2022で初お披露目。同時にハイブリッドユニットのスポーツモデルや水素エンジンも公開された。

カワサキモータースは、11月10日よりイタリアで開催される国際モーターサイクルエキシビジョン(EICMA)において、初の電動モーターサイクル2機種とハイブリッドモーターサイクル1機種のプロトタイプを出展する。

■電動モーターサイクル(EV)

カワサキ初のモーターサイクル型電動二輪車は、ネイキッドタイプの「Z」とフルカウルタイプの「Ninja」の2機種。どちらもEUのA1ライセンス(排気量125cc以下で最高出力が11kw以下のモーターサイクルに対応した免許区分)に対応し、近距離のコミューターとしての活躍を想定している。バッテリーは車体からの取り外した可能なリムーバブルバッテリーパックを2個搭載し、バッテリー容量は最大で3.0kW。バッテリーパックの重量は1個あたり約12kg。2023年に発売を予定している。

日本では原付2種、免許区分は小型2輪免許となるA1ライセンスで乗れるシティコミューター的なポジションとなる。

■ハイブリッドモーターサイクル(HEV)

エンジンを停止して電気モーターのみで走行が可能な自社開発のストロングハイブリッド型エンジンを搭載して、低燃費と高い走行性能を両立。通勤、通学などのシティユースからスポーツ走行やツーリングなど様々な走行シーンに合わせて、モーター走行、モーターとエンジンの併用走行の切り替えが可能になっている。2024年の市販化を目指して現在開発が進められている。

自社開発のハイブリッドユニットを搭載するハイブリッド。モーターとエンジンを併用して様々な走行シーンを楽しめる。

■水素エンジンモーターサイクル

2030年代前半の実用化に向けて水素エンジンモーターサイクルの開発も進められている。今回のEICMA2022ではトップエンドモデルであるNinja H2のスーパーチャージドエンジンをベースに直噴化して、圧縮気体水素を燃料とする研究用の水素エンジンを参考出品している。

2030年代前半の市販化を目指して、Ninja H2のスーパーチャージドエンジンをベースに開発が進められている水素エンジン。

■電動3輪ビークル

川崎重工内の社内公募制度「ビジネスアイデアチャレンジ」から誕生した電動3輪ビークル「noslisu(ノスリス)」プロジェクトを事業化。電動アシスト自転車仕様とペダル操作なしで走行可能なフル電動仕様の2タイプを用意。フロント2輪の低い位置に大容量荷物搭載スペースを確保して、荷物を積んでも低重心で安定性が高い。日本では2023年春の販売を目指している。

■カーボンニュートラルマーク

川崎重工業ではカーボンニュートラルに向けた方針とその象徴となるシンボルマークを設定。社会のニーズに応える持続可能な開発(Sustainable development)、技術(Technology)、お客様に満足いただける楽しみ(Fun)によるGood timesを届け、皆様とともに「Go with Green Power」を実現したいという想いを形にした。

カーボンニュートラルの象徴となるシンボルマーク。EVやHEVのカウルにも付けられている。

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