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Aston Martin Vantage GT4
巧みなレース戦略で勝利した71号車
IMSAミシュラン・パイロット・チャレンジ第2戦「アラン・ジェイ・オートモーティブ120」は、3月15日にセブリング12時間レースのサポートイベントとして、セブリング・インターナショナル・レースウェイを舞台に2時間の決勝レースが開催された。
2024年シーズンは、欧州のレースシリーズへの挑戦が決定しているレベルロック・レーシングは、71号車の新型ヴァンテージ GT4を投入し、ロビン・リデルとフランク・デビューのふたりがステアリングを握った。
ドライバー兼チームオーナーのデピューがスタートを決め、アクシデントを避けながら着実に走行。地元フロリダを拠点とするチームは巧みなレース戦略を駆使し、最後の燃料補給のために可能な限り早めにピットイン。残り40分の段階でコースコーションが出されたことで、セーフティカーの後方で2位に浮上する。
レースがリスタートされると、後半のスティントを担当したリデルが大胆な3ワイドパスでトップに浮上。アストンマーティン・レーシングのワークスドライバー、バレンティン・ハッセからのアタックをかわし、トップチェッカーを受けた。
ハッセは、ロリー・ヴァン・デル・ステールと共に先代のアストンマーティン ヴァンテージ GT4を駆り、2位でフィニッシュ。マット・プラムとポール・ホルトンのアメリカ人コンビは、チームTGMのヴァンテージ GT4で4位入賞を果たし、アストンマーティンは3台がトップ4に入ることになった。
ヨーロッパデビューに向けた最高の成果
カスタマードライバー用に開発されたヴァンテージ GT4は、新型ヴァンテージのボンデッドアルミニウム製シャシーをベースに、パワフルな4.0リッターV型8気筒ツインターボエンジンを搭載。新型ヴァンテージのロードカーに導入された様々な新基軸をベースに、最新世代のレースカーとしてさらなる性能アップを果たしている。
先代ヴァンテージによるカスタマープログラムは、過去10年にわたって大きな成功を収めており、多くの勝利とタイトルをアストンマーティンにもたらした。新型ヴァンテージ GT4が米国初勝利を飾ったことで、この記録がさらに伸ばされることになりそうだ。アストンマーティンの耐久レース担当責任者を務めるアダム・カーターは、今回の勝利を受けて、次のように喜びを語っている。
「わずか3回目の参戦で優勝できたことは、新型ヴァンテージ GT4にとって素晴らしい成果です。このクルマについては、我々やパートナーチームが学ぶべきことがまだたくさんあります。今回の勝利は、私たちがさらに進化するための素晴らしい土台となるでしょう」
「今回のレースは来月のヨーロッパデビューに向けて、ヴァンテージ GT4がいかにユーザーフレンドリーでレース向きであるかを示す、非常に素晴らしい機会になりました。2024年から新たなパートナーとなったレベルロック・レーシングの完璧なレースと、フランクとロビンの素晴らしいドライブをあらためて祝福します」