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高度な通信インフラを提供するベライゾン
今回の契約により、ベライゾン・ビジネスはアウディに高度なネットワークシステムを提供する。ドイツのインゴルシュタット市近郊のノイシュタット・テストコースに設置されるプライベートネットワークは、複数のコア、無線周波数、ネットワーク技術を使用して、世界中に存在する接続環境を再現。これにより、アウディは各地域の公道においても、健全かつ機能的な接続技術を保証することができるようになる。
今回、5GとLTEのデュアルモジュラー・プライベート・ワイヤレス・プラットフォーム（ノキア）、プライベート・マルチアクセス・エッジ・コンピュートMEC機能（アマゾン・ウェブサービス）、リアルタイムのビデオとデータ伝送技術（スマート・モバイル・ラボ）、C-V2X通信とモバイルと自動車用アプリケーション（音声、データ、自動運転、安全性）が装備される予定だ。
前述のようにベライゾンが提供する、ダイナミックなマルチコア・ワイヤレス・ネットワークは、世界の主要市場のネットワーク環境を再現するように設計。米国のベライゾン・パブリック・ネットワーク、ヨーロッパのローカル・ネットワーク、アジア太平洋地域のアウディMVNOパートナー・ネットワークが、カスタムメイドで再現される。
自動車はネットワーク機能が必要不可欠に
ネットワーク構築後、アウディをはじめ、フォルクスワーゲン・グループがこのテストコースとネットワークを利用する予定。コネクテッドカーなど、自動車産業にとって通信機能が不可欠となるなか、ノイシュタットのテストコース・ネットワークがネットワークに関する柔軟性を持つことで、アウディにグローバル市場での競争力をもたらすことになる。
今回の施策は、複数の領域にまたがる研究開発テストの効率化、世界中のドライバー／パッセンジャー体験の再現性向上、最新のネットワークやアプリケーション技術へのアクセスの良さなど、数えられないほどのメリットをもたらすことになるという。
テストコースで使用が可能なアプリケーションには、音声、動画、安全性、自動運転、ビークル・ツー・クラウド通信、OEM企業とのやりとり、セルラー・ビークル・ツー・エブリシング（C-V2X）機能など。ベライゾン・ビジネスのオートモーティブ担当シニア・バイス・プレジデントのTJ・フォックスは、今回の提携について次のようにコメントした。
「今回の提携は、単にテストコースにプライベートネットワークを構築するという話ではありません。世界中のネットワーク条件を1ヵ所の施設に集めることで、アウディは数年先に期待されるモビリティ市場からの要求を上まわることができるのです」
「もはや自動車は単なる移動手段ではなく、コミュニケーション、エンタメ、教育、仕事の手段であり、事実上、移動する携帯電話や高性能コンピュータのような存在となっています。つまり、未来の自動車には、様々なネットワーク条件下で機能するテクノロジーが必要になるのです。そこでアウディとベライゾン・ビジネスは、この最新鋭の施設において、そういったニーズを解決しようとしています」
