カロッツェリア・カスターニャの貴重なワンオフ・アルファがオークションに登場

アルファロメオ 75ベースのワンオフデザインスタディ「アルファロメオ カスターニャ ヴィットリア」がオークションへ

カー&クラシクックスのオークションに出品される、希少な「アルファロメオ カスターニャ ヴィットリア」。
カロッツェリア・カスターニャによって1台のみが製作された「アルファロメオ カスターニャ ヴィットリア」が、オークションに出品される。
アルファロメオ 75をベースに1台のみが製作された「アルファロメオ カスターニャ ヴィットリア」が、カー&クラシクックス(Car & Classic)のオークションに出品される。オークションは11月15〜22日に開催され、12万5000〜13万5000ポンド(2300万〜2500万円)の落札金額がつくと予想されている。

Alfa Romeo Castagna Vittoria

1995年のジュネーブ・ショーでデビュー

カー&クラシクックスのオークションに出品される、希少な「アルファロメオ カスターニャ ヴィットリア」。
1995年に復活を果たしたカロッツェリア・カスターニャによる、初のデザインコンセプト「アルファロメオ カスターニャ ヴィットリア」は、1995年のジュネーブ・ショーでワールドプレミアされた。

ヨーロッパ最大のヒストリックモデルと希少モデルのオンラインマーケット「カー&クラシクックス」に出品されるのは、カロッツェリア・カスターニャ(Carrozzeria Castagna)が、1995年に製作したワンオフモデル「アルファロメオ カスターニャ ヴィットリア」。

1849年にミラノで設立されたカロッツェリア・カスターニャは、オリエント急行の車内デザインや、アルファ 40/60 HP エアロダイナミカを手がけた歴史的なカロッツェリアだ。カロッツェリア・カスターニャは1954年に解散後、1995年にブランドが復活。1995年のジュネーブ・モーターショーにおいて、最初のモデルである「アルファロメオ カスターニャ ヴィットリア」を発表した。

アルファロメオ 75をベースとしながらも、スペシャルモデル「SZ」によく似たフォルムを採用。フロントセクションは、張り出したノーズがグリルの上へと突き出し、サイドウィンドウ周辺は現代のブガッティにもよく似た「Cライン」を採り入れた。リヤセクションはこちらも特徴的なカムテールでまとめられた。

258PSを発揮するV6ブッソ・ユニットを搭載

搭載されるのは、75からキャリーオーバーされた3.0リッターV型6気筒“ブッソ”ユニット。最高出力は258PSを発揮する。
搭載されるのは、75からキャリーオーバーされた3.0リッターV型6気筒“ブッソ”ユニット。最高出力は258PSを発揮する。

パワーユニットは最高出力258PSを発揮する3.0リッターV型6気筒“ブッソ”ユニットを搭載し、5速MTを介して後輪を駆動する。サスペンションは専用の改良が施されており、前後にKONI製ショックアブソーバーを採用し、フロントは独立式コイルスプリングとした。ブレーキはブレンボ製6ピストンを追加し、コンセプトカーでありながらも、ベースの75から大きく進化した走行性能が与えられている。

カロッツェリア・カスターニャは、この複雑なボディ形状を、かつてのコーチビルディングの手法を用いて、ハンドメイドで製作。アルファロメオ 75をベースにボディは完全に作り直され、アルミニウム製ボディパネルはスチール製フレーム上に職人による手作業で打ち出されている。

ダークグリーンで纏められたインテリア

美しくレストアされたカスターニャ ヴィットリアのインテリア。走行可能にも関わらず、走行距離はわずか2500kmに留められている。
美しくレストアされたカスターニャ ヴィットリアのインテリア。もちろん走行可能だが、この個体は走行距離はわずか2500kmに留められている。

インテリアはダークグリーンのリアルレザーに、スポーティなアルカンターラの組み合わせ。車名の「Vittoria」が刻まれたトリムパーツも完璧な状態にオーバーホールされた。すべての識別書類とレストア履歴、ベース車両のオリジナルマニュアル、ディスプレイ用のプレートに飾られた、ミニチュアモデルも付属する。

1995年のジュネーブ・モーターショーでの初公開以降、この貴重なワンオフモデルは、1995年のミッレ・ミリア、2010年のザ・ユニークス、2012年のエッセン・テクノ・クラシックなど、様々なイベントに参加。ショーやイベントでの公開時以外は、何年も大切に保管されており、新車からの走行距離はわずか2500km。入念なメンテナンスも実施されていたため、コンディションは最高レベルにある。

カスターニャ ヴィットリアは、11月17〜19日にイタリア・ミラノで開催される「ミラノ・オートクラシカ(Milano Autoclassica)」のカー&クラシック・ブースに展示。入札希望者は、この貴重なワンオフモデルを間近で見ることができというわけだ。

カー&クラシックの責任編集者を務めるデール・ヴィンテンは、カスターニャ ヴィットリアについて次のようにコメントした。

「アルファロメオは、すべての自動車マニアが憧れる存在です。カー&クラシックは、様々な予算規模でイタリアのアイコンを発見できる最高の場所のひとつです。このカスターニャ ヴィットリアは特別な希少性を持っていますし、オーダーメイドのカロッツェリアが活躍した時代を彷彿させる1台だと言えるでしょう」

アルファロメオ ジュリア SWB ザガートのフォトシューティングが行われたのは、アレーゼにあるアルファロメオのテストコースとして使われていた「ラ・ピスタ」が選ばれた。

ジュリアをショートホイールベース化した「アルファロメオ ジュリア SWB ザガート」が美しい

イタリアのカロッツェリア、ザガートはアルファロメオとの協力関係が100周年を迎えたことを記念し、ジュリアをベースにした1台限りの2ドアクーペ「アルファロメオ ジュリア SWB ザガート」を製作。アレーゼにあるラ・ピスタ・サーキットでフォトシューティングを行い、ドイツのアルファロメオ・コレクターへと引き渡している。

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ゲンロクWeb編集部

スーパーカー&ラグジュアリーマガジン『GENROQ』のウェブ版ということで、本誌の流れを汲みつつも、若干…